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ロックにおけるキーボードの重要性について

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ハードロックでの重要なパートというと、何よりもギターということはだれも異論はないと思います。それに加えてキーボードが加わると、音楽全体に厚みが出てくると思います。もちろん、キーボードがいないだけ、サウンド自体がシンプルになるというメリットもありますが、僕個人はプログレ的要素が好きだということもあり、キーボードの存在は大きいなあと思っていて、今回はそのあたりを少し深堀しようと思います。

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プログレにはキーボードプレイヤーの存在は絶対的に不可欠

プログレッシブロックにおいては、キーボードプレイヤーは極めて大きいですよね。それはプログレッシブロックは、音楽的な表現力としてどうしてもキーボードが必要ですし、、実際に名キーボードプレイヤーが多くいるということでもよくわかります。エマーソン・レイク・アンド・パーマーのキース・エマーソン、イエスのリック・ウェイクマン、パトリック・モラーツ、エイジアのジェフリー・ダウンズなどかなりいます。ハードロックに通じたキーボードを弾くなあと思ったのは、エイジアのジェフリー・ダウンズ。

プログレの場合、幻想的な雰囲気を出す必要もあり、キーボードプレイヤーの存在は実に大きいです。何年か前に来日したARW(アンダーソン・ラビン・ウェイクマン)におけるリック・ウェイクマンの存在感は圧倒的で、すごいライブを見たという印象がとても強かったです。

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また、イエスが来日したときに、その時のキーボードはジェフリー・ダウンズでしたが、存在感が大きいというか、イエスの中心的な存在じゃないかと思ったくらい存在感がありました。

ハードロックにおけるキーボードについて

ハードロックの場合はプログレとは違って、キーボードはギターが中心ということもあり、キーボードプレイヤーがいないバンドのほうが多いくらいです。古い頃で言えば、レッドツェッペリンも4人編成だし(ジョン・ポール・ジョーンズがキーボードを弾くことがありましたが)、ヴァン・ヘイレン、エアロスミス、キッスなどなどロックバンドの殆どが4人編成です。いずれにせよ、キーボードの存在はどちらかというと音楽をまとめるような、いわゆる補完的な役割という感じがあります。

一方でディープ・パープル系のバンドはキーボードが必ずいて、その中心だったジョン・ロードの存在はやはりとても大きいと思うんですよね。特にディープ・パープルの初期のときはサウンド的にもバンドの中心だったということもあり、ロックにおけるキーボードの重要性を知らしめましたし、ソロプレイヤーとして確立したという時点で、尊敬されるべきプレイヤーだと思いますね。

レインボーにおけるキーボードの存在

そのことをよく知っていたが、リッチー・ブラックモア様です。特にレインボーのセカンドアルバム以降、これはキーボードがないと絶対に無理というような楽曲を必ずアルバムに入れていました。「ライジング」ではスター・ゲイザー、ライト・イン・ザブラック、タロット・ウーマン、サードアルバムではゲイツ・オブ・バビロン、グラハム・ボネット、ロジャー・グローヴァー、ドン・エイリーが新規加入したときのアイオブザ・ワールドなど、ややプログレ色の強い楽曲はレインボーの特徴でした。個人的にもスケール感の大きいレインボーの楽曲は魅力的で、僕がレインボーを好きだったのは、こういうスケールの大きい曲を演奏してくれているところでした。

ただ、ロニー・ジェイムス・ディオが在籍しているときのレインボーでは、リッチーは当時レインボーの人気曲であるスター・ゲイザーやライト・イン・ザ・ブラックは演奏したがりませんでした。その理由は、この曲を再現できるキーボードプレイヤーがいないということを聞いたことがあります。特にスターゲ・イザーの場合は、後半チェロなど導入されているので、それをしっかり再現するためには、キーボードプレイヤーにテクニカルなものが求められるということもあり、演奏しなかったんでしょうね。リッチーは、キーボードの重要性がわかっていながら、レインボーはあまり優秀なキーボードプレイヤーを入れていなかったので、ある意味残念でした。そういう事情もあって、その後スターゲイザーがライブで公式に演奏されたのは、ドン・エイリー在籍時のレインボーでした。

レインボーにおけるドン・エイリーの存在は大きくて、レインボー歴代のキーボードプレイヤーとしては別格の存在感でした。ドン・エイリーはもともとコロシアムⅡというジャズ系のバンドをゲイリー・ムーアと一緒にやっていた人で、テクニックという点ではロック界でもものすごく高いところにいた人です。そういう事もあって、彼が加入するとレインボーのサウンドは一気に締まりました。因みにコロシアムⅡはとてもかっこいいバンドで、僕は大好きでした。

