2016/06/12
スティーブ・モーズはディープ・パープルの救世主だと思う件
ディープ・パープルが明日4月9日名古屋でジャパンツアーがスタートします。今回はNow What?ツアーでは、過去のセットリストを見てみると、ハイウェイスターを演奏しない可能性は高くて、そのことは先日「今度のディープ・パープルのライブではハイウェイスターを演奏しない予感」で書きました。
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残念ながらディープ・パープルのガンはリッチー・ブラックモア
- ボーカル:イアン・ギラン
- ベース:ロジャー・グローヴァー
- キーボード:ドン・エイリー
- ドラム:イアン・ペイス
- ギター:スティーブ・モーズ
です。今から考えると、ディープ・パープルにおける人間関係というのは、リッチー・ブラックモアがガンだったということがよくわかりますね。彼がいることで、メンバーの中がギクシャクしてメンバーチェンジを繰り返してきたわけですが、1994年にスティーブ・モーズがディープ・パープルに加入して、メンバーチェンジはジョン・ロードの脱退だけです。このジョン・ロードの脱退に関しても、健康上の理由であり、結局20年間バンドのメンバーが固定していたということを考えると、いかにリッチー・ブラックモアという人がアーティストとしては才能があったとしても、人間的には最悪だったということは容易に想像できます。これはあくまでも人間としてということですよ。アーティストである以上音楽に対して厳しすぎることもあり、周りが離れて行っちゃうという印象もありますし、リッチー・ブラックモアもダメな人はどんどん切るというやりかたなんでしょうね。結局それは自分に降り掛かった印象です。
実際に、彼のバンドであったレインボーでもアルバムを出すたびに、メンバーチャンジをする始末だったから、バンドとしての安定感が全くなかったと言われても仕方がないし、その原因はすべてリッチー・ブラックモアにあると言われても仕方がない。
また、スティーブ・モーズが加入する前に、リッチー・ブラックモアがいきなり脱退して、それがライブ直前だったので、急遽ジョー・サトリアーニにサポートしてもらい、そのジョー・サトリアーニがサポートだからと言われて、バンドを抜けられた時はメンバーは暗澹たる思いになったというのは想像に難くない。
それは当時のディープパープルで曲をかける人がリッチー以外にいないので、この人が抜けてしまうとバンドは新曲を書けないんですね。イアン・ギランにしても、イアン・ギラン・バンドやギランで成功しなかったこともあり、歌は歌えても曲は書けない。ロジャー・グローヴァーもプロデュースはできても、曲はかけない。ジョン・ロードやイアン・ペイスに至っては全くかけない。そこで作曲ができるスティーブ・モーズが加入してくれて、僕は残りのメンバーは胸をなでおろしたと思いますね。いつまでも、ハイウェイスターやスモーク・オン・ザ・ウォーターばっかりやってられないですし。
とにかくスティーブ・モーズはギターがうまい!
その点、スティーブ・モーズという人は、元々はカンサスというアメリカのプレグレハードロックバンドのギタリストなのですが、まあ、大変上手なので、こちらの動画をぜひ見てください。
テクニック的にはリッチー・ブラックモアは恐らくこの人の足もとには及ばない。人柄悪くなさそうだから、イアン・ギランとか喜んでるんじゃないですかね。
次の動画は1999年のディープパープルのライブで、まだジョン・ロードがいた頃のライブで、スティーブ・モーズのギターソロ。
凄いギター・ソロです。バックの人たちがもっと上手ければ更に目立つ。でも、今は、キーボードがドン・エイリーだから、更に彼のギターは際立つと思いますね。
次の動画はスティーブ・モーズが弾くディープ・パープルの名曲「ハイウェイスター」
スティーブ・モーズはほぼオリジナルのソロを弾いてるのですが、リッチーよりもピッキングが安定している感じがしますねえ。ギターソロは4:00くらいのところから始まります。
スティーブ・モーズとはどういうギタリストなのか
実はこのブログを書くきっかけになったのは、僕のブログを通じてスティーブ・モーズのソロアルバムが1枚売れまして、どういうギターを弾く人なんだろうと思って、そのアルバムを聴いたら、実に素晴らしいギターアルバムだったからなんですね。
彼自身がギタリストとして確立しているという点ではアマゾンにスティーブ・モーズショップというのができているということからもわかります。僕が買ったのは
売り上げランキング: 124,205
曲調は全体的に明るくてアップテンポで、この人が作曲家として優れているということがよく分かる。この人にディープ・パープルやめられたら、他のメンバーは辛いだろうなと思います。ディープ・パープルのようなハードロックではないですが、超絶ギターソロも味わえて、ギターの好きな人はおすすめ。
あとは、ディープ・パープル以外にもFlying Colorsというプログレッシブロックバンドでも活動しています。このバンドのドラムはなんと元ドリーム・シアターのマイク・ポートノイ!おそらくおじいさんばかりのディープ・パープルと比べれば、スティーブ・モーズにとってはギタリストとしては演奏のしがいがあるように思いますね。
この人達のライブはぜひ見てみたいです。
スティーブ・モーズがディープ・パープルに加入してからのアルバム
ちなみに94年にディープ・パープルに加入して、9枚のアルバムを出してます。20年で9枚だから寡作です。しかもスタジオアルバムは5枚です。
BMG (1996-02-05)
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Emd Int’l (1997-06-09)
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Imports (2000-09-07)
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In Concert With the London Symphony Orchestra Conducted By Paul Mann
Eagle (2000-01-20)
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Sanctuary Records (2003-10-07)
売り上げランキング: 369,492
Eagle Records (2005-11-01)
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Eagle Records (2013-04-22)
売り上げランキング: 420,387
Eagle Records (2011-03-15)
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Eagle Records (2013-04-30)
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ジャケットからして、昔のリッチーがいた時のような雰囲気ではなくて、リッチーがいた時のディープ・パープルと今のディープ・パープルは全く別物で、それは最新作のNow What?を聴くと、リッチーがいたディープ・パープルと思って聴くと、うええええ^^;となるかもしないですが、スティーブ・モーズ・バンドの新作でボーカルがイアン・ギランという感じで聴くと、凄く良く出来ている。今回のNow Whatツアーでは、このアルバムから何曲か演奏しているので、メンバーも気に入っているんだと思います。
それにしてもいい人がディープ・パープルに入ってくれて、昔からのファンとしては凄く嬉しいです。ちなみに僕はリッチーのソロ・プロジェクトブラックモアズ・ナイトは一度も聴いたことがないし、これからも聴くことはないと思います。