ソフトバンク孫社長の善行
最近インターネットでは、「ツイッターノミクス」や「ビジネスツイッター」という本が売れて、これらの本は、簡単に言えば、人に親切にしましょうということを提案している本で、親切にすることで結果的に信頼が構築されて、ビジネス的にも潤いますよという内容で、僕もツイッターには積極的に参加をしていますが、嫌な気持ちになったことはあまりありません。スゴクいいことだと思いますし、僕もそれに見習ってウッフィーを増やしていきたい。
そんなツイッターと言うコミュニケーションの中でソフトバンクの孫社長は、ツイッターと言うものをよくご理解されている稀有な経営者だと思うし、彼くらい有名でかつカリスマ性のある人は、一度つぶやくと大変なRTがツイッター上でながれるということは想像に難くないわけでして、ツイッターでソフトバンクの新しいビジネスが生まれていて、孫社長が経営者としても上手に使っているでしょうし、あれだけ直感力の鋭い人だから、きっとさらに奥の手を考えているに違いないと僕は思うのです。
そんな孫社長がツイッターで日頃のご愛顧に答えて、ユーザーにソフトバンクの社員食堂に招待しますということをやりました。今日、ソフトバンクでそのイベントが開かれているんだけれども、ユーザーは大喜びで、その模様は#sb328というハッシュタグでtweetを見ることが出来ます。しかもUsteamでその状況を放映するようで、
http://www.ustream.tv/softbankcorp-jpn#utm_campaign=twitter.com&utm_source=2813393&utm_medium=social
から見ることが出来ます。といっても13時からですけどね。恐らく今はきっとランチを楽しんでいるに違いない。
全般的にアメリカのIT企業の経営者は、カリスマのある人が多くて、マイクロソフトのビル・ゲイツやアップルのスティーブ・ジョブズは、その最たるもので、彼らが基調講演をする前段の盛り上がり方は、ロックコンサートのアーティストがステージに出てくるような雰囲気で、少なくとも日本の三井住友銀行の頭取や新日鉄の社長が同じことをしてもそういうことは絶対に起こらないし、日本では恐らく孫社長がそういうタイプだと思う。
まあ、とにかく、日頃のご愛顧にお答えしてユーザーを社員食堂に招待すると言うのは前代未聞だし、孫社長だからこそ、それができたという側面はありますが、これでソフトバンクのブランドが大きく上昇したことは間違いがなくて、その辺りを機微がわかる孫さんという人は、天才なんだと思う。SBIの北尾さんも言っていましたが、今は北尾さんもソフトバンクから独立をしましたが、昔一緒に仕事をしているときは、お金がかかってどうしょうもなかったと言う一方で、あの事業意欲はハンパではないということも言っていました。
北尾さん自身が相当キャラの濃い人で、彼の下にいる人達は相当大変だとは思うのですが、そういう人から、一目おかれるこの孫社長という人は、改めてすごいなという思いはあります。ただ、先日自分はソフトバンクにいたんですと偉そうに言う人間と仕事をしましたが、正直言って孫社長のレベルと彼のレベルではあまりにも隔絶しすぎちゃって、僕はそういう彼をものすごく軽蔑したのですが、全体的にはそんな感じはソフトバンクにあります。
つまり、昔織田信長が、戦争が始まると、真っ先に信長が一人で馬に飛び乗って出て言っちゃうんですけれども、それを家臣が必死に追っかけるということはよくあったそうで、ソフトバンクも一緒だと思う。孫社長一人が飛び抜けちゃって、その実務をやる人たちが彼に追いついていけないというところがあって、そういう例はいくらでもありました。例えば、ソフトバンクがYahooBBで、ブロードバンドの価格破壊をします!とアナウンスをしましたが、申し込みが殺到しすぎて、申込んだけどYahooBBから何も連絡が来ないと言うクレームが多発したことがあります。しかもそれが解消するのに1年近くもかかると言う大変なことがあったりしましたが、あ、それでも今はそういうことも、なくなったし、今更それに対してぼくもねちねち言うつもりは毛頭ありません。
とにかく、今回の社員食堂招待は、大変素晴らしいことで、そういう点ですごいなと思ったりしてしまうのです。
ちなみにビジネスツイッターの売上で気を良くした日経はMook本をだして、表紙がどかんと孫社長(笑)勝間和代が出てこなくて本当に良かった。
ツイッターノミクス TwitterNomics 村井 章子 文藝春秋 2010-03-11 |
ビジネス・ツイッター 世界の企業を変えた140文字の会話メディア 林信行(解説) 日経BP社 2010-03-04 |
ツイッター 会社と仕事はこう変わる 日経ビジネス 日経BP社 2010-04-01 |