2016/06/060 Shares

原作をほぼ再現した海街Diaryは、4姉妹の演技が本当に素晴らしい、また観に行きたいと思える映画でした

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海街Diary

綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずと言うものすごいキャストとなった映画「海街Diary」。土日はどうしても動けず悶々としていましたが、今日遂に見てきましたが、原作をほぼ再現した良い映画で、もう一度見に行きたいと思える映画でした。

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海街Diaryとはどういう映画なのか

原作の話をすると、色々と人間関係というか、個人の思いなどが複雑に絡みながら、そこを原作者の吉田秋生さんが見事に整理をしながらストーリーを作っているので、実に読み応えがあります。

もう少し掘り下げると、この物語は

  • 鎌倉に3人で住んでいる姉妹がいる
  • 長女はしっかりものの、次女はお酒と男に弱い、3女はややつかみ所のないタイプ
  • 3人は、幼い時に父親が他の女の人と一緒に出て行った
  • ある日その父親が死んだという連絡があり、山形まで次女と3女がお葬式にいくことになった
  • そこで二人は腹違いの妹すずと出会う
  • すずも、実は複雑な家庭で、長女らを捨てて一緒になった奥さんの娘
  • でも、奥さんも仙台にいるときに亡くなり
  • 父親は再婚をするも、今度は父親が亡くなる
  • すずと出会った3姉妹は、鎌倉で一緒に住もうと提案をして、すずも快諾する

ここまでがこの映画の大前提で、これに色々と個人の様々な事情が絡むという実に複雑なストーリーですが、そういう微妙な機微が原作では随所に散りばまわれているので、大人が読んでも非常に読み応えのあるお話なのです。

僕は、全部が全部再現するのは難しいから、キャストがどう自分なりに作品を理解して、演技をしているんだろうと思って、ずっと見てました。この4姉妹がどうだったかということをちょっと書こうと思います。

長女幸:綾瀬はるか

現実のこの人は天然ボケの面白い女性ですが、演技をするとこの人はどしっかり者を演じさせたら、右に出る人はいなんじゃないかというくらい素晴らしい。これは前からそうですね。僕的には「仁」での、凛とした旗本の娘や、「八重の桜」での自分にも他人にも厳しい武家の娘は適役でした。今回も、しっかりものの長女役を見事に演じていて、原作をしっかり踏襲しましたね、綾瀬さん。でも、幸は不倫をしていて、自分の中でもそれを葛藤する女性という役でもあるのですが、その微妙なところは、映画として難しいところでしたね。でも、良かったです。

次女佳乃:長澤まさみ

長澤まさみは、男癖と酒癖がわるい地元の信用金庫のOLを演じていて、これも合ってましたね。美人なんだけど、自堕落な感じと言うのは良かったです。この映画の見所の一つは、やはり長澤まさみの超絶スタイル。ストーリーとは関係ないけれども、本当に美しい女性はこういう人なんだよというのは、僕はこの人のことだと思います。僕自身が、マサミストでもあるのですが、本当に美しい。そんな美しい女性が、お酒と男に弱いという設定は素晴らしい。原作で、一番コミカルなのが佳乃です。

3女千佳:夏帆

今回のこの映画の中で一番地味だなと思っていた夏帆ちゃんだったのですが、逆にいい味を出していて、すごく良かったですよ。設定としては、つかみ所のない3女という役なんですが、内面的な優しさと適度に年齢がすずに近いということもあって、少女らしさもあり、素晴らしい演技でした。当初、一番地味だなと思って軽視してたんですが、どうしうてどうして、素晴らしい存在感でしたよ。顔立ちだけで判断して申し訳なかった。ファンになりました。

4女すず:広瀬すず

原作を読むと、「海街Diary」の主人公はすずかなあと思って読んでました。それだけ登場するところも多いし、何よりも少女が抱えきれない思いがあるのに、吐き出せないつらさがあったりと、すごく複雑な立ち位置にいるのです。

それを広瀬すずちゃんは見事に演じきっていて、素晴らしかったです。10代で彼女の右に出る女優さんは当分出てこないでしょうね。事務所も変なバラエティやドラマとかに出させないで女優としてしっかり育てて欲しいです。今から予言をしておくと、この数年のあいだにNHKの朝ドラのヒロインに間違いなくなります。それだけの個性をもってるし。後は、声が素晴らしくかわいいですし、天才ですね。能年さん以来です。

海街Diary4姉妹以外のキャストは俳優陣が弱い

海街Diaryの4姉妹キャストについて言うと、女性陣は◯。俳優は、キャストが弱いなあという感じですね。女優陣に関して言うと、とく良かったのは、樹木希林、風吹ジュン、大竹しのぶ。さすがでしたね。特にダメ母親役の大竹しのぶは圧巻。この人はこういうダメ人間役はすごく上手です。

一方で俳優陣は弱い。つまり、何が弱いのかというと、なぜこの役にこの人が選ばれたのかというところですね。堤真一も、加瀬亮も、鈴木亮平もいい俳優ですが、この役にこの人?という必然性が見つからないんです。

女優で言うと、勝ち気でしっかりものだけど、実はこころの弱いところがある長女幸を綾瀬はるかが演じているけれども、ぴったりなんです。堤真一は幸の不倫相手なのですが、この役をわざわざ堤真一にする理由が見当たらない。

加瀬亮ももともと都市銀にいたけれども、やめて、地元の信用金庫に移ってきたという人を演じていて、どうして都市銀行をやめたというところは、まだ原作でも秘密の状態なのですが、そういう役を加瀬亮の必然性が見当たらない。原作だと、もっと体の大きいかんじで、ちょっと映画の加瀬亮は小さいんです。

このように俳優陣がキャストの理由という点で、説得力がないかなあというのが今日見た印象です。ただ、この部分がマイナスでも大勢には影響もないし、あくまでもこの映画はDiaryでストーリーを追うという性格の映画ではないので、面白かったです。この映画を見て、また、鎌倉にも行きたいなあと思いましたね。採点するとしたら90点。マイナス10点は俳優陣のキャスト。後はすべてが良かったですので、もう一度見に行こうと思うし、DVDは絶対に買います^^

この映画を見る前の準備

この映画を楽しむには、原作を読むことをお薦めします。原作は漫画ですけれども、全く馬鹿にできない素晴らしい出来なので、是非手にとって読んで映画を見ると、このシーンは映画ではどう描くんだろうという思いも出てきて、すごく楽しめると思います。

大人買いもおすすめです!

僕はマサミストでもあるので、写真集も買いました。質感が素晴らしかったです。

映画に対して監督や3姉妹がどういう思い入れを持っているのかわかるのは、こちらのSWITCHでした。