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スガシカオがCDを買って!という件で見えてきた音楽業界の無策

スガシカオが自身のTwitterでCDを買ってくれないと、ダウンロードでは儲からないので、創作活動に支障をきたすということをアピールしていて、音楽好きの僕としてはこのニュースは実に衝撃的でしたが、調べてみると音楽業界が無策であるということがわかってきました。

スガシカオのTwitter

そのスガシカオのTwitterはこちら。

アーティスト的にはCD買ってくれたの方が、将来につながります。 RT @mie_eba: @shikaosuga iTunesで試聴。アストライド好き。で、ポチろうか?と思って一考。スガさんにとってはポチるのがいいのか?CD購入の方がいいのか? そしてアストライドってボクシン
— スガシカオ@FF2014 6/25〜 (@shikaosuga) 2014, 5月 24

その次

DLでももちろん嬉しいのですが、ぶっちゃけDLだとほとんど利益がないんだ。おれらみたいにスタジオで徹底的に音楽を追い込むタイプは、制作費が全部赤字になっちゃう。CD買ってもらうと、かなり制作費が補えるので、次の作品が作れるメドが立つんだよね。 CD売れない音楽業界の負の連鎖だ
— スガシカオ@FF2014 6/25〜 (@shikaosuga) 2014, 5月 24

というもので、なんか切実という感じがしますね。

音楽の収益構造はどうなっているのか

これに対していわゆる音楽業界の利益構造を説明した記事が登場。
The PAGE:「CD買って!」スガシカオが訴え、CDとDLどっちが儲かる?

この記事によると

 CDを販売するには、プレス代やパッケージ代、レコード店のマージンなど多額の費用がかかりますが、それでも、販売価格の半分程度は製作側に残ることになります。この金額を、音源制作費、レコード会社の利益、プロモーション費用、アーティストの印税、プロデューサーの印税などで分け合うことになります。アーティストの取り分は全体の2%程度(作詞作曲をしていれば著作権料としてこれに数%が加わる)が相場です。

というもので、これを見て思ったのはなるほど日本のCDがものすごく高いと思っていたけれども、こういう構造になっていたのねと納得してしまいました。

実際に僕なんかは子供の頃から洋楽が好きだったけれども、あまりにも日本盤が高すぎて輸入盤をずっと買ってました。日本盤のいいところは歌詞カードがついていたり、音楽評論家のレビューがあるくらいで、特にそういうものを必要としていなかったので、余程のことがない限り、日本盤を買わなかった。

この記事では、

現在、音楽業界ではダウンロードでは利益が出ないため、ライブなどのイベントで利益を捻出するというやり方が主流になっています。レーベル大手のエイベックスも、CDやダウンロードの販売よりも、ライブなどその他事業の売上げが上回っています。

というもので、アーチストとして当然のことだと思うのですよ。

この記事に対するツィートはというと

このThe PAGESの記事に対してTwitterではどういう声が聞かれるか、調べてみると、いろいろな意見があって面白いです。

業界の収益構造を批判している人

http://t.co/i0Htto5mCM スタジオで録音してんのと打ち込みで作ってる曲とを、制作費全然違うのに同じ値段で売ってる今の業界のやり方がおかしいだけだろ
— ケロヨン (@Keloid4Nuclear) 2014, 5月 28

CD派の人。ダウンロードのほうがずっと便利だけどね。

「物」として保有したいので、書籍も音楽もダウンロード販売は使ったことが無いし、多分今後も使わない。… http://t.co/OfcboaUgXS #thepage_jp #ダウンロード #ツイッター #音楽 @thepage_jpさんから
— 暗黒大公(正直&岩手富士) (@ankokutaikou) 2014, 5月 28

ダウンロードの方がコストを圧縮できるのに、儲からないのはおかしいだろうという人。僕も全くこの方と同じ意見です。

CDとDLどっちが儲かる? | THE PAGE @MewsJP http://t.co/Hgv4HlAggk シングルCDが¥1000だとしたら¥100はディスクの製作費。 それが省けるのになんでDLの方が儲からないんだ。 仕組みがおかしいんじゃないか?
— Lamp (@55overclocking) 2014, 5月 28

音楽業界が新しいビジネスを開拓できないでいることに批判的な人もいます。僕もそう思います。旧態依然の音楽業界が結果的にアーチストを追い込んでいる。

スガシカオを否定する訳じゃないんだが、「CD買って」よりは音楽業界が新しいビジネスを見つけなきゃいけないってことじゃないだろうか? | 「CD買って!」スガシカオが訴え、CDとDLどっちが儲かる? http://t.co/dp1R2qHz4b
— Kota Suzuki (@suzuyaaaaan) 2014, 5月 28

