大人のドラマのこと
今日の記事のタイトルは、別にセックスシーンが出てくるということではもちろんなくて、大人が見るに耐える内容のドラマのことをいってます。もちろん、人の主観というものがある以上、好き嫌いというものがあると思うけど、僕は殆どと言っていいくらいテレビのドラマってあまり見ません。やっぱりつまらないし、というか、報道系のもの以外はまず見ない。
その中で例外なのは、大河ドラマと連続テレビ小説ですが、今の大河の江はあまりにもひどくてすごく残念。何がひどいかはもうこのブログで何度も書いてきたので、もう書きませんが、何と言っても「篤姫」があまりにも良く出来て、僕はDVDまで買って、今でも見てる。
以前宮崎あおいちゃんが、「篤姫」に出演しているときに、あるインタビューで私の中に篤姫が入り込んでいるんですって答えてましたが、簡単にいえば役者が役になりきってるということなんだけど、それ以上に深い作品や時代のことを理解、或いは解釈して演じているんじゃないかと僕は解釈している。ただ、主人公だけがそういう意識ではダメで、周りを囲むほかの俳優さんたちも、迫真の演技だったし、実際にこのドラマに出演して飛躍した俳優さんもいる。徳川家定を演じた堺雅人君なんかそのひとりじゃないですかね。
今度あおいちゃんと堺雅人君が映画で共演するんですよ。「ツレがうつになりまして。」という映画で夫婦役を演じてます。
とにかくこのドラマがきっかけで宮崎あおいちゃんは、同世代の女優さんの中では群を抜いて大物になった。プロダクションが、あおいちゃんのブランドを下げないために、変なドラマを出させないようにしてるという話を来たけど、大正解。彼女くらい高いレベルの女優さんだったら、作品を選ぶべきだと思います。
最近だと、このブログでも書いてますが「おひさま」です。このドラマは見たことのない人に簡単に説明すると、陽子という主人公が、激動の昭和を生き抜いたという内容です。その主人公を井上真央ちゃんが演じていて、宮崎あおいちゃん同様役に入り切ってる。また、彼女を囲む役者さんが実に素晴らしい。一人ひとり個性を発揮していて、特に若手だと満島ひかりちゃんとマイコちゃんは素晴らしい。この二人は、主人公の陽子の親友なんですが、彼女たちが主人公になってもおかしくないくらいいい演技をしている。
このおひさまも陽子が女学校を卒業して、念願の教師になり、一方で日本はどんどん戦争の道に進み、陽子にとって大事な人が出征して、戦死してしまう人も出てきます。この時がこのドラマの前半のピークなところで、実に僕は戦争のことを改めて勉強しなおしたりしたし、戦争についてはこのブログでずいぶん批判もしたりしました。戦争のことについては、いつか書こうと思いますが、この時期は僕らの親の世代が、一番感受性の強い時にあの時代を過ごしたということに、僕は本当に胸が傷んだんだよね。
そのおひさまでも、戦争が終わり、時代が落ち着き、なんと幸せを甘受できるようになって緩い空気が流れているんだけど、このドラマも来月いっぱいで終わっちゃう。これからどういう展開になるのか。具体的に楽しみにしてることは、
- 陽子の親友がこれからどういう人生をあゆんでいくのか
- 兄の茂樹が医者になれるのか
- とか
かな。
こんな感じで、このドラマも相当良く出来てるので、井上真央ちゃんは間違いなく次のステージの役者さんになるだろうけど、とにかく人気取りに走るようなジャニーズの連中と共演するような作品には出て欲しくないね。事務所もこの稀有な才能をもつ将来の大女優をしっかり守ってもらいたいと思うのです。