切り替えのできてない人たち
民主党が総選挙で圧勝して、3か月目に入った。
この新政権に対しては、僕は圧倒的に肯定的で、色々と不協和音とか言われてはいるものの、よく頑張っていると思う。政治主導ということで、各省庁の大臣、副大臣、政務官は大変な存在感を見せている。これは、前政権とは違い、自覚をもって政治をしているし、この内閣の目的は明確で、マニフェストを実行するよということで、これは小泉内閣以来の明確なものだ。
この30年近く政治を見ていると、政策は明確でわかりやすくあるべきだと僕は思う。
今、民主党が抱えている問題は多い。
- 八ツ場ダム
- JAL再建問題
- 日本郵政問題
- 日米問題
- 東アジア共同体
などなど。はたから見てても気の毒なくらいで、この5つのことに関しても、自公政権では何も出てこなかったというのは、これはどういうことなんでしょうか。
予算委員会も始まりましたが、旧与党だった自民党の質問を見ていると、まともだったのは石破さんくらいで、ほかの委員の質問は見ていて、与党ボケとしか言いようのない質問を繰り返しているけど、僕は苛めにしか見えないし、また、マスコミも、小沢幹事長が絶大な力を持ち始めたということで、2重権力ということを言い始めてきた。そもそも政権交代が決定し、政府と党のそれぞれの責任者が明確になるということがどうして2重権力になるのかわからない。
そういった中で日本のマスコミのオポチュニズムは、目に余るものがある。
例えば、JALがつぶれそうなのは、国や行政が寄ってたかって不必要な空港を作り続けてきたことが原因であるし、また、JALOBが年金の減額に猛反発をしてるけれども、これで会社が潰れたら年金なんか支払われないと思うけれども、そういう当たり前の分析もせずに、民主党を批判するのはこれはおかしいことだと思う。
日本の国の政治に関して秀逸なblogがあります。
というもので、この記事にぼくのこのblogのアンサーが出ているように思う。
一部を引用すると
権力は常に世論を意識する。だから報道機関を世論操作の道具と考える。思い通りの情報を流す報道機関は有り難い。しかし権力の言いなりになっている事が見破られては意味がない。だから論説委員、テレビ司会者、コメンテーターはバカな方が良い。言いたいように権力を批判させながら権力の思い通りに操作する。バカは最後までその操作に気がつかない。「年金未納問題」も「居酒屋タクシー」も権力がリークして、それにバカな報道が乗せられ、未だにそれに気づいていない。
という感じで、マスコミ自体が、新政権になったということが根本的にわかっていないのではないかということです。わかりやすく言うと、明治維新でちょんまげをしている人たちから、近代日本に移行したように、あるいは、ロシア革命によって帝政から社会主義体制に移行したように、政権交代というのは、本来ドラスチックなものであって、首脳のくびのすげ替えではないということをもう少し知るべきだ。
どちらかというと民主党よりに近い上杉隆氏も自身のサイトで同じような事が書かれていて、結局マスコミの頭の中で状態の切り替えができていないということだと思います。
ちなみに、自民党政権が崩壊していく様子は彼の著書にくわしく、大変面白かったです。その本は、こちら。
PHP研究所
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この本を見ると、今年8月に行われた総選挙での自民党のネガティブキャンペーンの醜悪さ。こういう事をすること自体に、政権を担う党の人格がなくなっているということだと思うのです。