レインボーはこの後グラハム・ボネット、コージー・パウエルが脱退し、ジョー・リン・ターナーを迎えますが、この頃になるとリッチーも長尺系の曲はしなくなり、ドン・エイリーも脱退すると、キーボードはやや弱小化していきます。僕も後半のレインボーはそれほど好きではありません。その後レインボーは解散。

2016年にレインボーが再結成されると、迎えたキーボードプレイヤーは、ストラトヴァリウスのイェンス・ヨハンソン。この人は大変テクニカルなキーボードプレイヤーとして存在感がある人ですが、リッチーがこの人を迎えたのは再結成レインボーでスター・ゲイザーを再現させたかったからだと思います。

2016年再結成のレインボーは、リッチーがびっくりするくらい演奏の仕方が変わっていて、往年の印象はなかったのですが、それをカバーしていたのが、ロニー・ロメロのボーカルとイェンス・ヨハンソンのキーボードで、僕個人からすると音楽的に厚みができてよかったなあと思っています。

圧倒的なジョーダン・ルーデスとデレク・シェリニアン

今までハードロックではキーボードの存在はそれほど注目を浴びていなかったのですが、プログレ色が強いとそういうことは全く無くて、特に圧倒的な存在感があるのは、ドリーム・シアターのジョーダン・ルーデスとSons Of Apolloのデレク・シェリニアンです。この二人に共通しているのは、ドリーム・シアターで、ジョーダン・ルーデスは現ドリーム・シアターのキーボードプレイヤーで、デレク・シェリニアンは以前ドリーム・シアターに在籍していました。

まず、ジョーダン・ルーデスのドリーム・シアターでの存在はとても大きくて、マイク・ポートノイが脱退した後、存在感はすごいところだと思います。彼のすごいところは、テクニック以上にバンド全体の厚みを加えているところです。

この曲は、ジョン・ペトルーシの重厚なリフでスタートする曲ですが、リフが終わるとジョーダン・ルーデスのキーボードが全面に出てきて、実にかっこいい。後半ジョーダン・ルーデスのキーボードにジョン・ペトルーシのギターソロが絡み合うところは圧巻としか言いようがないところです。

Sons Of Apollo デレク・シェリニアン

Sons Of Apolloでのデレク・シェリニアンの存在感も実に大きいです。この人は、キーボードプレイヤーですが、極端にギタリストのようなキーボードをプレイする人で、なかなかこういう人は見たことありません。

以前、ジェフ・ベックと共演したヤン・ハマーも、ギターのようなシンセサイザーを弾くということで注目を浴びていましたが、そのヤン・ハマーを上回るところもあり、僕はこの人大好きです。Sons Of Apolloはブルガリアでのライブでレインボーのゲイツ・オブ・バビロンを演奏しています。デレク・シェリニアンのすごいところは、アルバムを完全に再現しているというところです。

この曲をライブで演奏するのは、マイク・ポートノイの希望だと思いますが、素晴らしいパフォーマンス。デレク・シェリニアンレベルじゃないとこういうキーボードは弾けないという感じがします。

デレク・シェリニアンは、ギターの好きなキーボードプレイヤーであることはデレクのソロアルバムの参加メンバーを見てみるとよくわかりますよ。Black Utopiaというアルバムには、イングヴェイ・マルムスティーン、スティーブ・ルカサー、ザック・ワイルド、そしてなんとアル・ディ・メオラが参加しています。このメンバーを見る限り、テクニカルなギタリストが好きな人なんだなと言うことがわかりますが、アルバムでもデレク・シェリニアンのすごいテクニックを堪能できてて、緊張感があり、楽しいです。

一般的にギタリストの個性が強烈だと、他のメンバーが個性を発揮するのを嫌うギタリストは意外と多くて、そう考えるとレッドツェッペリン型の4人編成が無難なのかも知れませんが、バンドを全体的にまとめていくということを考えると、やはりキーボードがいると厚みが出てきます。それがバカテクのアーティストだとバンドに凄みが出てくると思うんですよね。もちろん、それはボク個人の感じ方ではあるんですが、実際にドリーム・シアターやSons Of Apolloといった凄腕のキーボードプレイヤーが居るバンドは特にそういうものを感じるし、僕はそれがすごくかっこいいなあと思っています。