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人間節度が大事

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 新選組ってすごく人気があります。司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」という小説は、僕は彼の作品において名作中の名作だと思いますけど、その主人公は土方歳三。新選組の副長。土方の生き方というのは、最後の最後まで新政府に対して戦い続けたということで、それを司馬さんの優れた筆力でかっこ良く書かれている。

この土方が生涯通したのは、節度を貫くということで、それが仮に間違いであっても、自分の信じる道を愚直に生きていくということだと思うのですが、そういう生き方をした土方は、今でも男の中の男として畏敬されるべき人物であるということだと言えます。

明治維新だって、もともと大騒ぎをしていたのが、長州藩。次が薩摩藩。この2つの藩は仲が悪かったので、それを取り持ったのが土佐藩脱藩浪士である坂本龍馬。結局明治維新の原動力はこの薩長で彼らが官軍となり、それに反抗する、旧幕の藩を討伐に行くわけですが、時流共に薩長につながっていく藩は多かったけれども、結局軍隊の戦力となったのは、この薩長の二藩であり、それに土佐藩と肥前が追従したという形だし、反政府の方でも、前述の新選組系や会津藩、長岡藩が他を圧して兵力が強かった。

だから、その後の日本史においても、新選組や会津藩は悪名として残ったけれども、今は歴史に残ってよく頑張ったという評価が高いし、長岡藩も色々言われていることがあったとしても河井継之助という人物は、すごい人物だったということ一部の人間には大変評価が高い。

薩長にしもて旧幕の、会津、長岡、新選組はそれぞれ敵同士だけれども、共通しているのは自分を貫いたということであり、歴史的にも評価が高いということで、僕もそれは当然のことだと思うのです。

忠臣蔵が人気があるのは、無念の思いを残して死んでいった自分たちの殿様の敵を討つということだけで、その敵討ちをした時にどういうことになるのかということをわかりつつも、自分たちの殿様の無念を晴らしたということに、我々の評価が高いということであり、こちらも節度が実に合ったということだと思うのです。

一方で日本の政治は、総選挙の匂いがプンプンしてきて、与党の民主党と野党第一党の自民党がこの9月に代表選ということもあり、ざわざわしてきた。しかも今回の選挙については、大阪維新の会という地域政党がイニシアチブを握っていて、民主党も自民党も、どれだけ大阪の維新の会に近いかどうかで競ってるようなところもあり、実に情けないと思うのです。

そもそも大阪維新の会の連中も橋下市長の人気にあやかって自民党から移籍したような連中で、松井大阪府知事に至っては、なんかやたら上から目線のような発言が目立ち、そんな人を側近としているくらいでは橋下市長自身がたいしたことないなと思ったね。

実際には、すでに大阪維新の会に移籍をしようとしている民主党議員2名、みんなの党2名、自民党1名。この人気にあやかろうとする根性はどうなってるんでしょうかと言いたい。民主党銀のの松野にいたっては、鳩山内閣で副官房長官までつとめた人物だし、まあ、2世だからしょうがないといえばしょうがない。みんなの党の2人も、みんなの党から出馬すれば当選するような時に立候補して、当選し、それで今度は維新の会が人気が出るとそこに移るという、この節操の無さ。こういう節操のない人は嫌いなので、実名をあげます。

  • 松野頼久(民主党)
  • 松浪健太(自民党)
  • 石関貴史(民主党)
  • 上野宏史(みんなの党)
  • 小熊慎司(みんなの党)

こんな人達を絶対に国会にこさせてはいけません。自分のことしか考えない人が、国のことを何とか出来るはずがありません。みんなで特にこの5人は落選させましょう。

豊臣時代から江戸時代にかけて、藤堂高虎という戦国大名がいて、豊臣秀吉の晩年、高虎はこれ以上豊臣の時代は続かないだろうと見込んで、徳川家康に取り入り、結局その時代を見る目は正しかったと言われる一方で、豊臣大名でありながら徳川家康に媚を売った男ということで評価が低い。一方で色々言われても石田三成や大谷吉継の評価が高いのは、自分の人生を貫いたということで、評価が高いわけです。

自民党にしても、僕は谷垣さんは好きでも嫌いでもないけど、民主党に総選挙で惨敗して党首のなり手がいない時に、手を上げて党首になった。ところが、今度は自民党が選挙に勝てそうだということになると、色々な人が出てきた。谷垣さんを支えると言っていた舌の根の乾かぬうちに、国のためになりたいと言いはじめた石原幹事長、大阪の維新の会に近いと言っている安倍元総理。もう既に賞味期限が切れている町村、今回は出ないほうがいいと思う石破さんなどが出てきた。しかも全員2世3世議員ということで、人の痛みがまずわからないような人たちが、日本を引っ張っていけるのかどうか。

この人達が、数千万人いる党員から勝ち残って、上位数名に入っているような中国共産党の幹部に太刀打ちできるのか。大変な選挙の洗礼を受けて勝ち残ってきたアメリカの大統領に勝てるのか。

日本の政治は、縁故のある人物か、或いは、自分のアピールすることだけに優れているような人達によって構成されていて、誠実な人柄の人たちは本当に一桁の人数しかいないんじゃないか。いや、こんな事で日本は大丈夫なんでしょうか。ほんとうに心配になって来ましたよ。