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ホスピタリティのこと

先日の日経の記事で、いわゆる格安航空会社にクレームで大変なことになっているんだという。
クレーム噴出、目立つ欠航…成田発格安航空の実態
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0804H_Y3A300C1000000/


つまりどういうことかというと、

  • 予約の確認ができないウェブサイト
  • 電話の繋がらないコールセンター

これだとなんのために安くしているのかということがわからない。このLCCというのは、できるだけコストを削減して、価格を安くするという航空サービスなんだけど、前から話題になっていたし、僕の周りには何人か航空会社関係の人がいたので、興味を持って前から注目はしていたのです。

ただ、ハードの部分に関しても、座席もテレビ等で見た限りはとても快適とは言えない。昔僕らが大学生の時に、夜行でスキーに行く時に直角の椅子に座って3,4時間かけてスキー場に行ったものだけど、この時は僕らは貧乏学生だったから、こういう手段しかなかった。LCCはそれに近い。とにかくつめるだけ詰めて、利用者の快適度というものは完全に二の次のようなものだ。

こう言っちゃうとあれだけど、日本にはおもてなしの文化があり、そのおもてなしに対して対価を払うという文化が昔からある。銀座の高級クラブには、座っただけで一人10万円というお店があるけど、これは仮に15万円を払ったとしても、きちんともてなしてもらえば、お客からクレームは絶対に来ないし、楽しかったり、素敵なお姉さんがいたらまたお金を払いに、お店を訪れるのです。この場合の素敵なお姉さんというのは、きれいだけじゃだめで、きちんと話題も豊富でそれなりのお客さんを楽しませるとい人のことをいいます。

ただ、あまりにも価格に見合わないサービスを提供すれば、ママが客に呼ばれて、あの女は何だ!と叱られるし、ママは申し訳ありませんと謝って、すぐに女の子を事務所に呼び出して、ああいう対応はしてはいけないと叱られるか、くびにする。お店も、そういう女の子を抱えているということでブランドが下がるし、ブランドが下がるということは客が来ないということだから、必死で女の子を教育するわけです。女の子だってクビになったら高給がもらえなくなるわけだから、そこはプロに徹して、本人も成長する。

僕は行ったことがないけど、京都の祇園で芸者遊びだって、相当お金がかかるだろうけど、それがきちんとしたサービスであれば、飲み食いが1万程度のものでも、サービス提供ということでその10万円請求されても、請求されたお客はそれを当然ということで、その対価を支払う。いつか、また僕も力をつけてこういうお遊びをやってみたいものだと思うのです。

ただ、この記事を読んだり、テレビの特集などを読んでいると、LCCのサービスというのはいわゆる安かろう悪かろうのサービスで、機械的な無機質な対応というのは、よほど利用者が目的意識を持っていないと利用されないんじゃないかなと僕は思うのです。お客さんが予約ができたかどうかわからないまま、成田に行ったら、LCCの職員に「ウェブで予約確認できない場合、成田まで来て予約確認する方がけっこういらっしゃいますよ」。自分が責められているような気がしたということだけど、本当にそうだと思うし、よくもまあこの低レベルなサービスが生き続けていたと、僕自身も開いた口が塞がらない。これが外資のLCCだということがわかり、僕はなるほどと納得したのです。(日本にはそういう外人が大好きで大好きでしょうがない人がうようよいますけど、実態はこんなもんなんです)

サービスのホスピタリティというのは、下世話な喩え話を出してみると、「休憩3時間5000円です!」と円山町のラブホテルに行ったけど、入ってみるとベッドは汚いし、受付の婆さんがなんかみすぼらしかったりて、ポケットティッシュをぽいとなげわたされたりたら、これからセックスをするか!という時にカップルの心情は萎えると思うんですよね(これは実体験ね笑)。もちろん、性欲が優先してるんだったら、それはまた別ですけどね。一方で、楽天トラベルとかで全日空ホテルをリザーブして、仮にダブルで25000円でも、一流ホテルのサービスと清潔なベッドでワッショイワッショイした方が、絶対的に満足度が違うし、カップルだって色々と楽しめるし、そこをリザーブした男の子の株はもちろん上がる。

特に日本の場合は、他のアジア諸国や欧米とは違って、わびやサビといった微妙な間合いを使いながら、相手を気遣い最高のおもてなしをするという文化が脈々とあり、不当に高価なものでない限り、きちんとしたものであればお金を払うという文化があるわけですよ。それこそ、ホテルの例をあげれば、金額を選ぶか、或いは空間や雰囲気が含まれたサービスを買ってどっちが満足度があるのかということです。

それを価格さえ下がればいいということになれば、安いラブホテルがセックスさえ出来ればそれでいいという場合であれば、利用されるだろうけど、そのあと夜景を楽しみながら・・・と言うことはできないし、お腹がすいたからルームサービスを頼もうということもないわけですね。LCCはまさしく安ホテルと同じで、きちんとした大人はまず利用しないと思うんですよね。それこそ、あんなギューギュー詰めの座席に沖縄まで1時間でいけるというのは、決して短時間ではなくて、いわば、おしっこを我慢しながら1時間坐禅をやっているようなものです。

一方で日系のピーチ。ここはLCCだけど評判がいい。記事から引用すると

  • ウェブシステムを使いやすく設計した
  • CAの制服にこだわりをもった
  • 簡単にチェックインが出来る仕組みを導入した

などなど、日本人ならではの仕組みを作っている。こんな感じで日本人らしさが、本物がわかる人たちに快適なサービスが提供出来ていると思うのですよ。ピーチの対応を見ると確実にお客様視線でどういう仕組みにすれば、使いやすさが向上するかということを考えている。実際にウェブサイトを見てみたけど、とても親切な作りになっている。これは日本人ならではだと思うのです。

前にグーグルがNEXUSというAndroidケータイを直販したことがあって、ただ、当初サポートがなく、ユーザーグループで問題を解決してくれとやって大騒ぎになったことがあります。これが無料のサービスであれば、そういうサポート方法もあるけど、ユーザーはお金をグーグルに落として、それで使い方がわからないなら電話やメールによるサポートはしないけど、ユーザーグループで解決してくれとやったら、それは買ったほうが怒るよね。

欧米は面白くて、AppleやAmazonのようにユーザーインターフェースを意識しているところとそうじゃないところというのは極端に分かれます。そうやって考えると、日本人ならではのおもてなしのサービスというのは、世界に向かって大いに誇れるサービスだということを僕は強く感じた。

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