数奇な人生
たまたま日経ビジネスを読んでいたら、この本の書評が書いてあって、著者のさかはらあつしさんという人は、運命的な人生というか、とにかく普通じゃない人生を送っていて、それだけで興味を持ってしまい、思わず買ってしまった。
このさかはらさんというひとは、結局自分の目標を時間がかかっても達成している人でして、僕みたいに人生の勝負どころで負けてばかりいる人間にとっては、すごいなーと思う。しかも、今は色々と別の人達に叩かれているということもあって、なおさら食い入るように読んでしまった。
このさかはらさん、僕の弟と同い年で、経歴を簡単に説明すると京都大学出身で、その後電通に入社し、そしてMBAを取得し、撮影した映画はカンヌ祭で賞を受賞したというスゴイ人なんだけど、それまでの人生が面白いのです。傍から見るとエリートだよね。ところが実際には
まず、京都大学に入るのに4年かかり、
4浪した人間を取る会社は代理店くらい
電通で働いているときに地下鉄サリン事件に遭遇
地下鉄サリン事件で体調をくずす
親からお金を借りてアメリカに留学
そこでMBAをとる
というようなことがあり、あと面白いというか、運命的なのは、自分と同じ誕生日の女の子が、合宿中に事故にあって亡くなったりとか、結婚した奥さんが地下鉄サリン事件を引き起こした宗教団体の関係者だったとか、なにかある動きが起きているとしか思えない様な人生をこの人は送っています。人ごとながら、疲れそうだなって思うよ。特に結婚相手がなんでまたそういう人と巡りあうのという感じがしますな。僕なんか、mixiで同じ生年月日の暇な主婦に罵倒されましたけどね笑
僕は後2年で50歳になるけど、結局自分の人生は負けてばかりだったな。唯一誰にも負けないのは、人生観が変わるくらいの人にひとりだけであったことだけど、その人だって僕のことをどう思っているのかわからん。
僕なんかも最近何か生まれる前にひどいことをしてきたのかなと思うことがよくある。自分なりに一生懸命人のために頑張ろうと思っているのが、結果的に人のためにならなかったり、或いは相手の感情を害してしまうようなことになってしまって、結局自分には何もプラスにならないし、逆に体調を崩したり、いいことが何もありません。
僕の人生訓の一つで悪いことは続かないというのがあるんだけど、去年母親が死んでからいいことが何もありません。特に連敗続きだし、まさかということもなんどもあったし、信頼してる人間には裏切られたりとか。
最近50という年齢はすごく意識するようになったんだよね。世間で言えば初老ですよ。それでも僕は今でも女の子は好きだしチャンスと余裕があればどっかに連れていきたいし、iPadやiPhoneの新しいのは欲しいし、どちらかというと分別がないというか、恐らく相当精神年齢は低い。
ところが、世間一般で言えば、人生の半分は超えちゃってるし、跡取りもいないので先行きが見えないんだよね。だから、自分を制御できるようになりたいんだけど、そこまでの心境も至らず、ましてや友人と思っていた人間に裏切られてしまったということもあって、ちょっと心が弱ってきてるのです。
そういう時期なので、こういう時間がかかっても自分の思いを達成している人の話を読むと食い入るように読んでしまうんです。切ないですな。