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ロニー・ジェイムズ・ディオのムック本「情念のロック・シンガー ロニー・ジェイムズ・ディオ」発売、シンコーミュージック、グッドジョブ!

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情念のロック・シンガー ロニー・ジェイムズ・ディオ (シンコー・ミュージックMOOK)

少し遅れた情報になりますが、シンコーミュージックがロニー・ジェイムズ・ディオのムック本「情念のロック・シンガー ロニー・ジェイムズ・ディオ」が6月19日に発売されることになりました。5月16日はロニー・ジェイムズ・ディオの命日としてはいいタイミング。個人的にロニー・ジェイムズ・ディオを偲んでみました。(令和最初の更新です^^)

Contents

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「情念のロック・シンガー ロニー・ジェイムズ・ディオ」の概要

シンコーミュージックから発売される「情念のロック・シンガー ロニー・ジェイムズ・ディオ」にどんなことが書かれているのか、シンコーミュージックのインフォーメーションを引用しますね。

発売日 2019/06/18
サイズ B5判
ページ数 304ページ
ISBN 978-4-401-64789-7
最後の絶唱から10年 HR/HM界屈指にして入神のヴォーカリスト
その偉大なる足跡と作品群が一挙に見渡せる虹フリーク必携の書

エルフ、レインボー、ブラック・サバス、ディオでのキャリアを通して、ハード・ロック/ヘヴィ・メタル界の頂点を極めた天才ヴォーカリスト:ロニー・ジェイムズ・ディオ。
10周忌が来年に迫る現在も尚、絶大な人気と影響力を誇り続ける彼の魅力に、ディープな切り口と分厚いヴォリューム(304頁!)で肉迫する、まるごと1冊“ディオ”特集ムックです。

<掲載コンテンツ(予定)>
■初公開カットを含むスペシャル・ピンナップ集
■ロニー・ジェイムズ・ディオ・ストーリー
■歴代在籍グループ及びゲスト参加作品まで網羅した詳細ディスコグラフィ
■映像タイトルの解説
■MUSIC LIFE、BURRN!、YOUNG GUITARに掲載された本人&関連アーティストの復刻インタビュー(計28本)
■評論 ロック・シンガーとしての圧倒的個性と実力
■盟友ジミー・ベイン&ヴィニー・アピス
■関連・共演ミュージシャンの紹介
■アナログ盤コレクション(日本盤初回帯/主な各国盤EP他)
■メモラビリア・ギャラリー(チケット/フライヤー)
■来日全履歴
■vs. 歴代共演ギタリスト各論
■ディオの熱唱を彩ったリフ・スタイル(譜面解説) etc.

素晴らしいじゃないですか。特に歴代共演ギタリスト各論は、ギター弾きとしてはすごく興味あるし、僕も思うことがあります。早速僕も申し込みしました^^

この本が発売されるというニュースは、amass.jpで案内されているんだけど、結構ファンも喜んでいまして、ツィッターをチェックしてみました。

https://twitter.com/AtelierRococo/status/1128918905911562240

https://twitter.com/Gensai_Metal/status/1128893984875589632

ロニー・ジェイムズ・ディオの熱唱:レインボー

Rising

僕が年を食ってラッキーだったなあと思うのは、リアルタイムでレインボーのロニー・ジェイムズ・ディオに経験することが出来たことです。最近若い人たちとやり取りをしていると、レインボーを知るきっかけになったのは、ジョー・リン・ターナーからで、さかのぼってみたらロニー・ジェイムズ・ディオという偉大なボーカリストに出会ったということをよく聞きます。僕がロニー・ジェイムズ・ディオを知るきっかけになったのは、なんと言っても名盤「ライジング」。このアルバムが発売されたのが1976年なんですけれども、このアルバムを聞いたときの衝撃はかなり大きくて、僕がその後40年ハードロックを聞き続けているきっかけになりました。その御蔭で僕の人生においては音楽抜きには考えられないほどで、あのときのロニー・ジェイムズ・ディオのボーカルを体験しなければ、これほど音楽に夢中になるということはなかったと思います。

