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ダから言わんこっちゃない―ドバイの危機

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世界中の株価が低迷し始めました。

この前は、アメリカの金融危機が原因で、いわゆるサブプライムローンの破綻によるもので、これで世界中が迷惑を被った。

それで、今度はドバイ。

ドバイでの資金繰り危機をきっかけに世界のマーケットが動揺したことによるものだけれども、日経新聞によると、ドバイでの資金悪化の受け皿となっていたユーロは、ドルの受け皿にもなっていて、このドバイの危機でユーロが売られて、比較的に金融が安定化している円買いに投資マネーが走ったという構図です。なので、円が1時1ドル=84円台に突入してしまって、結果的に国内の製造業に大きな影響が出てしまった。

株安、世界に連鎖 ドバイ信用不安、引き金

半年くらい前だったと思うけれども、NHKでドバイの建築ラッシュを放映していた。やり方が凄くて砂漠に高層ビルをガンガン建てるというもので、これはもう明らかにバブルで、その建物も醜悪としか言いようのないものです。

今回の信用不安によって、このドバイのプロジェクトにかかわっている清水建設や大成建設の株価は年初来最安値を記録しました。

日本経済新聞より

日本経済新聞より

清水建設の株価は、前日比約4%ダウン、大成建設に至っては7%ダウンと、今買っておけば儲かるかもしれない笑

僕はバブルの時に金融と不動産の現場にいたので、あのバブルの衝撃はよーく覚えています。今はずいぶん静かになりましたけど、例えば山一証券が倒産したし、拓銀も倒産しました。それ以外にも大きな金融や不動産、ゼネコン関係の会社がどんどん潰れてしまった。

もう一度振り返ると、例えば年間400万円の家賃収入がある1億円のアパートがあったとします。このアパートを普通に買う場合に現金以外であれば、当然住宅ローンを組まないといけないんだけれども、普通は頭金で30%、登記やローンの保証料、団体生命保険や火災保険を加入する費用が5%~10%はかかるので、少なくとも購入資金の30~40%の現金がないと、まずローンを組めないし、それでも6,000~7,000万円の住宅ローンを組めるのは、そんなに多くはいないはずなんですが、当時は、物件価格の99%までローンは組めたし、その頭金も不動産に2番抵当をつけて、かつ、諸経費も組み込むことができたので、実質的には100%以上のローンを組みました。ただ、不動産の契約だから10万円の手付を入れれば、1億円のアパートを買うことができました。これははっきりいって異常です。こういうことが、数えきれないくらい取引があって結局バブルが崩壊し、日本の90年代は悲惨なことになってしまった。

今も、アメリカは金融危機の影響から抜け出せなくなっていて、オバマ大統領の支持率もついに50%を割ってしまいました。

それで、今回のドバイについても、HNKで放映していた時からこういうことになることは、どう考えてもわかるし、清水建設といったゼネコンがこれに巻き込まれて確実に経営に大きな影響があると思うんですけれども、その前に日本での教訓というか、それをまたどうして生かせないのかっていつも思うんですよね。それでも、僕も十分心当たりがありますが、浮かれている時はダメになるときってわからないんですよね。今さら何してるんだとは言えないところもあるし、まーこれは難しいところですが、それを考えるといかにそういうことに影響されないビジネスモデルを構築していくということはとても大事なことです。でも、それを見つけ出すのがものすごく難しくて、頭がとても痛いところです。