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カリスマ

昨日のアップルのスティーブ・ジョブズが、病気の治療で休養するということになり、アップルの株価がドイツで8%、アメリカで6%も下落して、このスティーブ・ジョブズのアップルにおける絶対的な地位を改めて世間に見せつけたということだ。

ちなみに「スティーブ・ジョブズ」ってニュース検索をしてみたら、スゴイ数。

ジョブズCEOが休養 アップル「集団指導」に


日本経済新聞

【シリコンバレー=岡田信行】米アップルのスティーブジョブズ最高経営責任者(CEO、55)が病気療養のため休養する。同社の株式時価総額を世界3位(2010年末)に押し上げたカリスマ経営者の健康不安問題は、18日の株式市場でも波紋を広げた。 

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毎日新聞 – 朝日新聞
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世間は、死に体だったアップルをここまでにしたのはスティーブ・ジョブズだと信じているだろうし、この人の強烈なリーダーシップとカリスマによって会社が引っ張られてきたということなんだと思う。でも、社員が沢山いるわけだから、スティーブ・ジョブズ以外は歯車だったとは考えにくい。どうなんですかね。

カリスマ経営者の功罪

ただ、カリスマを失って急激に会社にパワーがなくなった例は、アメリカでは枚挙にいとまがない。一番分かりやすいのは、マイクロソフトで、創業者のビル・ゲイツが引退したら、瞬く間にGoogleやアップルに圧倒されてしまってる。あの憎たらしいほど強かったマイクロソフトがどこに行ったという感じだ。

ITの場合、新しい産業ということもあって創業者が社員の誰よりも優れているということは、まず間違いない。それは決断力であり、発想力であり、交渉力であり、ゼロから立ち上げて何兆円も売上を上げるまで持っていった手腕というのは、生半可な力では到底無理。日本で言えばソフトバンクの孫さんとかそうだろうし、楽天の三木谷さんとかそれに当てはまるだろうと思う。

ただ、今回のスティーブ・ジョブズがダウンしちゃったら、アップルの株価が一時的にせよ6〜8%も下落してしまうというのは、マーケットが次の経営状態に危機感を持っているということにほかならなくて、逆に言うとアップルもマイクロソフトも見た目は大企業だけど、悪い意味で実質的にベンチャー企業だということだ。

日本の伝統的な経営維持ノウハウ

これが日本で言えば、三菱商事の社長が交代したらとかNTTの社長が交代というニュースでこう言うことが起きるかといったら、絶対にない。そもそも日本の上場会社の経営者で、スティーブ・ジョブズほどカリスマ性はないし、経営の維持という点で歴史的にノウハウがあるからであり、創業経営者はこういう所を学ぶべきだと強く思うのです。

経営の維持の歴史的ノウハウとは、ということになるけど、僕は経営者として失敗者ですからどう言うのが正しいということはわからないけど、日本の場合は戦国時代に各地に戦国大名が群雄割拠した時代があった。その時代に信長が現れ、そして豊臣秀吉が天下を平定した。当時の大名は徳川の譜代も含めて、おそらく90%は織田・豊臣を経て、徳川時代を生き残ってるわけで、これは、家を残すということで歴史的な知恵が働いて明治に至ってる。この時のノウハウは間違いなく日本人に染み付いてる。

素晴らしい本田宗一郎と藤沢武夫

古い話だけじゃないよ。ホンダを見てみろと言いたい。ホンダの創業者は本田宗一郎で、日本が誇る歴史的な経営者だ。彼はすごいよ。創業者であるにもかかわらず、その後のホンダの社長は本田宗一郎の弟子が名前を連ねているけど、身内じゃない。もちろん、身内が悪いというわけじゃないけど、この潔さは、創業者のあり方の理想的な典型だと思う。

ホンダが素晴らしいのは、創業時は創業者の本田と経営全般をみる副社長藤沢さんが中心になって会社を引っ張ってくんだけど、二人が引退する際にあうんの呼吸で引退し、直接的な影響力を残さず、後進にすべてを任せきったところで、二人が引退するときに、本田さんが藤沢さんに「幸せな人生だったな」と言い、藤沢も「本当に幸せな人生でございました」と返して、僕はこの話を本で読んで、しびれるくらい感動した記憶がある。この二人は本当に潔すぎて素晴らしい。

この二人が本田を引退して、会社が駄目になったって聞いたことない。これです。日本にはこういうカリスマ後の経営ノウハウがあるわけだし、欧米のカリスマ経営者もぜひこういう日本の武士的経営を学ぶべきだと強く思う。特にMBAとかでやたら横文字を並べてる外資系の経営コンサルタント会社の人たちには、目をかっぽじいて学んでもらいたいものだ。

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