2016/06/11
花子とアンー腹心の友
花子とアンも、ヒロインの花と終生の友となる蓮子が心を許し合って仲良くやっているというのは、見てて気持ちいいものですよね。今週は第6週。タイトルも「腹心の友」ということで、今日は二人で花の実家に向かうという、実に良いシーンでした。
Contents
「腹心」の意味とは
ちょっと重箱の隅をつつくようで申し訳ないのですが、「腹心の友」というのが何故か引っかかるのです。というのは、本来「腹心の部下」という使い方は良くしますが、「腹心の友」というのは、今回はじめて聞いたので、やや違和感があります。
辞書で調べてみると、全く問題ないというか、意味が通じるのですよ。つまり、どういう意味かというと、
1 腹と胸。また、転じて心の奥底。「―を打ち明ける」 2 《「詩経」周南・兔罝から》どんなことでも打ち明けて相談できること。また、その人。「―の部下」
つまり、親友ということですね。花と蓮子の間に思っていることが何でも言える友人はいいねというようなシーンが有ったりしたのは覚えているので、納得しました。腹心の部下という時は、「部下」に比重がかかってしまい、変なニュアンス担っていたのかもしれません。
ものすごいレベルの花絵
この記事を書こうと思ってTwitterの「#花絵」を調べていたら、凄くレベルの高いイラストを発見。僕は絵を書けないので、こういうのを見ると本当に尊敬してしまいます。
『波乱の大文学会』#花子とアン #花絵 逃避行のシーン、はなちゃん帽子かぶってなかったけど、とっても可愛かったからつけました(*´v`*) pic.twitter.com/Hwh444p3Ae
— きっか (@kikkatenten) 2014, 5月 7
大文学会絵をもう1枚。メイド可愛かった…!!!!! #花子とアン #花絵 pic.twitter.com/4XqbzK9tFd
— あお (@homaao) 2014, 5月 4
腹心の友(*´ω`*) #花絵 #花子とアン pic.twitter.com/uLDpCotRWS
— 野広実由 (@nohimiyu) 2014, 5月 2
ほんとうに上手です。
柳原白蓮
僕はこのドラマでは村岡花子よりも、柳原白蓮のほうが興味があります。良く恋多き女と言われるけれども、僕は全くそうは思わなくて、彼女のことを知れば知るほど、薄幸の美女という感じがするのです。しかも、人生があまりにも運命的で、この人はかなり運命の強い人だったのかなと思ったりします。
それは彼女のことを知っていることだけをリストアップすると
- 柳原前光の妾の子として生まれる
- 14歳の時に同じ公家と結婚させられるが、結婚相手は白痴だった
- 出戻りとなり、東洋英和に入り、村岡花子と知り合う
- 25歳の時に50歳の叩き上げの炭鉱王の妻となる
ー伯爵の娘と炭鉱労働者出身の男が結婚するというのは驚天動地のことであった - おばが大正天皇を出産する
- 炭鉱王との家庭では孤独となり、その思いを短歌に託すようになる。
- 34歳の時に7歳年下の宮崎龍介と知り合う
- そして龍介の子を身ごもり、出奔することを決意、白蓮事件を起こす
というような、非常に劇的な人生を送っている女性です。美しくて、育ちがよく、聡明な女性である白蓮は、34の時に自分が最も愛する男と出会う。しかも、龍介の叔父は時の政府の最大の反乱であった西南戦争に積極的に参加した宮崎八郎であり、一方白蓮は岩倉具視のラインにいた柳原前光の娘であるということもあって、それこそ身分も社会的な背景も全く違う二人が惹かれあうという、下手な恋愛ドラマ以上に劇的な関係に僕は驚かざるを得ないのです。そこまで深いということを、仲間由紀恵はわかっているのかどうかは、心もとないですが、とにかく、白蓮は知れば知るほど、情念というものが伝わってくるのです。
花子とアンに話を戻すと、予告編を見る限り、蓮子は花の家族に歓迎されるようですね。花の場合は、貧乏だけれども親の愛情と期待を一心に受けて、それにひたむきに応えようとするところが、彼女のいいところで、それを吉高が見事に演じきっているというのが、このドラマの良い所だと思います。
このドラマが終わる頃は、日本を代表する女優になるような気がします。