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JAL CEOに稲盛氏

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JALについては、上場廃止も決まり、株式も2日続けてストップ安という株主にとっては最悪の二日間だったと思います。その立て直し役に京セラ名誉会長の稲盛和夫氏がCEOとして就任することになり、受諾を表明した昨日には、無給で働くということをインタビューでおっしゃいましたが、改めてすごい経営者だなと思いました。


稲盛さんは、鹿児島県の出身であの西郷隆盛さんを尊敬していますし、西郷さんの人生訓をまとめた著書も多数あります。僕が読んだ本はこちら。この本は、戊辰戦争の時に庄内藩の藩士が西郷さんの言葉をまとめたものを、稲盛流にわかりやすく落とし込んだ本でして、稲盛さんの人となりが分かる本です。この本を読んでいると、稲盛さんという人物は、経営者というよりも哲人という感じで、人間のある部分を超えてしまっているというイメージ。少なくとも計算高いという言葉からは、対局にいる人です。

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ソフトバンクの孫社長が、坂本竜馬の大ファンであることはものすごく有名な話で、彼が竜馬が経営者だったらどうするのかということを考えながら、経営をしているので、ソフトバンクの事業というのはものすごく革新的です。

稲盛さんは、西郷さんを尊敬している。確かにこの本でもそうですけれども、西郷さんの生き方を自分の経営に反映されているところがあるような気がします。

西郷隆盛という人は、「無私」というものを貫こうとした人です。そのことによってものすごく魅力的な人格を形成した。そうでなければ、西南戦争の時に、西郷さんと死にたいという人が数万人もいたということはおきません。

僕にとって西郷隆盛という人は、明治維新の立役者でありながら、最後は賊軍となって政府に討滅されるというこれは悲劇という単純な言葉では言い表せられない、なにか複雑な印象があります。西南戦争で彼は

「晋どん、もうここでよか」

と別府晋介にいい、自刃をして生命を終わらせ、薩摩軍の抵抗はここで終わるのですが、西南戦争が終わったときは、買った方も露骨に喜ばずまるでお通夜のようだったそうです。それは、明治維新を一緒にやった仲間がその10年後戦い合うわけですから、政府軍にも勝ったからバンザイ!というわけにはいかなかったと思います。

そういう西郷さんを尊敬している稲盛さんが、JALのCEOになるわけですから、前途は多難だとは思いますけれども、間違いなくJALは再建されると思います。ただ、心配なのは77歳という高齢だということです。心配なのはそこだけです。本当に心から頑張ってほしいです。

僕が他に読んだ稲盛さんの本は以下の通り。アマゾンアソシエイトでつくってみました。