2016/06/06
小泉今日子さんのエッセイ「黄色いマンション 黒い猫」を読んで、小泉さんと能年玲奈ちゃんのことを考えてみた
今年のゴールデン・ウィークには、新作本を読むようにしているのですが、今回は小泉今日子さんの「黄色いマンション 黒い猫」を読みました。読んだ理由としては、この本がすごく評判が良かったこともあったし、僕が能年玲奈ちゃんの記述があるということも聞いていたからでした。
Contents
「黄色いマンション 黒い猫」を知ったきっかけ
まずこの本を知ったのは、こちらのご本人&スタッフのツィートから。
https://twitter.com/KOIZUMI_STAFF/status/724840829286776833
小泉さんが文筆家として大変優れているのは、彼女の読売新聞の特別寄稿を読んでもわかります。この寄稿を読むと、この人の人となりがよくわかります。
小泉今日子はすごいー「あまちゃん」を終えて 小泉今日子(寄稿)を読んで
この記事に記載されている寄稿を読んでみても、今回の「黄色いマンション 黒い猫」を読んでも、小泉今日子さんがかなり姉御肌であるということがわかります。
小泉今日子さんが生き残った理由を考えてみた
小泉さんの同世代のアイドルと言うと、松田聖子ちゃんとか中森明菜ちゃんがいますけれども、ふたりともあまり表舞台には出てこなくなっちゃいましたよね。でも、小泉さんはトップシーンにいる。それは、色々な原因があるかもしれないけれども、大きな原因かなと思うのは本人の性格だと思うんですよね。松田聖子ちゃんにしても、その生き方が女性として賞賛されることが多々あるけれども、やはりあまりにも人間が強すぎてしまって、敬遠されちゃうんじゃないかと思うんですよね。最近も変なメガネのCMしか見たことがありませんし。明菜ちゃんは、芸能人の割には精神的に弱いところがあって、やっとCDも出せるようになったけど、やはり表舞台に出てこれるのは相当時間がかかるじゃないかと思います。
小泉さんの場合は、この二人よりは、歌手としての技量は落ちるけれども、今や女優以外にエッセイストとしても活躍をしているし、いい意味でいい年齢を重ねたなというのが僕の印象で、この「黄色いマンション 黒い猫」を読むと、内面的にもかなり充実していると思いました。小泉さんとこの二人の違いはなんだろうと考えてみたのですが、聖子ちゃんにしても、明菜ちゃんにしても、今までの人生を見ているとなにか無理をしている感じがしますが、小泉さんの場合は、ナチュラルで、楽しみながら生きているという感じがして、これが小泉さんとこの二人の大きな違いなのかなあと思いましたね。
もともと小泉さんという人は、アイドルとしても異色でした。なんか我が道行くアイドルと言う人は今までいなかったと思うのですが、小泉さんはどちらかと言うと、自由で、背伸びをしているという感じは全く無かったと思います。僕はそんなに彼女のファンでもありませんでしたが、他の人とは違うというイメージはいつもありました。
ちなみに僕の近い人でテレビ関係の仕事をしている50すぎのおじさんがいますが、彼は小泉さんに会うためにこの仕事をすることを18歳の時に決めたと言ってました。それほど、人の人生を左右するほどの魅力が彼女にはあったんだと思います。確かに、小悪魔的で可愛かったことは可愛かったけどね。
アキと春子と私の青春
それと冒頭にも書いたけれども、小泉さんから能年さんへのメッセージも掲載されていて、僕は能年さんファンですから、どういうことが書かれているのか知りたいという欲求もありました。
このエッセイの中で「アキと春子と私の青春」という記事が書かれていて、小泉さんはあまちゃんではアイドルにはなりきれなかったけれども、アイドルの母となった春子さんと、アイドルにはなったけれども、母にはならなかった自分を重ね合わせながら、あまちゃんの内容通りに生きている能年さんへの驚きなどが書かれています。確かに偶然というか、普通では、ちょっと考えられないドラマでもありました、あまちゃんは。
この記事でアキと春子が傘をさしながらおしゃべりをするシーンが書かれていますが、確かにこのシーンはあまちゃんの中でよく出来ているシーンでした。スクリーンショットを撮ってあるので、そのあたりをご紹介します。
劇中の人物と実在の小泉さんの状況は真逆だし、能年さんもまさにあまちゃんのストーリーのような生き方をしていて、いまや、所属事務所の社長を怒らせてしまって、仕事も全く無い状況に陥ってしまってます。この記事に関しては、いつ書かれたかということを調べてみると、2013年10月に書かれている記事で、あまちゃんが終わったのは2013年9月なので、あまちゃんが終わってからの文章です。ここでは、能年さんへ「この火を飛び越えてこい!」というメッセージ。
能年さんの場合は、この後、映画を2本主役で撮影をしてから干されているので、そのことを知った上でのメッセージではないですけれども、あまちゃんが終わってから2年半経ってからのこの本の出版ということもあり、何かしらのメッセージなんだと僕は受け止めています。この文章では、小泉さんは3つの鍵がついたネックレスを能年さんにプレゼントをしてるんだそうです。この鍵を使って人生の鍵をあけなさいということですよね。すばらしい。小泉さんはこういう気配りができるんですよね。ここが彼女がずっと生き馬の目を抜く芸能界を生き抜いた要因じゃないかと、勝手に解釈をしてます。
これ以外には、あまり個人を特定できることがないのですが、それはそれで面白い。いつか、小泉さんの舞台を見てみたいと改めて思いました。