2016/06/120 Shares

【レビュー】ディープ・パープル ハードロックの伝道者、紫煙の旅路

最近のディープ・パープルのアルバムNOW WHAT?!をアマゾンでゲットして、その流れでふらふらしていましたら、ディープ・パープルの新作本「ディープ・パープル ハードロックの伝道者、紫煙の旅路」を発見。ELPのキース・エマーソンのインタビューということにおもいっきり惹かれて、ポチしました。

ちょうど、ディープ・パープルも今月来日しますので、チェックがてらこの本のレビューを書こうと思います。

前述のNOW WHAT?!というアルバムは、リッチー・ブラックモアがいた頃のディープ・パープルと比べること自体が間違っているほど、別物の良質のハードロックサウンド。いま、このバンドに昔のハイウェイスターやスモーク・オン・ザ・ウォーターを求める事自体がすでに間違っている。

NOW WHAT?!
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そもそもハードロックバンドと言うのは、ギタリストが変わるとサウンドや曲調が変わるのは当然のことで、それは普通ギタリストがボーカリストと並ぶバンドの要ですから、当然変わってきます。それにスティーブ・モーズ自体がディープ・パープルに加入して20年ということですから、リッチー・ブラックモアがいた頃よりもバンドとしては安定しているということだと思います。

そういう知識を持ちながらこの本を読んでみると

 

まず目につくのが、キース・エマーソンのインタビュー記事。

キース・エマーソンは、エマーソン・レイク・アンド・パーマー(E,L& P)というギタリストがいないプログレッシブ・ロックのキーボードプレーヤーとして、その実力はよく知られているところ。

アルバムの中で展覧会の絵を演奏するように、クラッシク色の強いバンドで、当初ディープ・パープルもクラッシク嗜好であったし、実際にオーケストラと共演しているアルバムがあったりして、そのあたりはキース・エマーソンと共通するとこがあったようですね。偉大なミュージシャンの一人だと思います。

それ以外の記事はどちらかと言うとリッチー・ブラックモア叩きの記事が掲載されていて、ある意味面白い。

この目次を見てもらえればわかるけれども、「専制政治」と「共和制」とか、ディープ・パープルはブラック企業か?というように、あたかもリッチー・ブラックモアのワンマン的な性格を揶揄しているようなところがある。

ハードロックバンドでワンマンと言うのはいいことがなくて、スティーブ・モーズが加入する以前ので、ディープ・パープルはメンバーチェンジを繰り返していたし、リッチー・ブラックモアがリーダーであったレインボーはアルバムを出すたびにメンバーの入れ替えがあったりして、結局バンドとして安定がしないために、レッド・ツェッペリンに比べるとファンからの評価は低いし、後輩ながらクィーンよりも低い。この原因はほぼすべてリッチー・ブラックモアにあると思うけれども、逆にリッチー・ブラックモアの音楽性が全面に出てきたことで、我々ファンは楽しむことが出来たと思うのですよ。

ただ、いまはスティーブ・モーズが加入して20年、メンバーチェンジらしいメンバーチェンジはジョン・ロードの脱退くらいで、ジョン・ロードよりもずっとうまいキーボードプレイヤーであるドン・エイリーが加入して結果的にバンドは締まった。しかもスティーブ・モーズの超人的なギタープレイがあり、いまのディープ・パープルは冒頭にも書いたけれども、以前のディープ・パープルとは全くの別物です。

この本の他にいいところは、本の最後の方に、レビューがあり、これは最高に面白かったです。

  • メンバー絡みで特に聴いておくべき10枚
  • ”パープル的”を語るために欠かせない70年・80年の10枚

というもので、イアン・ギランがブラック・サバスに在籍していた時の

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おどろおどろしいという点では、良く出来てるアルバムだと思います。あとはスティーブ・モーズが以前いたアンサング・ヒーローズ。ものすごく質の高いアルバムでして、

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正直、スティーブ・モーズがディープ・パープルにいる意味がわからないくらい音楽が確立していて、このアルバムはおすすめですね。

あと聴いてて良さそうなのが、昔日本にあった「紫」というバンドのアルバム。名前通りディープ・パープルのコピーバンドで、当時は結構人気がありました。

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で、この本ですが、恐らく賛否両論があるのかなと。つまり、記事に関してはやや幼稚かなという部分があったりします。それこそ、専制政治とかブラック企業とかそういうことを書いていて、僕自身は同意できないところも無きにしもあらずなんです。

ところが、アルバムのレビューはとても充実してます。先ほどの関連アルバムのレビューの他に、ディープ・パープルの発表したアルバムのレビューもあり、これからディープ・パープルのアルバムを買おうという人は参考になると思いますよ。

レビュー対象のアルバムは以下のとおりです。

  1. Shades Of Deep Purple 紫の世界
  2. The Book Of Taliesyn ディープ・パープルの華麗なる世界
  3. Deep PurpleIII 素晴らしきアート・ロックの世界
  4. In Rock イン・ロック
  5. Fireball ファイアボール
  6. Machine Head マシン・ヘッド
  7. Who Do We Think We Are 紫の肖像
  8. Burn 紫の炎
  9. Stormbringer 嵐の使者
  10. Come Taste The Band カム・テイスト・ザ・バンド
  11. Perfect Strangers パーフェクト・ストレンジャーズ
  12. The House Of Blue Light ハウス・オブ・ブルー・ライト
  13. Slaves And Masters スレイヴス・アンド・マスターズ
  14. The Battle Rages On… 紫の聖戦
  15. Purpendicular 紫の証
  16. Abandon アバンダン
  17. Bananas バナナス
  18. Rapture Of The Deep ラプチャー・オブ・ザ・ディープ
  19. Now What?! ナウ・ホワット?!

 

河出書房新社 河出書房新社 2014-03-27

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