2018/10/08
カシオペアサードを見に行くきっかけとは、やはりグルーブ感のあるバンド感。そこでもう少しバンドについて僕の考えを披露したいと思います。
たまたまブルーノートからメールが来ていて、ちらっと見たら、カシオペアがブルーノートでライブをするとのこと。カシオペアのことは、彼らがメジャーデビューする前から演奏を見てましたけれども、人気が出てからは殆ど聞かず時間が経過してたのですが、ライブアルバムを聞いてみたら、あふれるバンド感に圧倒されて、早速チケットをゲットしました。
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バンド感が素晴らしいカシオペアサードのライブアルバム
まずは、僕が興奮したのはこのライブです。
これ、すごいアルバムで、何がすごいのかというと、まず、メンバー4人の演奏力が素晴らしいということは言うまでもないのですが、4人の一体感。カシオペアサードというバンドは、野呂一生さんが中心であることは間違いないと思っているのですが、バンドの志向として野呂一生さんをものすごくアピールするということではなく、バンドの音楽の中のギタリストとしてのパートと専念しているという感じ。僕はワンマンバンドが好きではないので、この野呂一生さんの姿勢は素晴らしいと思うけど、それでも、ギターというリード楽器を使っている割には結構控えめで、思わず野呂一生さんのソロのライブを見てみたいと思うくらいです。おそらくカシオペアサードの人たちはバンドがどういうものなのかということがわかっている感じがするんですよね。ちょうどこのライブの動画がYouTubeにアップされていたので、貼っておきます。
本来フュージョン系の音楽というのは、個人で活動している人が多くて、それか誰かのバックバンドの属しているパターン。実際に海外でも日本でもこの系統の人達はいろいろな人の音楽を手伝っているという印象が強いですね。僕の大好きなドラマーでスティーブ・ガッドがいますけど、彼も自分のバンドを持っているけれども、サポートすることはものすごく多い。僕の大好きなエリック・クラプトンのライブアルバムでドラムを叩いていますが、素晴らしいです。クラプトンもスティーブ・ガッドのようなすごい人がドラムを叩いていたらギターを弾くのは気持ちいいと思います。個人的には、エリック・クラプトンのライブアルバムで「One More Car One More Rider 」での、RIver Of Tearsのクラプトのギターソロに絡むスティーブ・ガッドのドラムが凄まじいくらいです。特に7分30秒あたりの二人の絡みは素晴らしくて、僕は歴史的な名演だと思っています。
それでも、この演奏はエリック・クラプトンのライブなので、他のメンバーが優れいている人達がいるけれども、当然クラプトンの存在が突出しています。これは僕からすると、すごく違和感というか、音楽の中で一人だけ全面に出てきてしまうというのは、なにか気持ちが悪いのです。
ローリング・ストーンズの素晴らしいバンド感
ロックバンドの素晴らしさということを一番感じさせてくれるのは、ベテランのバンドです。特に僕はこれはすごいと思い続けているのは、ローリング・ストーンズです。もうローリング・ストーンズは、ミック・ジャガーにしても、キース・リチャーズにしても、チャーリー・ワッツにしても70半ば。でも、彼らのパフォーマンスは圧倒的で、僕は彼らの全盛期のアルバムというのは1枚も持っていないのですが、そういう状態でもライブを満喫できる。ちなみに2014年に来日したときのライブの模様をブログでアップしていますけれども、実に素晴らしかったです。
50年続いているスコーピオンズの素晴らしいライブ
また、2年前に見に行ったスコーピオンズ。彼らのことはデビューしたときから知っていましたし、何度も来日したけれども、そのときは僕自身が音楽から離れていたので、行きませんでしたが、2016年の来日のときに50年続けている秘密はなんだろうという気持ちが強くて、それを知りたいという思いで、ライブに参加しました。その時の興奮の模様がこちらです。
スコーピオンズ単独ライブは、さすが50年続けていることもありバンドの一体感はさすがでした。また、サプライズもありましたよ。
やはりこのタイトルのようにバンドの一体感は素晴らしかったです。特にクラウス・マイネとルドルフ・シェンカーの連携は実に見事で、まるでローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズでした。目で話ができるという感じ。
ワンマンバンドで感じること
