2016/06/10
週間アエラ仲間由紀恵が語る「白蓮への思い」という記事
今週のアエラでは表紙が仲間由紀恵で、記事としても花子とアンについて特集を組んでおり、特に花子とアンのヒロイン吉高由里子を食っているかもしれない仲間由紀恵が自分が演じる白蓮について語っていて、それはとても含蓄のある記事だったので、ご紹介をします。
Contents
仲間由紀恵に見る役者の意識の高さ
先週はホットロードを見に行ったということもあり、能年さんのことをずっと書き続けてましたが、その中で思ったのは能年さんの役作りへの意識の高さでした。この役作りへの意識の高さという点で、仲間由紀恵さんに共通するところが、今回のインタビューを読んで特に感じたところです。
白蓮という役をもらった時
まずは「白蓮」役が決まった時について問われたことに対して
彼女(柳原白蓮)に関するたくさんの資料や写真を見たり読んだりしながら、人物だけではなく当時の時代や人の心構えみたいなものを出すために想像を膨らませて、監督とも方向性を綿密に確認し合いました。
この辺りはさすがというか、プロだなあと思うのは、やはり自分が演じる歴史的人物を調べるだけではなく、その人物の時代背景についてしっかり自分なりに消化しようという姿勢です。
よく大河ドラマを見ていると、この人、ただ単に台本通りに演じているだけだなあと思う役者はすぐわかります。そういう人が多ければ多いほど、ドラマの緊張感がなくなってしまう。大体ヒットしなかった大河ドラマはそういうたぐいの役者が多いです。
「白蓮事件」について
白蓮事件については、仲間さん自身が強い意識をして演技をしたと語っています。
白蓮さんの人生の中で大きなものは「白蓮事件」だったと思うので、私にとってもすごく大事な部分でした。駆け落ちをして、美輪明宏さんの「愛の讃歌」が流れる中で抱擁し合うシーンは、セリフがなく気持ちとキミトをぶつけあうだけでしたので、監督や相手役の中島歩さんと綿密に話し合って、どこで互いの感情の高まりをピークに持って行こうかとしっかりプランを立てて臨みました。
というもので、改めてプロというか、主役級をずっと演じてきた役者はすごいなあと思いました。役者として難しいのは、セリフもそうですが、黙っていてもその意志を表示するところだと思うのですが、確かに仲間さんはそういう演技のできる女優さんだし、確かに白蓮を見事に演じきっていると思います。
白蓮を演じて感じたことについて
作品を通して、女性の自立を考えるようになりましたね。彼女たちが自分たちの足で歩こうとしたからこそ、今の私たちの時代があるんだなあって。男女平等、女性が働くという考えも、男尊女卑の時代に歩いた彼女たちからの流れててきたものだとわかりました。
というもので、彼女の感受性の高さには驚くばかりですし、やはりこういう感性が高い人だからこそ、常に映画やドラマの主役を張れるんだなあと思いました。
白蓮の長女宮崎 蕗苳さんが語る母について
今週のアエラでは、今回の花子とアンの原作「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」を書いた村岡恵理さんと白蓮の長女宮崎 蕗苳さんのインタビューが掲載されているのですが、特に波乱の人生を歩んだ白蓮の長女の宮崎 蕗苳のインタビューは胸を打ちました。
一緒に暮らした娘から見ると、その後半生、45年こそ自分の力を発揮した真の姿だったように思います
と語っていますが、白蓮は御存知の通り、政略結婚のために自分の人生を翻弄され続け、唯一の理解者である宮崎龍介との出会いによって、本来の自分を理解してくれる人と出会った時にやっと自分に救いの神が現れたという思いだったと僕は想像しますね。
あまり人間というのは理解されないし、それがストレスだったりするわけですが、その中で自分の理解者と出遭った白蓮が白蓮事件を体を張ってまでも起こしたのは僕は当然だと思うし、結婚後龍介が結核で倒れた3年間生活を白蓮が支えたというのは、これはせっかく手にした愛情のある家庭を壊したくないという気持ちからだったと思います。
とにかく久々に読み応えのある週刊アエラでした。