2019/02/14
2018年クリスマス4泊6日パリ弾丸旅行 オルセー美術館〜オランジュリー美術館
2018年パリ旅行の2日目は、オルセー美術館に行き、その後、オランジュリー美術館に行きました。この日は土曜日ということもあり、イエローベストのデモに遭遇する可能性もありましたが、実際にオペラ近辺で遭遇しまして、一瞬緊張しましたけれども、デモ自体は整然と行われていましたよ。
Contents
オルセー美術館へのルート
オルセー美術館に行くために、この日は68番の路線バスで向かいました。
バスに乗ると、中はガラガラ、というか僕たちしか乗っていません。なんか貸し切りになったみたいで、いい気分です。
次の写真で、車窓から見えるアーチは、ルーブル美術館の城門です。
バスは10分もかからず、オルセー美術館に到着しました。バスの旅って本当にいいです^^
オルセー美術館には、9時過ぎくらいに到着したのですが、お客さんもまばら。イエローベストの影響もあるのかもしれません。ちなみにオルセー美術館は、一般の入場口の他に、パリ・ミュージアム・パス専用の入場口があり、僕たちはパリ・ミュージアム・パスを持っていたので、パリ・ミュージアム・パス専用の入場口に並んだのですが、なんと一番前でした^^
2年ぶりのオルセー美術館
2017年にパリに来た時に、オルセー美術館の前からセーヌ川クルーズに乗ったのですが、実際にオルセー美術館の中に入って絵画を見るのは2年ぶりでしたので、中に入っただけで、ビビと来ました^^
オルセー美術館の素晴らしい絵画
オルセー美術館は主に印象派の絵画を多く展示していて、その絵画も5階に展示しています。そこで、僕たちはまずは印象派の海外を見るべく真っすぐ歩いていると、ふと左手を見るとミレーのエリアがありました。ミレーに関しては、2年前にオルセー美術館に来た時に韓国に貸出をしていたということもあり、鑑賞することができなくて残念な思いをしたのですが、今回はミレーがあるということですぐに鑑賞しました。赤い壁にはミレーの作品がありました。数点ありますが、有名どころとして、「晩鐘」
そして前回オルセー美術館に来た時に一番見たいと思っていた「落穂拾い」。この2つの絵画は、思い入れが強かったので、ジーンと来ました。
ここでしっかりミレーの作品を身に着けてエレベーターへ。エレベーターに向かう途中にはカルポーの「天球を支える世界の4方位」が展示されていました。僕は彫刻はよくわかりませんが、何か気になるので、写真を撮りました。
エレベーターそばのカフェには、こちらも2016年以来の再会となるフランソワ・ポンポンの「白熊」に遭遇。お久しぶり^^
その後エレベーターで5階に移動。素晴らしい絵画がお迎えしてくれましたよ。ちなみにオルセー美術館は動画を撮ることは禁止されているのですが(撮っている人はたくさんいましたけどね)、写真はフラッシュさえ焚かなければ、OKなので、パシパシ撮りました。個人的に良かったのを何枚かご紹介しますね。
まず、マネの「草上の昼食」
ちなみにこの絵にクロード・モネが大いに触発された「草上の昼食」
モネの「アルジャントゥイユのひなげし」
ルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」この作品は日本に来てました。ぜひ、本物を見たいと前々から思っていたので、見ることができてよかったです。イメージとしては良き時代のフランスと言う感じです。
この作品は、1877年にルノワールが35歳の時に完成されたものらしいのですが、同じ時期日本はどうなっていたかと言うと、西南戦争が勃発した時代で、武士が終焉した年でして、何かそう思うと感慨深い思いを持ちますね。この頃のフランスなどヨーロッパに来た日本人は、あまりにも文明力の差がありすぎて、愕然としたそうですね。
モネ「サン・ラザール駅」。モネはサン・ラザール駅をモチーフに数枚描いてるということを、この記事を書くにあたって初めて知りました。
ドガの「14歳の小さな踊り子」。この彫刻はドガが唯一生前に発表した作品だそうです。モデルは移民の子マリー。この彫刻は前回オルセー美術館に来たときも印象的でしたけれども、改めて見るとドガの情念が籠もってる感じがします。
