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明治新政府と今

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普天間の問題で鳩山内閣はどんどん窮地に陥ってきました。政権交代を応援していた僕としても、確かに鳩山総理のリーダーシップは足りないような気がします。小沢幹事長の党運営についても、渡部さんが揶揄してみたり、生方さんが反乱を起こしてみたりと、端から見るとがたがたという感じがします。

ただ、ちょっと待ってくれよといいたいのは、そういう場面を露骨に、しかも、報道を受けている我々が誤解をしやすいような事を、日本のマスコミは平然と行っている事も僕はかなり問題があるんじゃないかなと思うのです。具体的に名指しをすれば、読売新聞と産經新聞。僕はこの2社のニュースは、目を通す程度です。信頼できないし、穿った見方をしないといけないですからね。このマスコミの偏った報道については、以前小沢幹事長の秘書が逮捕された一連の事件は、検察からの一方的なリークしか情報を流さなかったという事は、誰の目からも明らかで、極めて公平性に欠ける報道のやり方だったように思います。

民主党政権が出来て、7ヶ月になりますが、この民主党自体が政権慣れしていないし、内閣を見ても閣僚経験者は、国民新党の亀井さんと民主党の管副総理くらい。総理の鳩山総理でさえ、細川内閣のときの官房副長官を務めただけの未経験者が内閣を構成しています。それは不慣れなところも出てくるだろうし、省庁同士の利害がぶつかるだろうし、そもそも日本をだめな国にしてしまった自公政権の後始末をしないといけない訳で、鳩山内閣は大変だと思います。

そういう状況であるにもかかわらず、マスコミは結論ばかり急ぐので、その辺りが我々国民は洗脳されてしまうところはかなりあると思うし、特に古館のやってる番組は、何か時の権力を批判するのがマスコミの使命と思い違いをしているようで、ニュースステーションを見ていても、むかむかします。

今、熱狂的に受け入れられている龍馬伝ですが、竜馬をはじめ、西郷さん、大久保利通、桂小五郎、高杉晋作らが幕府を倒そうとしたのは、このままでは日本がだめになるという強烈な危機感です。もちろん、竜馬たちだけが幕府を倒した訳ではなくて、明治政府が出来るのに多くの有名無名の人が死んでいきました。竜馬のそのうちの一人ですし、西郷さんや桂さんは、多くの犠牲の上にたって出来上がった新政府があまりにもひどいといつも嘆いていたというのは、有名な話です。

明治政府が成立した後も、権力基盤は盤石ではなく、武士による反乱、農民による一揆、政府関係者の暗殺など色々な事がおこり、また旧大名や公卿の新政府への反発などもあり、特に大久保利通は苦労したと思います。また、薩摩勢力が下野してしまったために、政府よりも薩摩という反政府勢力というよりもむしろ西郷さんの存在自体が政府を上回る存在感がありました。それでこの明治政府が反対勢力をなだめれば、なだめ、公然と敵対する勢力に対しては、叩きのめし、結局安定するのは、西南戦争が終わった明治10年です。西南戦争で薩摩軍が叩きのめされた事で武士の時代は終焉を迎えました。

そして、幕藩体制を倒して、新しい文明開化、富国強兵という旗印を掲げて、欧米諸国から馬鹿にされない国を作ろうとする新政府は、政治主体として安定する迄に10年かかっています。しかも20年後には日露戦争でロシアを破るという快挙も成し遂げた。その後、日本は夜郎自大になりはするものの、明治30年迄の日本は僕は誇るべき日本の姿だと思うし、幕末ものや坂の上の雲があれだけ評価されるのは、そこに我々の誇らしい日本があるからだと思うのです。

今の日本も状況はかなり似ていると思います。今迄の自公政権に対して国民がノーを突きつけて、政権が交代したというのは、民主党を支持したという事ではなくて、とにかくここ迄日本をだめにした自民党と公明党には政権から手を引いてもらったということです。また、選挙による政権交代というのは、鳩山総理も興奮していってましたが、日本における武力によらない政権交代という事で、とても画期的なことだったと僕は思うのです。

ただ、前原さんもいってましたが、今迄自民党と公明党が残した傷跡があまりにも大きくて、自分たちの政策をする前に、まずそちらを直さないと日本はがたがたになってしまうということもあり、そのために民主党政権は右往左往してしまっているわけで、その辺りをどうしてマスコミは理解した上で報道をしないのか。

ちなみに日本のマスコミというのは、歴史的にろくなことをしてません。それに対する総括もしてません。一番重要なのは、太平洋戦争のときに、軍部の圧力に屈し、国民を煽るだけ煽りました。神風特攻隊のような事が平然と行われている状況は、人命を的にした敵への攻撃が、既に末期状態であるにも関わらず、それらを平然と礼賛したマスコミ。ちなみに人間を武器として戦った例は、西南戦争の末期状態に薩摩軍において行われており、その状況に対して明治政府は、嫌悪感を持って野蛮な攻撃だと批判しています。

また、もう少し矮小な例になりますが、サッカーのフランスワールドカップの時も、ジャマイカとクロアチアには勝てるから、予選突破すると、どのスポーツマスコミに書かれ、何も知らない僕らは、ほー、そんなものかと思ったものですが、結局楽勝相手としていたジャマイカにも負けてしまい、城はそれでだめになってしまった。相手をきちんと分析してなくて、ただ勢いだけで論評をしていけいけどんどんのこのマスコミの軽薄さは、もうどうにもならないくらいです。

とにかくこのマスコミというのは、ろくな事をしません。普天間については、僕は、鳩山政権が世の中をなめていたという感じもするけど、これでアメリカとの関係が悪くなっても、日本はアジアで活路を見出せればいいわけで、そこは特に僕は気にしません。政権が変わった以上、それが国民のために行われるものであり、アメリカのために行われるべきものではなく、もしアメリカのためで行われる事が国益にかなうのであれば、それを野党やマスコミは我々にわかりやすく説明をするべきです。

禁煙の方は、昨日も15本吸ってしまった。変な夢も見なかった。