2016/06/070 Shares

司馬遼太郎作品「功名が辻」がキンドル本になっていたので、早速ゲットした件

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功名が辻

司馬遼太郎さんの「功名が辻」は主人公がマイナーであるということから、とても地味な本ですが、その割には何年も前には大河ドラマになったりして、僕自身も数ある司馬作品の中でも好きな作品の一つです。その「功名が辻」がキンドル本になっていたので、ゲットしました。

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おさらいー山内一豊と千代のこと

まずはおさらいから始めますと、「功名が辻」という作品は、主人公が実にマイナーでして、誰が主人公かというと、土佐藩の藩祖となった山内一豊とその妻千代が主人公です。内容としてはうだつのあがらない足軽に毛が生えたような武士だった一豊が、千代を娶り、その千代のおしりにひかれることで、どんどん出世の階段はのぼり、秀吉政権の頃は、6万石の大名となり、最後には関が原の戦いにおいて家康の味方をになることで、土佐一国の太守になるというストーリーです。一豊の末裔に幕末の有名な山内容堂が登場してます。

僕の世代にはあまり喧伝されていませんが、親の世代においては「山内一豊の妻」と言うのは良妻賢母の典型のように言われたらしいですね。また、千代紙の千代というのは、山内一豊の妻の「千代」からとったとも言われています。

功名が辻

また、冒頭にも書きましたが、2006年にこの作品は大河ドラマになっています。この時に山内一豊を上川隆也、千代を仲間由紀恵が演じました。僕も見ましたけど、話はもう少し千代の機知さを表現するとよかったような記憶がありますね。上川隆也の一豊はすごく良かったです。視聴率は平均で20.93%。まあまあでしょうね。

僕が読んだ「功名が辻」の面白さ

僕はこの作品がすごく好きで、大河ドラマ化した時もすごく嬉しかったのですが、司馬さんの原作と大河ドラマを比較すると、圧倒的に司馬さんの原作のほうが面白い。

この作品の面白さはと言うと、結局千代の目を通して、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康を実に上手に描いていて、当然この場合の千代の目と言うのは、司馬遼太郎さんの歴史観でもあります。

もう少し、具体的に言えば信長が勃興して、それに属した一豊が関ヶ原の合戦までのすべての日本の歴史を変えた戦いに参加をしていて、その戦いがその後どのように構成に影響を与えたかということが、千代の目を通して書かれていて、それが実に面白い。

司馬さんは天下を取るまでの秀吉のことはすごく大好きなのですが、天下を取ってから痴呆化した秀吉に対しては実に批判的です。それは様々な作品で描かれているのですが、この「功名が辻」でも余すところなく、書かれていて、そのあたりの筆力というか、作品の進行力はというのは、他の追従を許さないところがありますね。

山内一豊とか千代は確かに土佐の太守にはなったけれども、それほどメジャーな人でもないわけですが、あまりエピソードのない人でもこう書けば面白いよということを、示している作品だと思うのです、「功名が辻」。

これは何がいいたいのかというと、僕の大好きな井上真央ちゃんの「花燃ゆ」がすごく苦戦してます、視聴率で。でも、「功名が辻」のようにマイナーな主人公でも、書き方さえ考えてかけば、面白い作品になるんですよということを、NHKの大河ドラマの関係者に言いたいですね。

他にはこの時代は、人材が日本において幕末と並ぶ人材の活性化が進んだ時代ですから、信長、秀吉、家康以外にも有名な戦国大名が登場します。有名どころですと、浅井長政、武田秀頼、明智光秀、石田三成などなど。なので、戦国好きにも応えられない作品です。僕もこの作品を読み返すのは久しぶりですが、楽しく読んでます^^

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