GoogleのOS
3日前ですが、Googleが新しいOS「Chromium OS」のプロジェクトを公開しました。
新しいOSは、技術力があれば、マイクロソフトの逆をやればいいわけで、コンセプトを簡単だ。
- 起動が早い
- セキュリティ
- 動作が快適でクラッシュしない
こんな感じのことができれば、多くの人が満足するに違いないと思います。
OSなんていうのは、僕は気にはなるけれども、そんなに大騒ぎすることはなくて、僕からすればどれだけ使い勝手が良くて簡単で操作も便利だったらそれでいいわけです。細かいことは専門家にお任せをして、Googleにはとにかくいいものを作ってもらいたいということ。
僕はもともとマックからこのパソコンに触れるようになったのですが、これは今から考えたら大正解で、いまだに僕はWindowsよりもマックの方が圧倒的に好きです。
今のマックのOSは、MacOSそのものなのですが、僕がいじくり始めた93年か94年のころのネーミングは「漢字talk」って言いまして、不思議な名前でした。当時もマックが好きな人はあまりにも熱狂的なところがあり、この「漢字talk」というOSは、恐ろしく動作が不安定で、何かというと爆弾マークがでて、作業中のデーターがダメになったことは何度もありました。そういうこともあって、本とか読んでると、こまめにデーターを保存しよう!と書いてありましたが、今から考えるとそれは本末転倒だったけれども、熱狂的なファンからすると、その爆弾マークがかわいいと喜んでいる風潮もありました。
そこでWindows95が登場し、マックファンは「漢字talk」はとっくの昔にやっていたという抗議と抵抗も空しく、マイクロソフトの当時のマーケティング力と「漢字talk」と比べたら圧倒的に動作が安定しているということもあり、マックはスティーブジョブスが再登場するまでマイノリティの道を歩むことになります。
ただ、マイクロソフトにしても、Windows98、Windows Me、Windows XP、Windows Vistaと変遷していくのですが、セキュリティソフトをインストールしないと安心してインターネットにもつなげず、しかも動作がどんどん重くなり、ユーザーがそのOSを背景にパソコンを利用するためには、お金を別に払わないといけないという、過去のマック以上に本末転倒でしかもユーザーに負担を強いることが当たり前のようなOSにしてしまい、マーケットでのユーザーの信頼を大きく落としてしまった。
また、マックでのOSのバージョンアップを知ってる僕としては、マイクロソフトのOSをバージョンアップするのはすごく面倒。ドライバーとかBIOSとかをアップグレードしたりしないといけない。せいぜいディスクを入れたら自動的にインストールできるようにすればいいと毎度思うのですが、そのあたりも負担をユーザーにかけるのは当たり前という姿勢を直してほしいものです。
そこでGoogleがOSを発表しました。しかも今はやりのクラウドに完全対応というか、クラウドコンピューティングをするためのインターネット端末のOSという印象。
それではブログやニュースでの記事を紹介します。
IT Media
Google Chrome OSのデモを見てきた
MarkeZine
Google、「Chrome OS」のソースコードを公開起動して2、3秒でネットサーフィン
INTERNET Watch
「Google Chrome OS」プロジェクトが公開、製品登場は2010年後半
Nikkei Net
起動7秒、ネットに特化 米グーグル、「クラウド」対応の新OS公開
と、まあ起動が速い!というのが売りのようで、これは本当に当たり前の事で、僕なんかも朝起きたときにメールをチェックしますが、まず、iPhoneでチェックをして見出しを見るということをしてます。返事はPCを立ち上げたときにやればいいわけですから。
今やGoogleのインターネットでのサービスは、ご存じの通り検索だけではありません。
僕が使っているものだけでもリストアップすると
- Gmail(言わずと知れたウェブメール)
- Googleマップ(地図検索)
- Googleカレンダー(スケジュール管理)
- Googleドキュメント(オフィスアプリケーション)
- Picasa(写真管理)
- Youtube(動画サイト)
といったもので、これらはすべてインターネット上で利用ができます。(Googleのサービス一覧はこちらで見れます)というかインターネットに接続していないと基本的には使えない。ただ、使い方もシンプルだし、インターネットに接続していれば、自分のパソコンでなくても使えるので、これはすごく便利です。
GoogleはこういったサービスをOSレベルでやろうとしているわけで、これは面白いプロジェクトになります。
どう面白いかというと、今まではパソコン自体で色々な作業をしていたのですが、今度のOSはパソコンはあくまでもインターネットに接続する端末であって、ほぼすべての処理はインターネット上のサーバーで行われるということです。まさしくクラウドコンピューティングを実践するためのOSということで、他のOSとは発想の位置が違う。一方で率直な疑問だけれども、そのサーバーがおかしくなったときはどうするんだろういうごく当たり前の疑問が湧きます。もちろん、世界企業のGoogleだから、それはそれでしっかり考えてはいると思うけど、そうするとサーバーの維持コストって凄いことになるんじゃないかなと思ってしまうのは僕だけでしょうか。
ただ、よくこのあたりのわかっていないマスコミは、マイクロソフトの牙城をGoogleは切り崩すかというようなことを書いていますが、それはちょっと見方が違うんじゃないのと僕は思っていて、Googleが狙っているのは、ネットユーザーのみだと思う。マイクロソフトは、マンモスじゃないけど、大きくなりすぎちゃって、あらゆる層を狙ってのOSの開発ですが、Googleはそのあらゆる層のうちインターネットに接続するユーザーがターゲットなので、そのあたりの違いをもう少し見極めて、記事を書いてもらいたいものだと思うのです。
ところで、このGoogle OSを早速インストールしてレポートを書いてる人がいて、アルファブロガーの小飼弾さん。
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#ChromiumOS が orz, orzer, orzest な理由
ちなみに小飼弾さんのこのブログは、ブログ関係では必ずベスト10に入るという凄い人で、書評とかでもアマゾンのアフィリエイトをされてるんですが、この人が書評を書くとアマゾンの売り上げが一気に上がるという凄い人です。アマゾンの紹介料だけでも月25万円以上は稼ぎだしていて、本人もそれをブログで認めている。
小飼さんはこのGoogleのOSについては、今のところ否定的でどこがダメかというと
- 日本語入力はどうするの?
- シャットダウンができない
- Gmailのアカウントを持っていないとOSにログインできない
ということで、1番目と2番目については、まだ開発途上だから疑問視することでもないし、Gmailアカウントをもっていないということについても、何か問題があるのという感じはします。ちなみにGmailアカウントでブラウザにログインした場合にwebの履歴はすべてGoogleのデーターベースに書き込まれていますが、それも何か問題があるのとO型の僕は思うのです。
でも、早速試してみたというのはさすがという感じです。結局思うのは、ソニーがプレーステーション3がうまくいかなくて、ニンテンドーのWiiやDSが大成功したのは、別にその機械を使いたいからではなくて、人気のあるゲームをやりたいからユーザーは買うわけであって、パソコンにしてもOSが使いたいのはせいぜい専門家くらいなもので、実際には快適にパソコンを使いたいというのが、だいたいのユーザーの感想というか気持ちだと思うのです。前にデルでゲーム仕様の高スペックパソコンというのがあったけど、ゲームをするために何十万も払うかということです。少なくとも一万円のゲームをやるために何十万のパソコンを買おうとは思いません。
ちなみにCNETでGoogleOSのデモムービーを字幕付きでやってる。これはいいサービスです。
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20404010,00.htm