個人的に更にラッキーだったのは、名盤「ライジング」が発表されてから、すぐに来日公演が決定。僕はレインボーの初来日公演の東京公演はすべて見に行きました。あの時も、オープニングは何を演奏するんだろうと学校で大騒ぎしていて、恐らく「タロットウーマン」だろうと思って追加公演の東京体育館に行った時に、全く聞いたことのない新曲。しかもハイウェイ・スターやバーン、真っ青のスピーディーな曲がいきなり演奏され、ライブ会場が騒然となったのは今でも覚えてますよ。この曲はキル・ザ・キングで、レインボーの代表曲になりましたね。僕はレインボーのライブのオープニングというと、キル・ザ・キングかスポットライトキッズですが、僕はキル・ザ・キングの方が好きです。

レインボー時代のロニー・ジェイムズ・ディオの熱唱ってなんだろうと思うと、歌いこんでいるということを考えると、スターゲイザーとキャッチ・ザ・レインボーかなと。ロニー・ジェイムズ・ディオのボーカルをしっかり聞くということを考えるとスターゲイザー、リッチー・ブラックモアのギターも素晴らしいということを考えるとキャッチ・ザ・レインボーかなと思うのですが、甲乙つけがたいです。

このあとレインボーは、バビロンのアーチを発表するも、売上が伸びなかったという理由でロニー・ジェイムズ・ディオはレインボーをクビになります。永久ボーカルだと思っていたので、ショックでした。それ以上にショックだったのは、ロニー・ジェイムズ・ディオはブラック・サバスのボーカルとして登場したことでした。

ロニー・ジェイムズ・ディオの熱唱:ブラック・サバス

ロニー・ジェイムズ・ディオのブラック・サバス加入はびっくりでした。この当時ブラック・サバスはオジー・オズボーンが脱退してしまって、後任ボーカルをどうするかという時にロニー・ジェイムズ・ディオがレインボーをクビになったということで、加入してもらうということになったと思うんですけれども、これは大正解でしたね。なんと言っても、ハードロックの名盤「ヘブン・アンド・ヘル」が完成したということは素晴らしいと思いますね。実際に「ヘブン・アンド・ヘル」は駄曲は全く無く、バンドの一体感も素晴らしく、僕にとってもとても大事なアルバムとなりました。このアルバムが出たあと、ブラック・サバスは来日して、中野サンプラザでのライブに行きました。今でも覚えてます。

「ヘブン・アンド・ヘル」でロニー・ジェイムズ・ディオのボーカルを堪能できるのは何かというと、僕はこのアルバムタイトル曲でもある「ヘブン・アンド・ヘル」と「ニオン・ナイツ」が好き。ロニー・ジェイムズ・ディオは大作やバラードも素晴らしいのですが、速い曲もいいんですよ^^

このあと何枚かアルバムを出した後、ロニー・ジェイムズ・ディオはブラック・サバスを脱退。念願の自分のバンド、ディオを結成するのです。

ロニー・ジェイムズ・ディオの熱唱:ディオ

ディオに関しては、ロニー・ジェイムズ・ディオのワンマンバンドというのが明確でしたので、メンバーチェンジは頻繁に行われました。そうすると、ディオ自体はロックバンドということもあるので、ボーカルだけが固定メンバーということもあって、ロニー・ジェイムズ・ディオのボーカルが突出しすぎてしまって、ややアンバランスな感じがしましたね。特にロニー・ジェイムズ・ディオはリッチー・ブラックモアやトニー・アイオミと一緒にやってきたということもあって、ディオのギタリストは彼らと比べて格下と言わざるを得ませんでしたが、その中で良かったのは、ヴィヴィアン・キャンベル。ディオのファーストアルバムを聴いた時に、すごく上手いギタリストを見つけてきたなあと思ったものです。実際にヴィヴィアン・キャンベルの活躍は、多くの人がよく知っていますよね。僕も去年のデフ・レパードのヴィヴィアン・キャンベルの雄姿を見ることが出来て感慨深かったです。いずれにせよ、ディオはロニー・ジェイムズ・ディオのワンマンバンドということもあって、ロックバンドとしてはロニーと他のメンバーの格があまりにも違いすぎて、アンバランス感は否めなかったのは残念でした。