モネ「死の床のカミーユ」。この作品は、モネが自身の妻カミーユが長患いの末この世を去る姿を、キャンバスに描きとどめた作品1879月9月、カミーユは32歳の若さでこの世を去るのですが、刻々と死がもたらす色彩の変化に、モネは強く惹きつけられたそうです。このときのことを、「愛着を感じていた者の特徴をとらえたいという気持ちよりも先に、色彩の衝撃によって手が勝手に動き出していたという具合だった」と友人の政治家クレマンソーに語っていて、芸術家らしい心境という感じですね。このとき分析した色彩の手法は、後の作品「積みわら(雪の効果)」に用いられているということで、妙に納得しました。
積み藁の作品もありました。
そして1階に移動して、ゴッホとゴーギャンのエリアに移動。数々の名作がありますが、僕はゴッホのこの作品、「La Méridienne 昼寝」は結構好きです。
帰り際の結構強烈な絵がありました。「地獄のダンテとウェルギリウス」という絵画で、死闘を繰り広げる男を見ているのが、ダンテとウェルギリウスだそうです。それを悪魔が笑ってるって、凄くシュールですよね。ぱっと見たときに、え〜!と言う感じで二度見してしまいました。
ランチ@ミュゼ・ドゥ・オルセー・レストラン
オルセー美術館もルーブル美術館ほど巨大ではありませんが、それでも美術館では相当大きいと思いますし、この日は9時過ぎからほぼ歩きっぱなしということもあって、お腹が空いてきました^^
オルセーには、レストランやカフェが入っているのですが、前回と同ミュゼ・ドゥ・オルセー・レストランで食事をすることにしました。いただいたものとしては、チキンソテー
シーフードのクリーム煮みたいなもの。
これらにパンが付きます。
デザートはレモンパイです。
圧巻モネの睡蓮
オルセー美術館からオランジュリー美術館には、歩いて8分ほどで着きます。
オルセー美術館に行くときはマップを見てもらえばわかるのですが、セーヌ川を渡って、渡るとチュイルリー公園があるので、オランジュリー美術館はチュイルリー公園の敷地内にあります。ここまで行くのに、結構いい風景を楽しめるんです。
橋の上から、右手の方を見ると、ルーブル美術館が見えます。
セーヌ川にはいつも船が。去年はここでクルーズもしました^^
去年のセーヌ川のランチクルーズは、動画にもまとめました。
何気にエッフェル塔が見れます。
こんな感じで景色を楽しんでいると、オランジュリー美術館に到着します。
オランジュリー美術館といえばモネの睡蓮ですけれども、もともとはフランス王室のオレンジの栽培所だったところを、モネの睡蓮を展示されるために美術館として整備されたそうです。僕は2016年から3年続けてオランジュリー美術館に来ていますが、なんていうんですかね、モネのスケールの雄大さというか、どういう背景があるのか知りませんが、すごい作品だなあと思いますね。もともと芸術のことは全くわからなかったし、興味もなかったですけれども、こういう画家の情念が込められている作品を見ると、ただただ、すごいなあと思います。
オランジュリー美術館では、写真だけは撮影がOKでしたので、結構撮影しました。そのうち、モネの睡蓮で人が写っていない写真を何枚か撮影出来たので、ご案内します。
オランジュリー美術館はモネの睡蓮を1フロアで展示しているのですが、地下には印象派の絵画がたくさん展示されています。有名な画家ばかりで、ルノワールの他にピカソの絵画もあります。ここでは撮影OKということでしたので、ほとんどのコレクションを撮影しました。そちらについては、YouTubeに動画をアップしているので、お時間があるときにでも御覧ください。
僕が個人的な作品をご紹介すると、まずマティスのこちらの作品。「The Boudoir」と言う作品ですが、マティスは南仏のニースを愛した画家ですが、ニースをモチーフにした絵画は爽やかな印象がして、僕は好きです。
この絵はモディリアーニの「Paul Guillaume, Novo Pilota」この作品は去年来たときにはどこかに貸出をされていたようですが、2016年に見た時に実に印象的な絵画だなあと思ったものです。2年ぶりの再会でした。
このモデルになっている人はPaul Guillaumeという画商ですが、同じ印象派の画家であるドランも同じ人の肖像画オランジュリー美術館に展示されていて、その作品がこちら。Portrait of Paul Guillaume」
