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またまた政治のこと

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司馬さんの著作を読んでいると、いわゆる人間学というものが養われるような感じがするんだけど、司馬さんが兵隊だった時に、周りに小さいことにこだわらない、いかにも器が大きい西郷隆盛のような態度をしている人って結構多かったそうです。ただ、そういう人に限って、戦死した人はいなかったとも言ってます。

戦争に行って亡くなる人というのは、司馬さんによるとどちらかと言えばおとなしくて、命令に忠実な人。そういう人が、死ぬということには覚悟が強かったようです。日頃、大きなことを言っても、結局土壇場になった時にその人の死生観というものが出てくるんじゃないかと思う。司馬さんも大物ぶってる人が死ななかったことに云々と言ってるわけではなく、そういう事実だけを言いたかったと書いてます。

僕も昔サラリーマンをやっていた時に、それはもう一見親分肌の上司がいました。彼は、任せておけ、お前らが実績さえ残してくれれば、それ以外は俺は何も言わない。上が何を言ってもお前らだけは守るぞというようなことをよく言ってました。まあ、営業系にはこういう人がよくいます。

で、結果から言うと、彼がいつも気にしていたのは、彼の上にいる人の目であって、決して我々ではなかった。もちろん、彼は僕らを守ることもなかったし、とにかく器の小さい人間はこういうものだなと僕は思ったし、もともと親分であるべき人は、外面的に親分面はしません。ま、自分にないものをアピールしたくて、見せかけの誤った自分を演じるということだと思うね。

話は現代に戻すと、今回自民党総裁選が行われて、安倍晋三が新総裁に就任した。民主党も自民党も何故選挙権のない人たちを前に演説するのか、よくわかりませんが、自民党総裁選の候補者の演説は、5人とも対外強硬派なんです。韓国には竹島が実効支配され、尖閣諸島については国有化すると、中国などに威嚇されている日本。それに対して、自民党総裁選の面々は好き勝手なことを言ってるわけです。大丈夫なんでしょうか。

今回安倍晋三が総裁になったものの、候補者はみんな二世三世なのです。

  • 安倍晋三:祖父、叔父が総理大臣、父親が外務大臣、派閥の領袖。
  • 石原伸晃:父親が衆議院議員、現東京都知事
  • 町村信孝:父親が衆議院議員、北海道知事
  • 石破茂:父親が鳥取県知事、自治大臣
  • 林芳正:父親が大蔵大臣

と、まあ、すごいご家庭の出身なのです、皆様方は。

こういう人達は、お父さんらが偉かったわけで、そんなに苦労ということをしてないと思うのですよ。苦労というのは、端的に言えばお金がなくて、したいことが出来ない、我慢したということです。自分たちで這い上がったりしたことのない人が、責任の重い仕事ができるのかと。ましてや中国の首脳と言った、何千万人もいる共産党員を押しのけて上に登ってきてるような人たちと渡り合えるの?ということなんですよね。

安倍さんにしても、前回体調不良で内閣を投げ出しちゃったわけですが、どういう病気でダウンしちゃったんですかね。本人は画期的な薬で、難病を克服したといってますが、どうしてマスコミの人たちは、安倍さんがどういう病気になっていたのか、調べないんですかね。脇が甘いと思う。

しかも前回退陣したときは、党首討論に小沢さんが参加してくれないと言って泣き言を言いながらの退陣で、僕はそれはもうつらい思いをしたことがないから、こういう辛い状況になった時に投げ出しちゃう。これは同じお坊ちゃん育ちの僕だから、よく分かるのです。

蛇足ですが、今後の政治的な予想をしましょうか。恐らく年内に総選挙があり、自民党が第一党となり、自民党、公明党、日本維新の会の連立内閣ができます。ところが、来年の7月に参議院選挙がありますから、ここで自民党はきっと負ける。と言うことは、ここで野党が参議院では第一党となり、またもや政治のねじれ現象になります。そうなると、衆議院で通った法案も、参議院では否決されるので、またもや決められない政治になる。その時安倍総理は対応できるのかどうか、ここが見モノだと思うね。