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明智光秀のこと

昨日、日刊スポーツをチラッと見ていたら、再来年のNHKの大河ドラマの主人公として明智光秀を起用しているということが検討されているらしい。僕はここ数年のNHK大河ドラマの体たらくにはがっかりしていることもあり、素材としては久しぶりにメジャーな人ということもあって、個人的には大賛成。

その内容を報じた記事は
14年大河ドラマに明智光秀浮上

大河ドラマは、篤姫以来だめです、全く。天地人は直江兼続という人物を主人公にしたものでしたが、所詮上杉家の家老であり、関ヶ原で反徳川に回ったのに大阪冬の陣・夏の陣では豊臣家を攻撃する側にいたという事自体、色々な理由があったにせよ節度のない武士と言わざるをえない。主人公のキャラを間違った感じ。

次の龍馬伝は、今の平清盛の路線を最初に引いた作品で、とにかく汚いし、誰もが叫ぶか怒鳴るかの劇画調で、多くの期待があった割には視聴率も稼げなかった。あれで俳優の位置の確立したのは、香川照之くらい。それと制作側の歴史の理解が浅かったので、ドラマの内容的にはスカスカでした。

その次の江~姫たちの戦国~は、浅井三姉妹の次女江の生涯を描いたものでしたが、篤姫の二番煎じを狙った田渕久美子が、調子に乗っていい加減なものになってしまった。とても篤姫の脚本を書いた人と同じ作品とはとても思えないひどい内容で、結局主演の上野樹里のブランドまで下がってしまった。最近は彼女見ないしね。キレイなのにかわいそう。

そして平清盛は、特に書くこともないけど、視聴率はどうしょうもない。このドラマは龍馬伝の流れを組むもので、汚い、怒鳴りっぱなし。前作よりさらにひどいのは、話の内容がひとりよがりで実に難解。しかもキャスティングが後半に入ってきてスカスカになってきて、平家を構成する俳優女優は無名でしかも演技力がないという、どうにもならない感じです。清盛で良かったのは、中井貴一と中村梅雀さんくらい。

僕がずっと大河ドラマを見続けてきて、友人の話を聞いたりして思ったことは、だめな作品に共通しているのは

・シナリオがオリジナルであるということ
・脚本家があまり歴史に精通しておらず、ドラマ化が稚拙であるということ

この2点です。

大河ドラマ史上よくできている作品として、新・平家物語が取り上げられます。

この作品は原作が吉川英治、脚本を平岩弓枝ということもあって、面白くないわけがないと思うわけです。篤姫にしても、元々原作は宮尾登美子さんの「天璋院篤姫」でそれを田渕久美子が脚本化して、田渕の名前が一気に浮上したんだけど、その後田渕の兄が実際には脚本を書いたという噂がまことしやかに言われたけど、僕はその通りだったと思うね。それは、江~姫たちの戦国~を見ると、この田渕という人が全く実力のない人だということがわかる。

そして、今回明智光秀をNHKが検討しているというとですが、人物的には僕はとてもいいと思うのです。
というのは、明智光秀という人物は織田信長を殺したということで、主殺しという倫理観のない人物ということで、歴史的に語られて来てます。いわゆる悪役です。

ただ、そもそも本能寺の変のきっかけは、度重なる信長からのいじめによるものだったりし、人を殺すという点から見れば、信長の方がその人生において大虐殺というものを何度もやってます。ただ、彼のやったことが新しい時代を築くということが、その大虐殺をカバーしちゃってるということだと思うんですよね。

歴史的には、織田信長という人物は、日本人離れをしてるし、中世を破壊して新しい時代を作っていくということの原動力となった人です。面白いのは、人間を機能としてしか見ない。つまり、能力のあるものを重用したということは、当時の時代背景を見ていると実に画期的なことです。だからこそ、豊臣秀吉のように氏素性のないものでも、織田家の大幹部になれるし、明智光秀のように浪人だったものを力があるから引き上げるということができたというのは、信長の天才によるものです。面白いのは、一番出来る人物に一番仕事をさせるというのが信長のやり方なので、織田家では信長が一番忙しく、そのつぎが秀吉と光秀という具合です。

光秀の場合は、先ほども書きましたが、主人を殺してしまったということで、結局徳川幕藩体制という主人への忠義を最も価値が高いものであるという社会体制において、間違った人物であるという烙印を押されてしまったわけです。

ところが、この光秀という人物は、

  • 高い教養があり
  • 心もやさしく
  • 軍事にも優れ
  • 当時としては珍しく側室を置かない奥様一人を愛した

という人物で、欠点という物があまりない。

ただ、欠点といえば元々は足利幕府再興を目指したようなところもあるので、古いしきたりを愛するというところがあり、後は秀吉のような機転のきく人物ではなかったようです。ただ、全般的には武将としては兵の駆け引きにも優れ、また、殿様としても領民から慕われたという心の優しさもあります。それは光秀自身が織田家に仕えるまでは、流浪の旅をしたので、世の中のことを身を持って知っている、苦労を知っているということです。僕はこの人のことは結構好きなのです。

また、光秀に関わる人物といえば、細川ガラシャが有名ですね。光秀の娘で細川忠興の奥さんとなりました。関が原の合戦の前に自害をしました。あとは、直接関係はないかもしれませんが、徳川家光の乳母としてものすごい力を発揮した春日の局は、明智家家老の斎藤利三の娘です。このあたり、春日の局はどう言う気持ちで徳川家に仕えたんでしょうね。そのあたりは知りたいものです。

とにかく、光秀の人生というのは、死んでからが主殺しという烙印を押されて大変気の毒なのですが、実際には僕は大変な善人だと思うし、もっと歴史的に評価されるべき人物だと思う。ただ、生まれた時代を間違えたのかな。僕は日本を代表する人物ということで100人集めろと言われれば、僕の中では確実にプラスの意味でもその中に含まれるほど評価が高い。

最近、自民党の石原伸晃が光秀と称されるようだけど、光秀は草葉の陰で頼むからかんべんしてくれと苦笑してると思いますよ。

まずは、明智光秀の大河、すごく期待してて、誰が明智光秀がいいかなと思ったりしたんだけど、僕は沢村一樹がいいと思う。彼は篤姫で小松清猷の役を演じますが、すごく良かった。最初は肝付尚五郎や篤姫の先生をやり、その後島津斉彬の側近として活躍する演技は見事でした。彼自身は若作りだし、青年時代くらいからだったら全然問題なし。信長役は阿部寛あたりが面白いかも。

後はNHKの好きな汚くて絶叫ばっかりしてるようなドラマ作りをやらないで欲しい。

 

 

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