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GMがFacebookの広告の出稿を中止したことを考えてみた

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最近の経済は、ギリシャ危機でダウのマーケットが下落して、それに連動した形で日経平均も下落した。結局ヨーロッパが世界全体の経済の足を引張っている形で、ギリシャ以外にもスペインやイタリアといったラテン系ヨーロッパが、世界の迷惑になるという感じだね。そんな暗い経済に対して、微かな光がFacebookの上場で、ものすごい資金調達になりそうだね。

ただ、昨日入ってきたニュースでGMがFacebookに落としていた広告費をカットするというニュースが入って来ました。

フェイスブック広告効果低い?GM打ち切り

読売新聞  42 分前
【ニューヨーク=小谷野太郎】米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は16日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)世界最大手の米フェイスブック向けの広告を打ち切る方針を明らかにした。

GM、フェイスブック広告撤退 消費者影響力で判断‎ MSN産経ニュース
GM、フェイスブックへの広告を継続する計画はない-広報‎ ブルームバーグ
GMがフェイスブック広告を停止へ、「効果薄い」と判断‎ ロイター
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
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理由としては、効果が低いということで、これは広告の効果がないのにお金は普通出しませんから、これは妥当な判断だと思う。ただ、GMもどうして100万ドルもFacebookに落としていたのか不思議。恐らく会員が9億人にいるということに目が眩んだのかね。

インターネットの広告の基本的な目的としては、サイトへの誘導なんだけど、FBの広告に関して言えば、まず場所がわかりにくいし、いまいちわかりにくいというのが第一印象。ということは、認視しにくいということはインターネットの広告ととしては、恐らくそれほど多くの人がクリックはしないだろうということは予想できるのです。

ちなみにGoogleの広告とFacebookの広告のクリック率は、GoogleがFacebookの10倍なんだそうですね。だから、Googleの広告の効果を知っている会社は、Facebookに余程の目的がない限り広告の出稿はしないと思うのです、普通は。

じゃあ、どうしてこれだけの差が出てくるのかということは、これは自明の理でして、Googleで検索するユーザーとFacebookにアクセスしてくるユーザーの目的が違うわけですから、当然の結果です。

もっと掘り下げて説明すると、Googleの利用者は、検索をしに来ている。この検索という行為は、利用者が予め曖昧な検索結果を想定していて、実際の検索結果と想定していた検索結果が合致していれば、その曖昧だったものが明確化するために検索結果をクリックする。グーグルの広告はそれを狙っているもので、検索結果に連動した形で広告が表示されるから、クリックするわけです。それでも、前に比べたら随分クリック率が落ち込んでいる。

そのクリック率が落ち込んでいるGoogleの広告よりも、クリック率が低いFacebookの広告。その理由は明らかで、Facebookのユーザーは、広告が必要なことをするためにFacebookに来てるわけじゃないということです。

これももっと掘り下げると、Facebookのユーザーは、友人とコミュニケーションを取りに来るのが最大の目的。友達に会いにくる人が、表示される広告に対して、その時に興味が出ていることがたまたま表示されていれば、クリックするだろうけど、そんな偶然があまりないわけだから、当然にして、クリックは普通しないわけです。だから、Facebookの広告が、広告主にとって効果があまりないということは当たり前のことなんです。例えば、友達に会いに来た人に、靴買いませんか?って言っても普通買わないですよね。たまたま、その人が靴を買おうと思っていたら、それは別だけど、ま、そういう人はまずいない。

Facebookでビジネス利用をしようとするのであれば、一番ベターなのは、ユーザーの目的がFacebookページ内で完結するような作りにする。闇雲に自社サイトに誘導するということは、ユーザーに余計な手間を掛けるわけで、そうすると、ユーザーが面倒だからいいやということになってしまうので、やめたほうがいい。この余計な負担というのが、インターネットメディアでやってはいけないことなので。僕としてはブランディングツールとしてFacebookページを利用するべきだと思うね。

話をFacebookの広告に戻ると、僕が今Facebookにアクセスしていると表示される広告は、上から順番に

  • ペコロスの母に会いに行く
  • DELLページ
  • タマホーム
  • 50代管理職の転職
  • 日本ゴルフツアー選手権
  • 埼玉の不動産情報
  • 京都祇園の天ぷら

という感じで、僕的には、この中で一番興味を持ったのは、一番下の京都祇園の天ぷら。僕は京都が好きだし、祇園で天ぷらとか想像しただけでウキウキしてしまう。

あとはペコロスの母に会いに行くという本自体知らないし、僕はマックユーザーだからDELLのPCには興味ない。ま、うちのVAIOがボロボロになってきたので、それの代替としてWindowsは1代くらいあってもいいかなというくらい。

タマホームの広告は、始球式になげれるかもよ!という訳の分からない広告。これは企業の知名度を上げるためにこういうことをやってるんだろうけど、歴史的にこういう広告をやっている企業がずっと続いたということはないし、こういう企業に限ってワンマン社長なので役員の入れ替わりが激しい。恐らく、何年か先に銀行が乗り込んでくる可能性は実に高いと思うね。

50代の転職はそれなりに興味アリ。しかし、ゴルフはやらないので、ゴルフツアーは興味なし。また、埼玉の不動産情報はさらさら興味なし。こういう感じかな。また、僕がこういう記事を書くから、広告に目を通してみたけど、実際にはここまで目を通さないです。それをどう克服するかということだと思うのです、クリック率を上げるためには。

Facebookの最大のメリットは、9億人の書き込みがFacebookのサーバーに書き込まれているわけで、これをユーザー毎にパーソナライズすれば、すごいDBになるし、そのDBに連動して、個別に広告を表示するようにすれば、これは面白い広告になると思う。それはどういうことかといえば、ユーザーが書き込みをするということは、何かしら関心があるから書き込みをするわけで、それに基づいて広告を出せば、きっとクリック率は上がるでしょう。しかも、Facebookでの書き込みは、即時性ということもある一方で、趣味的なもの、ユーザーが潜在的に常に関心を持っていることに関連付けられるわけですから、きっと面白いと思うし、それを当然彼らは進めていくと思う。