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運命を切り開く人と運命に身をまかせる人

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タイトルは、大げさなんですが、先月いっぱいで連続テレビ小説のカーネーションが終わった。このドラマは、設定が難しくて、基本的にメジャーになったのは主人公の娘たちで、主人公は、凄い娘を3人も生んで育てた偉大なお母ちゃんということで、主力になる人物が別れちゃったという難点があったと思うのです。はっきり言えばお母ちゃんは、大きなことは特にしてないんだよね。

だから、主人公が尾野真千子から夏木マリに代わって、ドラマの雰囲気がガラっと変わった。それと夏木マリには気の毒でしたが、彼女は東京の人だし、その本人が関西弁でも特に強烈な岸和田弁を話さないといけないというところがあって、かなり無理があったような気がするんです。夏木の演技力が良かったという感じ。キャスティングもぼろぼろだったしね。

ドラマ自体は、僕はやっぱりだめでしたね、カーネションは。どこがだめだったかというと、僕が個人的にやっぱり女性として自分で運命を切り開いていくタイプが好きじゃないから。たしかに尊敬できるし、僕なんかは2回も独立して2回ともだめになってしまって、未だに傷がいえない。そういうジェラシーというのもあるのかもしれない。

でも、自分の運命の中で精一杯頑張ってる人も僕には魅力的で、それは連続テレビ小説で言うと、ゲゲゲの女房の布美枝やおひさまの太陽の陽子は見てて、女の人はこうも美しいのかと改めてほれぼれ見てました。

特に井上真央ちゃん演じる陽子は、架空の人物なんだけど、ありきたりの優しい女性なんだけど、女性がもつ包容力っていうんですかね、それが素晴らしくて、僕は泣きながら見てました。自分の夢だった、学校の先生になり、先生になった途端戦争が始まり、軍国教育を余儀なくされ、敗戦後は、進駐軍から自己批判を迫られたりするものの、結果的には本人が思いやりのある女性だったので、家庭もうまくいき、本当に周りを太陽で照らすような女性だったわけです。

ところが、カーネーションの小原糸子は、彼女には商売なりの才能があったし、常に戦闘的に壁を破ろうとして、跳ね返されたりするけれども、それを糧にして結局壁も破ってしまう。また、自分のことが優先で、子供たちは二の次。実際にコシノ三姉妹は、お母ちゃんからは何もかまってもわなかったといってます。ある意味そういう放任というところもあって、娘も成長したんだろうし、晩年もブランドを立ち上げたり、成功者だったように思うね。

それを尾野真千子が実にうまく演技をして、尾野真千子は、あっという間に大女優の仲間入りをした。さすが朝の連続テレビ小説のブランド力のすごさ、個々にありといったところでしょうか。でも、僕は全然そういう糸子には魅力を全く感じない。

僕の知り合いで、とてもスケールの大きい女性が二人いて、一人は日本で一番立派な会社で働いている女性。もう一人は、しっかりお母さんをしている女性。生き方は全く逆なんだけど、二人とも人生を受け止めながら、楽しんでる。特に前者の女性は素晴らしくスケールが大きくて、おもいっきり仕事をしながら、思いっきり自分の好きなことをしている。しかも旦那さんとも仲がいい。後者の女性は、お母さんが私の地に合っていたみたいということで、お母さんライフを楽しんでいる菩薩様のような女性で、子育てもほぼ成功したという、実に素晴らしい。僕はこの人のそばにいるとそよ風が吹いているような錯覚に陥るのです。僕はこういう人達にものすごく魅力を感じる。

先日セルフブランディングのことを書きましたけど、人を押しのけてでも、自分を有名にする人っていうのは、人が姑息すぎちゃって、お話にならないのです。そういう点、優しい人、心温かい人というのは、心の内側から暖かさが伝わってきて、僕は一番そういう人に魅力を感じるね。