2016/06/09
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」予習のための司馬作品は世に棲む日日だと思う件
引用:NHK大河ドラマ「花燃ゆ」 |
来年の1月4日から始まる井上真央ちゃん主演の大河ドラマ「花燃ゆ」。僕は井上真央ちゃんのファンですし、幕末モノにも目がないので、今から楽しみです。今回は吉田松陰を中心に描かれると思うので、このドラマを楽しむためには司馬作品の「世に棲む日日」がいいと思います。
Contents
過去10年のNHK大河ドラマをチェック
まずは、ここ数年の大河ドラマをチェックしてみると、
タイトル | 時代 | 主演 | 藩 | |
2014年 | 軍師官兵衛 | 戦国時代 | 岡田准一 | – |
2013年 | 八重の桜 | 幕末 | 綾瀬はるか | 会津藩 |
2012年 | 平清盛 | 平安時代 | 松山ケンイチ | – |
2011年 | 江~姫たちの戦国~ | 戦国時代 | 上野樹里 | |
2010年 | 龍馬伝 | 幕末 | 福山雅治 | 土佐藩 |
2009年 | 天地人 | 戦国時代 | 妻夫木聡 | |
2008年 | 篤姫 | 幕末 | 宮崎あおい | 薩摩藩 |
2007年 | 風林火山 | 戦国時代 | 内野聖陽 | |
2006年 | 功名が辻 | 戦国時代 | 仲間由紀恵 | |
2005年 | 義経 | 平安時代 | 滝沢秀明 |
この10年で幕末モノは3回。今回の「花燃ゆ」は、吉田松陰の妹文の視点で見た幕末史ということになり、長州モノの大河ドラマと言うことになると、1977年の「花神」以来30数年ぶりになります。
最も早い時期に革命化したのが長州藩
幕末において、長州藩ほど苦労した藩というか、長州ほど袋叩きにあった藩はなくて、それは幕末において長州だけが革命化したという事をあげることができます。時の政府である幕府に対して散々楯突いて、坂本龍馬が薩長同盟で仲介に入らなければ、この藩は滅亡をしていたと思いますね。それだけ痛い思いをしました。具体的には、
- 安政の大獄
- 池田屋事件
- 蛤御門の変→この敗北で長州は朝敵になりました。
- 四国連合艦隊下関砲撃事件
- 長州征伐
ボコボコにされるというのはこういうことを言うんですけれども、その長州藩が革命化した最大のきっかけとなった人物が、吉田松陰であり、吉田松陰の元さらに革命化して暴走をしたのが、松蔭が運営する松下村塾の塾生であり、その塾生が文の最初の夫になる久坂玄瑞であったり、高杉晋作であったり、桂小五郎であったりするわけです。その彼らが最終的には倒幕の原動力となり、その流れは今でも続いています。安倍晋太郎首相も長州だし、彼の祖父の岸信介、祖父の弟である佐藤栄作なども、長州閥の流れを汲む人たちです。
革命化のきっかけを作ったのが吉田松陰
どうしてそういう流れになってしまったのかという点では、そのスタートのきっかけをはじめた吉田松陰の存在が実に大きくて、それをさらに大きくしたのが、高杉晋作でした。なので、どうして長州藩が革命化をしたのかを知るには、吉田松陰がどういう人物であるかを知ることが一番の早道です。
司馬作品の「世に棲む日日」が花燃ゆの予習には最適
その松蔭をもっと体系的に知るには、幕末モノの大家である司馬遼太郎さんの作品がもっともわかりやすくて、「花燃ゆ」を楽しむためには是非ご一読されることを強くおすすめします。司馬遼太郎さんの吉田松陰を題材にしている作品が「世に棲む日日」です。
しかも、これは戦略だと思いますけれども、世に棲む日日の1巻のKindle本がなんと299円!ということでものすごくお得です。
どういう内容かというと、端折っちゃうと、1巻と2巻の主人公が松蔭、3巻と4巻の主人公が高杉晋作です。革命の元を松蔭が火をつけて、晋作は長州征伐で幕府を圧倒してしまうところが、この人の真骨頂だと思うのですが、そういうことがしっかり描かれています。なお、アマゾンの紹介文を引用すると、
015年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の主人公は久坂玄瑞の妻、文(ふみ)。文の兄であり玄瑞の師である吉田松陰こそ、『世に棲む日日』前半の中心人物です。「人間が人間に影響をあたえるということは、人間のどういう部分によるものかを、松陰において考えてみたかった。そして後半は、影響の受け手のひとりである高杉晋作という若者について書いた」(「文庫版あとがき」より)
嘉永六(1853)年、ペリー率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕かをめぐり、国内には激しい政治闘争の嵐が吹き荒れていた。この時期、骨肉の抗争を経て倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ松下村塾主宰・吉田松陰と、後継者たる高杉晋作がいた――。維新前夜の青春群像を活写した怒濤の歴史長編、ここに開幕。
というもので、ふたりとも天才肌の人物で、ふたりとも仕事が終わるとあっさりと命をなくします。松蔭は刑殺、高杉は病死。高杉の死の床で有名な辞世の句
おもしろき こともなく世を おもしろく すみなすものは 心なりけり
この辺りをどういう演技を見せるのか、高良健吾くんの演技も楽しみです。
世に棲む日日Kindle本
売り上げランキング: 180
売り上げランキング: 328
売り上げランキング: 368
大人買いしたい人はこちら!
売り上げランキング: 923
まずは1巻が299円ですから、入門書としてもリーズナブルですから、おすすめします。