でも、ディオのライブはすごく楽しいんですよ。僕も何回か来日公演に行きましたが、ディオのライブは本当に楽しい。まず、ロニー・ジェイムズ・ディオが大変ファンを大事にする人だし、全く手抜きをしないので、彼の気合がオーディエンスである我々にすごく伝わる。それと、ロニー・ジェイムズ・ディオはレインボーとブラック・サバスに在籍していたので、それぞれの名曲を必ず演奏してくれます。レインボーのマン・オン・ザ・シルバー・マウンテンやブラック・サバスのヘブン・アンド・ヘルはほぼ確実に演奏してくれます。この曲を演奏すればファンが喜んでいるということは、ロニー・ジェイムズ・ディオはわかっている感じがしましたね。そういうファンに寄り添うところが、この人にはあったような気がしますね。

ただ、ロニー・ジェイムズ・ディオはリッチー・ブラックモアにしても、トニー・アイオミにしても、歴史的なギタリストと共演してきたということもあって、個性の強いギタリストと共演してきて苦労してきたんだと思うんですよね。それはディオのメンバーを見ればわかるけれども、おとなしめのギタリストばかり採用してきた感があります。でもそれをやっちゃうと、バンドの一体感が削がれてしまう。そのあたりがディオの弱点だったかなあと思います、今にして思うと。ただ、ディオはロニー・ジェイムズ・ディオのバンドだからロニー・ジェイムズ・ディオのボーカルが際立つのは当然なんだけど、ロックはバンドだと考えると、もったいなかった。でも、こういう傾向の人はハードロック界にはたくさんいて、あの人もこの人も同じような状態で、一部の人にしか受けなくなってしまっていましたよね。

この動画は日本で行われたSuper Rockの時の動画です。素晴らしいです。Dioもヴィヴィアン・キャンベルがいたときですから、非常によく状態。このライブは僕も行きました。

ロニー・ジェイムズ・ディオのボーカルスタイルについて

ロック系のボーカルと言うとロバート・プラント、ジョン・アンダーソン、ジェイムズ・ラブリエのようなハイトーンボーカル、ロッド・ステュアート、デヴィッド・カヴァーデイルといったハスキースタイル、ブルース・ディッキンソン、ジョー・リン・ターナー、ポール・ロジャースといったストロングスタイル、そして美しいトーンのボーカルと言うスタイルに分かれると思うのですが、ロニー・ジェイムズ・ディオは一番最後の声が美しいタイプで、声質は違うけど、フレディ・マーキュリーも同じタイプのボーカルです。このタイプのボーカルに特徴とされているのは、圧倒的な歌唱力と、ライブで劣化しないところです。特にハイトーン系やハスキー系のボーカリストは、喉の状態に良し悪しがあって、いいときは素晴らしいけど、その反面悪いときは結構聴いててもきついんですよね。その点ロニー・ジェイムズ・ディオは年をとって声質にやや劣化が見られたけれども、最盛期のボーカルは圧倒的でした。ロニー・ジェイムズ・ディオの場合は、バラードやスターゲイザーやヘブンアンドヘルのようにじっくり歌う曲も当然素晴らしいんだけど、スピーディな曲は実にかっこいいし、僕にとってはハードロック系のボーカリストでは、ロニー・ジェイムズ・ディオ以上の人はいません。よくロックのことがわからない人が、ロック界の北島三郎とかいう人がいますが、それこそ、ロニー・ジェイムズ・ディオのことを知らなさすぎとしか言いようがない。もちろんサブちゃんもいいですよ。でも別のタイプですから、一緒になりません。

レインボーをリッチー・ブラックモアが結成した時に、ロニー・ジェイムズ・ディオを起用した理由として自分がボーカリストだったらロニー・ジェイムズ・ディオのように歌いたいという有名な言葉があるんですけれども、僕も今から振り返ってみると、リッチー・ブラックモアはロニー・ジェイムズ・ディオによってしっかりギターに専念出来たように思いますね。

とにかく、今回はファンにはうれしい