画のタッチが全く違いますよね。このオリジナリティの追求というのは、本当にすごいなあと思いますね。見えないものを探すという作業をしつづけて、画家独自のスタイルを作るというのは大変だし、それを成し遂げたというのは本当にすごいことです。後は、ユリトロ。この人はアル中が原因で奇行を繰り返して、そういうエピソードに事欠きませんが、彼の描く風景画は、いかにもパリの風景だなあと思います。
Eglise de Clignancourt
Eglise Saint-Pierre de Montmartre
僕は晴れた日のパリにいた事がなく、いつも空は灰色なので、ユトリロの絵画は僕のパリのイメージに合致してます^^
後帰り際にクロード・モネの絵が何点か展示されていて、これ、自画像なのかな。気になる絵が展示されていましたよ。
美しいコンコルド広場
十分オランジュリー美術館を楽しんで、僕の大好きなコンコルド広場です。コンコルド広場そのものは、過去に凄惨な処刑のあった場所ですが、そのことを思うとあまりいい気持ちににはなれませんが、そういう凄惨なことを忘れさせるほどこの広場の美しさは素晴らしい。
コンコルド広場から見えるエッフェル塔の風景は素晴らしい。
パリには色々な噴水がありますけれども、コンコルド広場の噴水は美しさが際立っている感じがします。
少しフォトショップで遊んでみました。グレーにするとなんか、雰囲気が出ませんか?^^
この後、ホテルに戻るのですが、イエローベストのデモの影響もあり、交通手段が色々と難しいということもあって、歩いて変えることにしました。行き方としては、コンコルド広場〜マドレーヌ寺院〜オペラ座と言う流れですね。
ラデュレでお茶をいただく
オランジュリー美術館はそれほど大きな美術館ではありませんが、それでもランチの後はずっと立ちっぱなしということもあって、流石に疲れてきました。しかも、これからホテルに戻るのですが、13分近く歩くということもあり、コンコルド広場からマドレーヌ寺院に向かって歩いていると、マカロンで有名なラデュレがあり、ここでお茶をいただくことにしました。
ラデュレでは、カフェオレとマカロンを注文しました。この日のパリは結構寒かったので、温かいカフェオレはありがたかったです。
さすがに本場のマカロンは、美味しかったです。
マドレーヌ寺院へ
ラデュレで体を休めた後、歩いて、マドレーヌ寺院に向かいました。マドレーヌ寺院に向かう途中でも、すでにイエローベストのデモに参加している人に遭遇しました。
また、多くのパトカーがサイレンを鳴らしながら、シャンゼリゼの方へ向かっていて、少し空気は緊迫している感じ。
話をマドレーヌ寺院に戻しますと、ラデュレからは数分で到着しました。マドレーヌ寺院に関しては、2017年にパリに来た時に泊まったホテルがマドレーヌプラザというホテルでしたので、毎日ホテルから見ていました。でも、そのときは目の前にいるということもあるのに、中にさえ入らなかったことはずっと後悔していましたので、今回訪問することが出来て、念願が果たせました。
次の写真は、マドレーヌ寺院を背にしてコンコルド広場を撮影したものです。
ズームすると、こんな感じ。オダリスクを計算して配置したということがこの写真を見てもよくわかりますよね。
中に入ると、荘厳そのもの。マドレーヌ寺院は聖女マドレーヌを守護聖人とする教会です。
更に拡大すると、
マドレーヌ寺院の天井絵も立派ですね。
イエローベストのデモに遭遇
厳粛な気持ちになって、オペラ座の方に向かって歩いていると、イエローベストのデモに遭遇しました。
テレビやYouTubeなどでイエローベストのデモ隊と警察が衝突している場面を何度も見ていましたし、この日の前の土曜日には、色々なところが襲撃されたり、交通機関もストップというよう話も聞いていたので、ちょっと緊張しました。でも、この写真を見てもらえばわかると思いますけど、フレンドリーな感じでデモをしている感じでしたので、安心しました。
この日も一日充実しすぎた一日で、ホテルに到着するとバタンキュー。歩数計をチェックしてみると、
驚きの13568歩。普通の人からすると、大した歩数ではないと思うのですが、やはり運動不足のメタボの僕としては結構しんどかったです。