日本経済の偉大な自浄作用ーコンプガチャ問題を考えてみました
先週消費者庁が、ソーシャルゲームのコンプガチャシステムの中止要請をGREE及びDeNAにしたという報道により、今日の両社の株価が下落しました。25%近いのでストップ安といってもいいと思うのですが、これはあたりまえのことだろうと僕は思うのです。
このブログではさんざんコンプガチャの仕組みは反社会的だと言ってきたし、行政が手を出してきたということは相当被害者がいるということで、これはサラ金業界が日本経済から締め出されたように、不当な儲けをしようとする企業及び業界は、経済から出ていってもらうという自浄作用が、動き出したと見ています。
そもそもコンプガチャとは何かというと、
「コンプガチャ」とは一定のシリーズのアイテムをコンプリートすると、レアアイテムを取得することができるガチャガチャ商法の事。
例えばAというシリーズのアイテムが4種類あり、それらをインターネット上のガチャガチャで全てを出すとBというレアアイテムを取得することができるという商法。
Bを手に入れるにはAシリーズのアイテムを全てガチャガチャでコンプリートしなければいけないことからコンプガチャとの名前で呼ばれるようになった。
こうしたコンプガチャにおいてアイテムをコンプリートするためには、数万〜数十万かかってしまう場合もある。
というもので、ゲームをクリアするためには、ガチャでレアアイテムをゲットしないといけない仕組みで、それらは結局有料で、きちんとゲームをクリアーするためには最低で10万円近く払わないといけないことになってます。
これがいかに法外かというと、結局ゲームをするのは無料ですよと言ってユーザーを集めて、ゲームを始めるとアイテムを取得しないといけないので、それは有料です。ということで一種の詐欺行為に近い。
で、あまりにもクレームが多いので、GREEとかは未成年者が月に使えるお金を制限した。それ1万円という金額です。この1万円という金額がいかにふざけている金額かというと、通常プレイステーションでもニンテンドーDSにしても、1ゲームの費用は数千円で楽しめる。ところがソーシャルゲームは、はじめるのはダタだけど、コストとして10万円近くかかるわけで、しかも、そのアイテムがヤフーオークションなどでやり取りされているわけで、このオークションマーケットというは、闇市みたいなものだから、完全に非合法の話になってくるわけで、とても一部上場企業が提供するサービスとは言い難いのです。
サラ金に話を戻すと、サラ金が日本経済から追い出されたのは、不当な金利を請求することでお客さんを潰してしまうことも辞さないという態度だと思うんですよね。法外な金利は結局世間の批判に晒され、結局は過払い金請求を集団でおこされて、それでおしまいになった。
ソーシャルゲームに関しても5月5日付の読売新聞によると
携帯電話で遊べる「グリー」や「モバゲー」などのソーシャルゲームの高額課金問題をめぐり、消費者庁は、特定のカードをそろえると希少アイテムが当たる「コンプリート(コンプ)ガチャ」と呼ばれる商法について景品表示法で禁じる懸賞に当たると判断、近く見解を公表する。
同庁は業界団体を通じ、ゲーム会社にこの手法を中止するよう要請し、会社側が応じない場合は、景表法の措置命令を出す方針。
とのことで、結局今日の株価はグリーにしろ、DeNAにしろストップ安になった。
行政がやっと動いたということで、今度は法曹界が不当に利益を得たこれらの会社に対してきちんとした対応をして欲しいと心から願うのです。