インターネットは特別じゃない
今さらという感じですが、インターネットだから特別じゃないのです。
色々と仕事とかで多くの人に会ったりしていますが、インターネットだから特別ということじゃないんです。もちろん、インターネットならではというものはありますよ。それがこのロングテールなんだけど、その前に僕が言いたいのは、インターネットだから違うよということではないのです。
ビジネスに焦点を当てると、何をするにしてもそのサービスや製品を提供する場合には、想定しているユーザーというのがないと商売はできません。
ラーメン屋さんは、お腹を空いている人のためにあるわけで、満腹の人はおそらくラーメン屋さんにはいきません。雑誌だってそうです。コロコロコミックは僕のような50に手が届く人間は、まず読まない。それ以前に漫画さえも読まなくなった。そんなことはどうでも良くて、コロコロコミックに関して言えば、読者層は小学生の男子でしょう、きっと。
インターネットだってウェブサイトに関して言えば、人には嗜好というものがある限り、少なくとも興味のあるものか、自分にとって必要なものしか探さないわけで、それはウェブサイトに限らず、すべてに対して当てはまることです。結局のところ、メディアとか媒体というものがある限り、インターネットのウェブサイトというのは、その範疇に含まれるものであるということは、前述しましたが、インターネットだから特別ということではないのです。
もうひとつサンプルを言うと、秒読み!という番組の中でフリーアナウンサーの宮根誠司さんが取材したヤマダ電機の池袋総本店開店のルポで、会長が視察に訪れるシーンがあって、その時に会長が一番神経質にチェックしたのは、エスカレーターの商品の陳列なんですよね。お客様がエスカレーターで上ってきたときに、或いは下りてきたときに、何が目に入ってくるのかということをよく考えて陳列しろということなのです。ウェブサイトも一緒です。その時に何を一番ユーザーに関心を持ってもらいたいのか、そこを良く考えないといけないわけです。
これをウェブサイトに落とし込んだ例だと、まずアップル。
こちらは、今さっきスクリーンショットで取り込んだんだけど、新しいiMacがドーンと出てきます。これはアップルがなにをアピールしたいのかよくわかりますよね。iMacは凄くいいから、皆さん買ってねということです。
一方で僕に悪意を持たれているマイクロソフトのサイト見てみると、
一番目立つ所に「ビジネスの成長」と「リスク対応」に対応するソリューションというのが一番目立つ。しかもくわしくはこちらとある。
マイクロソフトとしては、Windows7を売らないといけないんじゃないの?と思うのですが、右下にある。サイトの使い勝手という点から考えると、ユーザーに負担をかけるのが一番良くなくて、そのあたりはマイクロソフトは良くわかってないし、そもそもマーケティングの立場からいうと、ターゲットユーザーがあまりにもいすぎるので、アピールするものが分散しちゃってるんじゃないの?というのが印象です。
先日もマイクロソフトのことを書きましたが、OSにしても、オフィスにしても機能てんこ盛りは悪くないんだけれども、その機能を10%以上使いこなしている人はまずいないと思うし、逆に機能てんこ盛りで使い勝手が悪くなったということはもーーーーっと真摯に受け止めるべきだ。
ま、マイクロソフトを叩くときには、僕も熱くなっちゃうので、とりあえず本題に戻りますが、使い勝手というものが、いい、悪いは、別にインターネットに限らず、すべてのことに通じるということを言いたいのです。
もちろん、インターネットならではというものはあります。まず、検索エンジンの存在。これはおおきいですよね。最近はサジェスチョン機能が出てきて、キーワードを入力すると、その次に絞り込みたい機能が出てきている。これは、検索エンジンでどういうキーワードが入力されたかということをサーバーが解析して、こんなこと探してるんじゃない?と聞いてくるものです。
これで笑ったのが、これ。
Googleで「夫」スペースでこんなサジェスチョンが出てくる。世の中の奥様方は、パソコンの前でこんなことを入力してるわけですよ。夫のことは嫌いで、死んでほしいそうです。好きで結婚したのにどうしてこうなっちゃうんでしょうか。
一番最後のはかわいいですね^^
と、まあ、このサジェスチョン機能は、Googleのユーザーに負担をかけないという現れであり、これは評価すべきことだと思います。
ちなみにこのことは
http://www.news.janjan.jp/column/0911/0911143181/1.php
で知りました。
あとは、伝達のスピードが速くなったということがあります。今、何が起きているのかということは、例えば、新聞のサイトをみれば、わかるし、最近はTwitterでも新聞社がつぶやいているので、すぐわかる。
あとは、ロングテールという現象です。このロングテールは理論だと言われますが、僕はこれはインターネットにおける独自の現象だと思いますし、ここを理解する事は大変重要なことです。こちらは、いずれ書こうと思います。
Wikipediaでは、
べき乗則に従う商品売り上げのグラフを、縦軸を販売数量(population)、横軸を商品名(product)として販売数量順に並べると(右図)、あまり売れない商品が恐竜の尻尾(tail)のように長く伸びる。つまり、販売数量が低い商品のアイテム数が多いということを表す。
このグラフの形状から因んで「ロングテール」という。
とあります。このロングテール色々とあてはめてみるとインターネットの流れというのがよく見えてきます。こちらはまた次回。