ソロ活動については、好き嫌いがあるのでものすごく難しいところだと思うけれども、ハードロック系でいうとギタリストとボーカリストはワンマンバンドを作る傾向にあります。気に入らないメンバーをどんどんクビにしちゃうというパターンです。僕の大好きなリッチー・ブラックモアでもレインボーで一番良かった時期はロニー・ジェイムズ・ディオとコージー・パウエルがいた頃とグラハム・ボネットがいた時代だし、ホワイトスネイクにしても、ジョン・サイクスがいた頃です。イングヴェイ・マルムスティーンだって、ジョー・リン・ターナーと一緒にやっているときが僕は一番良かったと僕は思うのです。ロニーにしても、さんざんギタリストに泣かされてきたので、個性の強いギタリストと一緒にやるのは嫌になってしまった匂いはあるし、それはホワイトスネイクのデヴィッド・カヴァーデイルにも感じます。また、リッチー・ブラックモアにしても、レインボーはアルバムごとにメンバーが入れ替わっていて、それはレインボーというバンドがリッチー・ブラックモアのワンマンバンドである以上、リッチーが気に入らなければ、バンドにいることはできません。ファンは、僕を含めてリッチーのギターが聴きたいから納得はしていますけれども、あとでレインボーを振り返ってみると、リッチーのギターが突出しちゃってると僕は感じます。そのため、バンドとしての音楽が結構リッチーだけ飛び抜けてしまっているために、バンドとしての音楽としてアンバランスな感じが僕はするのです。それは、ロニーにしてもホワイトスネイクにしても同じで、リーダーに匹敵する力量がないためにリーダーだけが目立ってしまう。そのためバンドであるにもかかわらず、バンドの音楽そのものがまとまりが感じられないという印象を僕はもってしまうんですよね。ところが、バンドということになると、同じような力量のメンバーが集っているから、アンバランス感が全く無い。僕にとってはそれがものすごく心地よいのです。
ドリーム・シアターの完成度の高さ
僕がドリーム・シアターのことが好きなのは、そのバンドの一体感をものすごく感じるし、曲作りや演奏などいろいろなところで考え抜かれているので、楽曲の完成度が半端ないのです。僕がドリーム・シアターのことをこれはすごいと思ったのは、「Breaking the Fourth wall」というライブです。僕がどれだけ興奮したかというと、ブログでも何度もこのアルバムを取り上げていまして、特に一番興奮度が高いのはこちらの記事。
【レビュー】ドリーム・シアターのライブ「Breaking The Fourth Wall」はロック史上最高のライブ作品だと思う件
個人的には、これほど完成度の高いライブはないんじゃないかというくらい素晴らしい。もちろん、DVDやアルバムは出ていて、これはロックが好きな人は本当におすすめ。ジャズが好きな人にも納得できる技術力の高さも本当に素晴らしい。
彼らのライブは、去年3回見ましたが、本当に素晴らしい。驚異的なバンドの一体感。僕はこの一体感が好きなので、今は曲を知らなくてもライブを楽しめるようになりました。
ちなみにこのときのライブはカメラOKだったので、撮影しました^^
マイケル・シェンカー・フェストに感じるバンド感
また、ソロ活動を続けて、バンドの一員的な存在になって一挙に光るようになったのが、マイケル・シェンカー。今はマイケル・シェンカー・フェストを結成して、世界中を飛び回っていますけれども、今の状態になって3年くらい経過しているのかな。なんと言ってもこのメンバーでニューアルバムを作ったというのは、素晴らしいし、この状態になる予兆は、マイケル・シェンカーズ・テンプル・オブ・ロックからあって、リズム隊を旧スコーピオンズのメンバーにして、ボーカルをドゥギー・ホワイトにして一気にバンド感が出てきました。そちらについては僕もブログで書いていて、
この延長線が、マイケル・シェンカー・フェストだと僕は思っています。実際に東京でのライブを見ましたが、実に素晴らしいライブで、結構感動しました。この模様はDVDにもなりました。
マイケル・シェンカー・フェスト東京公演は、ギターといい、リズム隊といい、ボーカルといい、セットリストといい、完璧なパフォーマンスでした
これもやはりマイケル・シェンカーがバンドの一員としてバンドに溶け込むことで、バンドの一体感が具現化したいい例だと僕は思います。今度このメンバーで9月に来日しますよね。僕もチケットを入手して今から楽しみにしているところです。
何れにせよ、ロックは絶対にバンド。僕は本当にそう思いますね。
カシオペア3rdライブ@ブルーノート東京に行ってきました
冒頭でも書きましたが、10月8日ブルーノート東京でカシオペアのライブに行ってきました。席が前から4番目ということでしたので、メンバー全員の顔をよく見えますし、ライブハウスは本当にライブを楽しめますね。
ライブ自体は、素晴らしく良くて、今のメンバーになって6年になるそうですが、バンドの一体感もあるし、なるっちょのMCも面白い。僕は彼らのことは昔から知っていますが、アルバムはライブを見るためにゲットした程度ということもあって、はっきりいうと曲もASAYAKEくらいしか知りません。それでもバンドの一体感が素晴らしくて、音に空きがまったくなく僕は食い入るように彼らを観てしまいました。素晴らしいライブでした。
ライブの一番最後の曲はASAYAKEで、この曲のイントロを野呂さんがカッティングすると、一気に会場内は盛り上がりましたし、僕も鳥肌が立ちました。先日の薬師丸ひろ子さんのライブも良かったけれども、ライブハウスはいいですね。特にブルーノートは、少し高いけれども、デラックス感もあるので、楽しめました。