江とおひさまウェブサイト比較
先日Tweetのタイムラインを見ていたら、篤姫のシナリオは田渕久美子さんのゴーストライターが書いたらしくて、そう言われてみれば、今の江があまりにもひどいということは合点がいく。この田渕さんは、この記事にも書いたけど、個人の露出がひどいし、江を始めるにしても、上野樹里を意識してシナリオを書いたとか言っちゃって、橋田壽賀子状態になってる。
僕は、この世の中で女性ほどステキな存在はないと思っていますが、それは聡明で透明感があって実力があっても自分を出さない慎み深さといったものが必要なわけです。ところが、橋田壽賀子にしても田渕さんにしても、権力が顔に出てるでしょう。これ、女性としては最悪なんですよね。それこそ、西太后が忌み嫌われるのと一緒で、女性には権力とは無縁であって欲しいと思うのです。
で、江なんだけど、当初ウェブサイトが立ち上がったときに、これって仮のデザインだよねって思うほどちょっと子どもじみたデザインなんです。今は閉じられちゃったけど、龍馬伝は、よほど予算があったんですかね。ウェブサイトはカッコイイものができてた。ところが、江のサイトに関していると、デザインも全体的に狭いかんじだし、見てて疲れる。で、ドラマの内容自体もめちゃめちゃで、これからどうするんでしょうかという感じなのです。
一方で、NHKの連続テレビ小説「おひさま」は、実に良く出来ていて、役者さんの緊張感もあり、実に締まった内容です。かつ、井上真央ちゃんは、師範学校を卒業して、念願の教師になったんだけど、実によく演じていて、生徒の関係とか見てると、二十四の瞳を連想してしまうほど、大変な絆を築いている。それに連動してウェブサイトも良く出来ている。
見てる方の解釈だけど、歴史を舞台にしたドラマでの役者の演技に関しては、その当時の歴史背景というものをしっかり吸収しないと、これは学芸会になっちゃうんだよね。江に関していうと、当時のことを勉強して自分なりに消化しているのは、主役級で言えば、宮沢りえだけだと思う。あとの役者は本を見て、それで演技をしている感じ。特に初姫を演じる水川あさみは、見ててひどい。恐らく当時の歴史のことは全く知らないはず。
一方でおひさまは暗黒的だった戦前の昭和が舞台。僕はなんどもこのブログでも書いてますが、この昭和前半に青春を過ごした人たちは本当に気の毒。とにかく男は兵士として死ぬことが義務付けられる。軍人の野望を達成するために、死を強いられ、かつ洗脳されているから、兵士として死ぬことは崇高なことだという教育を受けるわけですね。これは、イスラム原理主義のテロと全く考え方が変わらない。だから、僕はその時のことを思うと、とても涙腺が緩むのです。
で、この場合にテレビ小説ですから、キャスティングも大河と比べるとずいぶんおとなしくなるのですが、井上真央ちゃんを中心に実に緊張感を保ちながら、いい演技をしてます。今回このドラマで僕の中で株が上がったのは、真央ちゃん演じる須藤洋子の親友のひとり筒井育子を演じる満島ひかりちゃん。彼女は東京に憧れる元気な高校生を演じていて、見ててとても元気になる人。
江に関しては、僕は篤姫が大好きだったから、DVDも買って何度も何度も見ても飽きないくらい良く出来てて、江も満を持してという感じだったんだけど、結局篤姫のシナリオと変わらない感じで、秀吉を悪者にするという創作はかなり無理がある。つまり、秀吉は親の敵とか言ってるけど、確かにそういう側面はあるけど、浅井長政については、織田信長からの指令で秀吉は動いてるわけで、そんなことも分からず、延々と親の敵だと言い続けるこの3姉妹は相当頭が悪いとしかいいようがない。そういうシナリオを田渕さんは書いてる。
それだけケチ付けるんだったら見なければいいじゃんって言われるんですが、まあ、たしかにそのとおりですが、一方で僕はいつかきっと良くなるんじゃないのという淡い期待をあったりして、なかなかその辺りが微妙なんだよね。