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プラトーンを見ました

僕はベトナムのことが好きで、本を色々と読んでみたりしていて、そうすると近代ベトナムにおいてはベトナム戦争を抜きに語ることは絶対にできません。僕もその辺りの本を読んでみると、ベトナム戦争のきっかけを作ったのはフランスで、それをさらに泥沼化したのがアメリカだと僕は思ってます。


端的に言うと、ベトナムの人たちは何も悪いことをしてない。ただ単にフランスが自分たちだけの利益のためにベトナムを植民地化したことで、それに対する反発がベトナム人に起こり、それが第一次インドシナ戦争のきっかけになりました。

更に東南アジアの共産化を食い止めるために、南ベトナムに傀儡政権を立ち上げたアメリカが、民族の独立と統一を目指す北ベトナムと対峙し、さらに南ベトナムのジェム政権が悪政を推進したことで南ベトナム民族解放戦線が立ち上がり、この戦いが10年間も続き、アメリカはベトナムの国土をめちゃめちゃにして敗退した。

普通大義名分のない戦いというのは、兵士の中に厭戦気分を起こすということは昔から言われていたことなんだけど、それを見事に描いたのがオリバー・ストーンのプラトーンという映画です。

ベトナム人のすごいところは、30年近く戦い続けているということがありました。それは色々な思惑があるにせよ、基本は侵略者を駆逐するということ。第一次インドシナ戦争では、ディエンビエンフーの戦いでベトナムがフランスを圧倒します。この勝利は、日露戦争で日本が日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を完膚なきまでにやっつけたのと同じくらい歴史的に意義のあるものでした。

その流れでベトナム戦争が始まり、結局アメリカは敗退しました。このプラトーンという映画は、アメリカに対して実に厳しい態度で接しているオリバー・ストーンの映画であることに、すごく意味があると思うのです。

プラトーンで描かれているアメリカ兵士のやる気のなさ、忠誠心の無さ、兵士間の反目。こういうことは日常的にあったんだと思うね。平気で味方を殺してみたり、あまりにも兵士としてのモラルがなく、これは負けると思う。しかも傲慢な人達だったし。

実際に当時のアメリカの動きを見ていると、ニクソンとかが原爆を落とそうとしてたらしい。ひどいもんだ。朝鮮戦争の時も、北朝鮮を支援する中国の人民解放軍が参戦した時にマッカーサーは原爆を落とそうとした。本当に、この白人というのは自分たちと違う肌の色の人種と戦争をするときは、根本的な倫理観が無くなる傾向がありますね。

このベトナム戦争も、アメリカは相当相手をなめていたと思うし、短期で戦争を終わらせると思っていたはず。それは兵器の力と量や軍隊の習熟度からみたら、アメリカ人よりもずっと小柄でろくなものを食べていないベトナム人に負けるわけがないと思っていたはず。ところが、アメリカは負けてしまった。

まず、相手を見くびっていた原因としては、貧乏なベトナム人に武器に限りがあるだろうということだったと思うのです。ところが、武器は最後まであった。それは、この戦争が途中から米ソ代理戦争になってしまって、ソ連や中国の武器が無尽蔵に供給された。しかも、ベトナム人は地の利を活かしてゲリラ戦を展開し、かつベトナム人がどんな武器でも駆使できる器用さがあったということです。

それに食べ物にしても、ベトナムの人は前に書いたけど、アメリカ人みたいに豚の餌みたいなものを食べるのではなく、しっかり伝統に基づいた食事を有史以来食べ続けて生きてるわけだし、そういう人たちが豚の餌のようなものを食べてる人たちに負けるわけがなく、まさしく駆逐という言葉がふさわしいくらい、アメリカを圧倒してしまった。

そういう相手を敵として戦ったアメリカは、プラトーンでも描かれていたけれども、ベトナム人に対してまるで虫けらのように殺害する。村全体を焼きつくしてしまう。太平洋戦争の末期に米軍が沖縄に上陸をして、地上戦になった時に火炎放射器で周囲を焼きつくすというシーンを見たことがありますが、アジア人に対する白人の倫理観の低さということだと本当に思うのですよ。

アメリカという国は、太平洋戦争で日本をやっつけて、それが日本国民に逆に支持されたということが妙な成功体験となって、日本のようにやれば紛争を片付けられるって誤解をしてるんじゃないかと思うね。ベトナムそうだけど、それ以前の朝鮮戦争も結論が出てないし、ここ数年で言えばアフガニスタンにしてもイラクにしても、介入したけれども、結局国内が混乱してしまい、そのままにして逃げてしまうというところがある。

先ほど、肌の色による倫理観の低さという点では、今のオバマ大統領の苦境を見ればわかる。共和党がオバマの足を引っ張っているけれども、オバマの政策自体は銃規制にしても、医療保険制度にしても、国民全体のためになると思うけど、一部の白人の利益を代表する団体が反対するから、共和党もオバマ大統領に反旗を翻してるという構図が見られる。これがクリントンであれば、そういうことは絶対になかったと、思ってるのです。

一連の国際紛争には必ずアメリカが顔を突っ込まざるを得ない状況だと思うのですが、あまりにも自国の利益ばかり追求していて、それは反感につながると思うんですよね。僕もはっきり言って嫌い。この映画を見て、どうしてこんな連中に負けたのかと思うと、胸が痛む。

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