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フリーミアムという手法について

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フリーミアムという手法は、当初のコストをゼロにすることによって敷居を下げるので、人を集めるためにはとても有効な手段。その成功例は、Googleであり、Facebookであり、ソフトバンクなどがそうです。

Googleの場合は、多くの人がGoogleのサービスを利用してもらうということで、精度の高いサービスを提供した。しかも、本来無料のサービスというのは、安かろう悪かろうというところがあったけれども、Googleの場合はサポートを不要とするくらいの精度の高いサービスであったことで、ブランドが上がり、結果的に検索エンジン=Googleと言うことになり、多くの人がGoogleの提供する広告を利用するにようになりました。

Facebookにしてもこれも精度が高く、しかも使いやすく、リアルにコミュニケーションがとれるということで多くの支持を得た。その結果現在利用者が9億人という実に巨大なインターネットコミュニケーションが出来上がった。

ソフトバンクにしても、携帯の料金をゼロ円にすることでその後割賦払いということもあるにしても、無料で携帯の端末を手に入れることができるようにした。しかもiPhoneも同様のため、電話回線が弱いということを抜きにしても、その手法が受けて、今やソフトバンクという会社は日本を代表する企業になったといってもいいと思います。

一方で、このやり方を詐欺的に利用した企業もいます。それがグリーであり、DeNAといったソーシャルゲームを取り扱う企業です。この人達のことは散々ブログでも書いてきましたが、無料でできるけど、ゲームをクリアするためにはコンプガチャを使って、レアアイテムを入手しないといけない。その手法が射幸性を刺激するものであり、それが普通の金額だったらまだしも、最低でも数万、場合によっては10万円単位の費用がかかるというものです。

しかも、この企業が悪辣なのは、ゲームのユーザーが小中学生であり、彼らから、結果的には彼らの親から10万も20万もふんだくるシステムを構築しました。ひどい例だとクレジットカードの請求額が80万!にもなったということで、これはゲームではなくて、不当なお金の簒奪手段といってもいいのではないかと僕は思うのです。

それを先日経産省出身の大学教授が、したり顔でこのビジネスモデルは日本発のもので、これを海外にも適用していくべきだものだという発言には僕は驚いてしまって、こういうサギシステムを世界中に広げるということは、国辱モノで、この元お役人は何を言ってるのかと思ったね。

たしかに、一ユーザー一人あたり数万円、場合によっては10万円で巻き上げられて、巻き上げられてもユーザーはゲームだから仕方がないと諦めてくれちゃうという仕組みはなかなかないよね。パチンコだって、数万円落とせば、1万円くらい儲かる仕組みになってるけど、コンプガチャはとにかくお金をドブに捨てて、しかもそれをユーザーが納得するという、よくもまあこういう仕組みを見つけたものだなと思うね。

こういう仕組みがあるから、グリーの社長は世界の億万長者に名前を連ねるんだろうし、DeNAにいたってはプロ野球球団も持つに至るわけで、どれだけ儲かるのって言うことだよね。結局扱ってるものはデーターだから、どんなに増えても在庫とかで苦労しなくてもいいのです。

先日も書きましたけど、ここで日本経済の偉大なところは、こういう不当なビジネスモデルは行政レベルで排除するという動きになるということです。最近だとサラ金がいい例で、人を破産させて当たり前というような業界があっていいわけがない。

ソーシャルゲームにしても、例えば普通のドラクエとかマリオでもそうだけど、6,7千円でゲームが買えるわけです。それをクリアするのに30時間だとした場合に、仮に小中学生がアルバイトをしてその時給が1000円だとしたら、ゲーム代が6千円、ゲームをやっている時間のコストが1000円×30時間=3万円。合計で3万6千円がゲームのコストになるわけで、それに比べて10万も20万もかかるというのは、法外としか言いようが無いし、しかも、CMをガンガン流して、ゲームをクリアするのにこれだけかかりますよとは言わず、無料で始められる!というのは、詐欺以外何者でもないし、ゲームをしている人たちが、まだまだ社会経験すらない小中学生であれば、なおさらひどいとしかいいようがない。

ただ、消費者庁がこのコンプガチャの仕組みは違法であるということを業界に注意を喚起する、つまり、やめろということであり、これは日本経済の自浄作用だと思うのです。被害にあった子供たちのご両親には気の毒だけど、こういう流れになって良かった。