ダウンロードという新しい潮流に対応していない音楽業界を批判している人。全くその通りですね。

CDとDLどっちが儲かる?http://t.co/22CgHM7xW6 比較以前にアーティストの取り分の比率がおかしいと誰も思わないのか。 そもそもDL販売は分配構造を見直す前提だったはずで、既存の分配比率にあわせたら採算が採れないのは当たり前だよ。
— K.K. (@kk_goinkyo) 2014, 5月 28

こうやって意見を見ていると、スガシカオを追い込んでいるのは実は音楽業界だということがわかります。実際にユーザー側から見ると、CDで音楽を買うことよりもダウンロードの方が、1曲毎に買えるし、家にいて買えるし、安いしとダウンロードの方が手軽で、インターネット時代においては絶対にこちらのほうが多くの人に支持されるのは当然だと思うのですよ。

おまけビジネスを音楽業界は真剣に検討するべきでは

ただ、ユーザーがCDを買うメリットは何?ということを音楽業界は考えるべきで、その場合にファン心理ということを考えたCDは案外多い。先日の来日公演を中止したポール・マッカートニーのNEWのジャパンツアー2014エディションは、このブログでレビューを書きましたが、実に素晴らしいおまけDVDが付いてましたし、いきものがかりにしてもニューアルバムは初回限定盤には所有しているからこそ、入手できるおまけがついてくる。本当のファンはそういうものに対してはお金は惜しみません。

ポール・マッカートニーの場合

NEW-2014ジャパン・ツアー・エディション(DVD付)
ポール・マッカートニー
ユニバーサルクラシック (2014-05-07)
売り上げランキング: 255

おまけDVDの内容はというと、
【DVD収録内容】
・セイヴ・アス (2013年11月21日、東京ドーム公演のライヴ映像)
・エヴリバディ・アウト・ゼアー (2013年11月21日、東京ドーム公演のライヴ映像)
・ア・ランデヴー・ウィズ・ポール・マッカートニー (2013年のアメリカ/カナダ・ツアーを追ったドキュメンタリー (22分))
・NEW (Lyric Video)
・クイーニー・アイ (Music Video)
・サムシング・ニュー(アルバム『NEW』の制作過程を追ったドキュメンタリー (47分))
トータル約80分収録予定

いきものがかりの場合

I(初回生産限定盤)(DVD付)
I(初回生産限定盤)(DVD付)

posted with amazlet at 14.05.28
いきものがかり
エピックレコードジャパン (2013-07-24)
売り上げランキング: 1,688

初回生産限定盤6大特典
1イッキーモンキーのiラジオ(メンバーとアルバム制作に関わったサウンドプロデューサーによるアルバム解説撮り下ろし映像)収録DVD
2スペシャル12面パノラマフォトシート
3いきものカード036
4スペシャル三方背BOX
53面デジパックCD+DVDケース
6いきものがかりの みなさん、こんにつあー!!2013 ~ I ~ チケット特別抽選先行案 内
■DVD収録内容 ※初回生産限定盤のみに付属
イッキーモンキーのiラジオ(メンバーとアルバム制作に関わったサウンドプロデューサー
によるアルバム解説撮り下ろし映像)

という感じで、結構なおまけがつくのですよ。これ、CDをファンに買ってもらうためにはこのくらいのことは当たり前という感じはします。

AKBは完璧におまけビジネスを推進している

やり過ぎという点で言えば、AKBがファンと触れ合うための握手会にしても総選挙にしても、CDを買わなければ参加できない。この前テレビを見てたら、AKBのそういうイベントに参加するために2000万円は使いましたねって言っている人がいましたけれども、お金があればファンは納得してお金を落としてくれるものだと思います。

ポール・マッカートニーだって、武道館ライブのアリーナ席が10万円にしても、それでもいいってファンは買ってくれるのです。

音楽業界は付加価値ビジネスを真剣に考えるべき

アーティストからすれば、俺の音楽をアルバムごと聞いてくれというのかもしれない。ファンはその音楽が好きだからその音楽を聴く。でも、アルバムを買ったら何曲かはこれはダメだって言う曲があるかもしれない。これが多いほどファンは離れます。それは当然と言えば当然です。

レコード会社や所属事務所は、どうすればファンが納得してお金を落としてくれるのかということをきちんとやるべきで、そのあたりはきちんとしてあげなければ、アーティストが創作活動に専念できないと、今回の件で思いました。

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