2016/06/08
いきものがかりの水野良樹さんは苦悩しているんじゃないかと思う件
いきものがかりのニューアルバム「FUN! FUN! FANFARE!」が去年の年末に発売されて、いきなりアマゾンの売上げランキングでトップに立つなど、相変わらず好調ですが、年末ぎりぎりになってリーダーの水野良樹さんのツィートが話題になりました。今日はそのことを改めて書こうと思います。
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水野さん問題のツィート
その水野さんのツィートはこちら。
今年は皆さんに「ああ、あの曲だ」とすぐわかってもらえるようなヒット曲を出すことができなかった。僕らのようなグループはつまるところヒット曲を出して”なんぼ”だ。来年はいつでもどこでも誰にでも、気軽に親しんでもらえる流行り歌をちゃんと生みだしたい。僕はとにかく、ヒット曲が書きたい。
— 水野良樹 (@mizunoyoshiki) December 30, 2014
というもので、僕は実はすごく違和感をこのツィートには覚えたのです。というのは、いきものがかりの作るメロディというのは、僕的にはものすごくツボにはまっていまして、日々彼らの音楽を聞かない日というのはまずないです。
彼らの音楽の良さというのは、素晴らしいメロディと吉岡聖恵さんのクリアボイスの融合にあると思うのです。ただ、今あらためて思うのは、今回の新作である「FUN! FUN! FANFARE!」は、メロディ感にナチュラルさと全くナチュラルじゃない曲に大きく分けられるのです、僕的にですけどね。
「FUN! FUN! FANFARE!」のナチュラル感を感じる曲
従来のいきものがかりらしさを感じる曲はというと、
キラリ
LIFE
春
陽炎
SNOW AGAIN
涙がきえるなら
個人的には14曲中6曲がとてもいい曲だと思うし、メロディも凄く自然な感じがして、そこに吉岡さんのボーカルが絡んでいくと、すごく癒やされるのです。
ただメロディメーカーである彼らからすると、この曲数は少ない感じがしますね。つまり、前作の「I」はいきものがかりにとって、最高傑作だと思うのですが、全曲についてナチュラル感がありました。
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水野さんがいうところとしては、シングルヒットをした「Sakura」や「ありがとう」、「Yell」と言った曲がなかなか生まれない!ということなんだろうと思うのです。個人的には「なくもんか」や「茜色の約束」といった曲もすごくいいと思うし、今回の「
FUN! FUN! FANFARE!」にもこれらの名曲に比肩するは上記のように収録されている。しかも、このアルバムは10万枚ほど売れてるということを考えれば、シングルヒットを目指す必要があるのって個人的には思うのです。
自らナチュラル感を摘んでしまった
ただ、このアルバムを出した後に水野良樹さんは次のようなツィートをしていて、
「SNOW AGAIN」にせよ「LIFE」や「春」にせよ。シングルにしてあげられたらよかったのかもしれませんね。ま、それも曲の運命か。
— 水野良樹 (@mizunoyoshiki) January 22, 2015
このアルバムの中で特に良く出来ている曲を、多くの人に聞かせるチャンスを自ら摘んじゃっているわけで、これはもったいないなあと思うと同時に、やはりシンガーソングライターである以上、アルバムで勝負していくべきじゃないかと僕は思うのです。
やはりアルバムで勝負するべき
ビートルズの場合は、デビュー当時はシングルが呼び水になってすごい存在になりましたけど、彼らの最高傑作と言われているのは、「サージェント・ペパーズロンリー・ハーツ・クラブバンド」であったり「アビーロード」であったりしていて、やはりアルバムとして評価されています。いきものがかりにしても、ずっとアルバムを聴き続けてきましたけれども、彼らが評価されているのは、アルバムの出来が抜群にいいから。
そう考えると、特にシングルヒットを狙わなくも、アーティストとして優れているのだから、アルバム作りに注力すればと思うのですが、なかなか難しいものなんでしょうか。ま、クリエーターである以上、いろいろな産みの苦しみがあると思うんですよね。なんとかその山を越えてほしいなあとファンとしては思うのです。