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ホスピタリティがあったよ

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ちきりんさんというすごいブロガーがいます。すでにご本人のブログがきっかけで、何冊か本も出していて、昔から本を出版したがっている僕としてはあこがれの存在です。このちきりんさん、視点が鋭いんですよ。今回も日本のホスピタリティを輸出したらどうかという提言をしています。
このホスピタリティとは何かというと、簡単に言うとおもてなしの心と言うか、相手を思いやった接客対応と言うか、相手が心地よくなってもらうために心づくしで対応するということです。

日本の場合は、茶の湯とか武士道精神といった相手を敬ったり、自分を律する気持ちの持ち方というものが伝統的にあります。これは現代風に言えばサービス精神ということに含まれると思うんだけど、日本のレベルは相当高いというのはなんとなくわかる。

例えば、日本橋の三越に行ってみるとよくわかるけど、ここの接客対応はやっぱり半端ではありません。特にベテランの人の対応は素晴らしくて、デパ地下でビニール袋でいっぱいになってしまって、荷物をまとめに受付に行くと、

  1. ペーペーは経費削減的な発送で一番小さい紙袋を渡す。
  2. 中堅どころの人は、やや大きめの袋を渡す。
  3. ベテランの人は、持っているものをチェックして、冷たいものと温かいものを分けて、しかも買ったものをチェックして2つに分ける。

これは、相手がどういう事で困っているのかということをよく観察しないと、どういう紙袋を渡していいかわからないですよね。上の例で言えば袋をくれって言われて、はいって普通に渡すのはなーんにも考えてない。言われたことをそのままはいってやってるだけ。デパートの受付のおねえさんだと、若い子はだいたいこうですね。でも、三越の本店は接客対応は、他の店とはずいぶん違って、お客さんのことを丁寧に対応してくれるように心がけているケースが多いです。

先日、高田馬場の揚げ物やさん「成蔵」さんのことを書きましたけど、ここも味が最高の上、ここもおもてなしということがよくわかっていて、僕は気持よく美味しい食事をすることが出来ました。僕はこれに対してどうしたかというと、ブログでも紹介したし、友人にも教えたりした。そういう事なんですよね。

スーパーとかに買い物に行っても、従業員がお客さんを差し置いて自分の担当の商品を陳列しようとかしちゃうと、ここは本当に日本かって思っちゃうね。ただ、ホテルとかでもこういうデパートとかでも、おもてなしの心で接してもらうと、やっぱりうれしいし、ちきりんさんがいうように客が感じる価値はとても高いと思うのです。

昔、香港に旅行に行ったときに、ホテルでお客さんがフロントに怒鳴りつけられていたのが鮮明に覚えてるんだけど、日本のホテルでどれだけむかつく対応をされたとしても、お客さんを怒鳴りつけるということはまずない。

また、よくテレビや映画でアメリカのスーパーのレジで、すごく雑な仕事をしてますよね。それこそ音楽を聞きながら、リズムを体できざんだりしながらお金の出し入れとかしてるシーンが良くあるけど、日本だったら絶対にありえない。

良く考えてみたら、昔20代の時にソープランドに行ったときに、鶯谷まで着てもらえば迎えに行くと言われ、鶯谷に行ったら、すっごいベンツが迎えに来てて、運転手さんも黒い服に蝶ネクタイをしてて、ものすごい対応をしてくれて、お店につけば着くと、いらっしゃいませとか言っちゃって、大変なお迎えをしてくれて、お風呂に行くと今度は女の子が土下座というか、平伏して待ってくれて、これは悪い気はしません。また着たいなと思ったりしたのですが、なかなかお金が続かないので、行きませんでしたが^^;

歴史的にも、豊臣秀吉と石田三成の挿話があります。これは、秀吉がまだ長浜の殿様だったときに、鷹狩の帰りにある寺に寄り、喉が乾いてるので、お茶を持って来いとお寺の小僧さんだった石田三成にいうと、その小僧は大きな器にぬるいお茶を持ってきて、秀吉に飲ませたそうです。秀吉は運動直後でしたから喉がカラカラに乾いていたので、このぬるいお茶は秀吉も秀吉でぴん!ときて、もういっぱい所望すると、今度は中くらいの器で、もう少し熱いお茶が出てきた。さらにもういっぱいお茶を所望すると、今度は小さい器にものすごく熱いお茶ができたということです。秀吉はこの三成の機知に関心して、自分の配下にします。この三成は後年関ヶ原で家康と対峙するだけの武将になるわけですから、秀吉の眼も確かだったし、評価された三成もやはり一廉の人物だったということですね。

ま、とにかくこういう日本のおもてなしの丁寧さというのは、客に対して悪い感情はもたれないし、日本人の場合は伝統的にそういう事ができるように小さい頃から教育されているので、そういう教育を受けていない人たちには、十分見本になると思うし、悪いことじゃないから輸出してもありがたがられるんじゃないかなと思うのです。