0 Shares

後出しじゃんけんが有効なIT

普通、何か新しいことをやってそれが世間に認知されると、同業者が同じ物を出し始めるんだけど、この場合一番最初に出したところが、業界のトップを維持するケースが多い。例えばコンビニでいえば、セブンイレブンがなんだかんだ言っても、業界トップであることは誰もが認めるところだと思う。

セブンイレブンが、業界のトップを走っているのは、セブンイレブンのビジネスモデルを題材にした本はいくらでもあるし、鈴木敏文社長の著書にも書いてるけど、ここの商品開発の熱意やこだわりは半端じゃない。それを持続しているので、後続が追いつけないという状況なんだと思う。

一方でITは後続が先行者を平気で追い越すことが出来てるんです。それはいくらでもサンプルがあります。

例えばパソコンを動かすOS。これもWindows95以前は、MacとWindowsって拮抗している感じだった。と言うよりもパソコンがそれほどエンドユーザーにあまり浸透していなかったということもあり、MicrosoftがものすごいキャンペーンをWindows95で繰り広げたんです。

Windows95は当時のMacをダサくした感じで、前からのMacユーザーはなんだこれはと大笑いをしたものでしたが、このWindowsはMacよりも圧倒的な安定感があったということと大掛かりなプロモーションでユーザーに認知させたことで、OSのマーケットをほぼ掌握した。

他には検索エンジンも、インターネット黎明期には、カテゴリー型のヤフーとロボット型の検索エンジンがありました。ロボット型の検索エンジンだと、ほとんど消えちゃったけど、LYCOS、Infoseek、Exciteとかありました。当時は殆どがヤフーを使ってました。それはどうしてかというと、ロボット型の検索エンジンは全く使い物にならなかったので、カテゴリーを掘り下げていけば、目的のサイトが見つかるので、大体ヤフーを利用してました。

ところが、グーグルが出現して、掘り下げなくても、精度の高い検索サービスを提供したということで、一気にユーザーがグーグルに流れてしまい、ヤフーは今や風前の灯という状況です。

また、音楽プレーヤーにしても、以前はソニーのウォークマンがありましたけど、今やAppleのiPodに取って代わってますよね。当時、Appleはものすごい数の曲を収録できるよというのが売りでした。

一方で、後続がいくら頑張っても追いつけないのもあって、さっきのセブンイレブンもそうだけど、AppleのiPadはタブレット業界においてダントツで後続が全く追いつけない。後続はグーグルのAndroidですけど、Androidが全くアプリの管理をしないために、ぐちゃぐちゃになってるのがAndroidの敗因だと思いますけどね。ただ、Googleはアップルとシェア争いはせず、とにかくGoogleの広告さえ使ってもらえばという感じで今後もOSを開発していくでしょうね。

ここまで書いてきて、今回僕が書きたいのは楽天のKobo Touchのことをけちつけようと思って、長々と書いてきました。で、今のところ、楽天のこの電子書籍リーダーはかなり失敗に近いということが言えるし、どうすればお客が怒るかということを身をもってアマゾンに示してしまったということで、今後なんとかうまくやって行かないと、後続のアマゾン・キンドルに間違いなく負けると言っていいと思います。

ダメな理由その1

コンテンツがないということ。

これはコンテンツを提供する機械としては最悪です。例えて言えば、ゲームの種類が少ないゲーム機と一緒で、箱があっても中身がないのでは、ハードを使いようがありません。iPhoneが成功したのは、iPod touchなどで蓄積した膨大なコンテンツがあったからということを学んでいないのかと僕は思う。

ダメな理由その2

使い勝手が悪い。

これもハードとしてユーザーに負担をかけるというのは最悪なわけです。こちらもどうしてWindow Vistaが失敗したかということを学んでいない。

ダメな理由その3

ステルス・マーケティングをやってしまった楽天

楽天自体がこのKoboに対する不評だけをユーザーに敢えて非公開にしたということ。結局不評をインターネット企業である楽天が、これからモノを買うと言うよなことで相当大きな地位を占める口コミを自らが操作しちゃったというのは、これは重大な事件で、大丈夫?という感じです。

ちなみに日経は今回の楽天に対して結構厳しくて批判的な記事を書いてます。ただ、書いてあることはまっとうなので、ここにリンクを張っておきます。

日経の記事

アマゾンの引き立て役になりかねない楽天コボ

楽天、電子書籍端末の不具合よりも「口コミ操作」に問題 

楽天kobo、波乱の幕開け 三木谷社長の反省と強気 

日経BP

細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ
楽天・三木谷社長、kobo騒動を語る

特に今回騒動が起きて、三木谷社長はすぐインタビューに応じたのはいいけど、利用者を批判してるわけです。コンシューマー相手の会社の社長とはとても思えません。

ま、これだけ問題が起きると、アマゾンはキンドルを出しやすい。というのは、電子書籍リーダーとしてどういうことがユーザーの支持を得られないかということを、楽天はやってくれたわけですから、そういうものをないようにすれば、ユーザーはいくらでもキンドルに乗り換えると思う。

僕自身今回楽天Koboを買いましたけど、使えないんです。漫画とビジネスも食指が動くのもないし、僕としては司馬遼太郎さんとか瀬戸内寂聴さん、宇野千代さんとかの全集を一つのハードに収めていつでも読めればって思ってるんだけど、50歳でさすがに漫画は読まないからね。

ところが、Koboは読みたくない本ばかりだから、買いようがない。しかもクレジットカード決済。カードを持たない人はどうするんでしょうか。本来であればプリペイドカードを用意するべき。そういうのをしないで価格だけ7980円!と言っても、安いけど、コンテンツがないとどうにもならない。

恐らく三木谷さんは、拙速だけどとにかく形だけは作っておいて先行者利益を得ようという考えだったんだろうけど、

  • コンテンツ無し
  • 使い勝手悪い

ということだと、今までずっとそういう失敗を日本のハードは失敗してきたのに、どうして?という感じになります。今後これからどうするんでしょうか、楽天は。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう