0 Shares

秀吉と勝家

先週の江は、勝家が秀吉に圧倒されて北の庄城で妻のお市の方と自沈するわけですが、今回期待していた江は、あまりにもひどすぎて、主人公は見ないように、歴史の流れだけ見ていると、結構面白い。ま、視聴者がそうせざるをえないほどつまらないということでもあるんですけどね。

悪役としての秀吉

今回の江の面白いところは、以前も書いたけど、秀吉が織田家を簒奪する悪いヤツという描かれ方をしてるところ。司馬さんの太閤記にも書いてあったけど、秀吉が信長に対して天下を譲ってくれたということを感謝する場面がありましたが、恐らくそういう状況だったと思うね。

ただ、明智光秀のこともあるけど、信長があれだけ光秀を苛めて、追い詰められるだけ追い詰められたことで、光秀は本能寺の変を起こしちゃったけど、光秀はその後あれだけ真面目で誠実な人柄であったにもかかわらず、主殺しの名を着せられて稀代の悪党というイメージがずっと続いた。それほど主君を覆すということをやるのは極悪非道とされることが多いんですが、それを秀吉はやってのけたということは、これは彼が英雄と言われる所以だと思うのです。

秀吉は、織田家の権力を奪ったばかりか、信長の息子を殺しているし、家臣にしちゃってますよ。でも、その秀吉の歴史的な評価はその部分を沈黙してるわけで、それだけ用意周到に秀吉は権力の移譲を実行したわけで、相当な人間通であるとしかいいようがないという感じです。

また、織田家は、信長の晩年においては武将としての実力は秀吉か光秀の二人が飛び抜けていて、柴田勝家は実力があっても、秀吉のレベルからみると軍人として指揮官の才能や実力があっても、政治家としてみた場合には駆け引きが出来ない分子供のように見えたと思いますよ。

天下をとる人は普通の人じゃない

だから、賤ヶ岳の戦いを起こすにしても、最初から勝家がでてこざるを得ないように仕向けて仕向けて、出てきたら、今度は佐久間盛政が突出してくるということは十分計算にいれてあり、佐久間が突出してきたら一挙にたたき潰すというのは、秀吉の戦略だったわけです。しかも参謀には黒田如水がいるわけで、駆け引きのできない勝家は滅びざるを得ません。

徳川家康

やっぱり天下をとるというくらいだから、人間力のレベルというのが普通の人とはちがってます。家康にしても、自分よりも強い人がいるときはおとなしくしていて、これは具体的に言えば、信長にはひたすら従い、秀吉の時も小牧長久手の戦いで少し対抗したけど、それでも秀吉に仕えて、秀吉の死後自分よりも力のあるものはいないということになってから、人が変わったように天下をとるために悪党化したわけで、一筋縄では行かぬのです、本当に偉くなるような人は。

柴田勝家

そんな秀吉と勝家の勝負は、あっという間に決まってしまって、秀吉は、この賤ヶ岳の戦いで織田家での位置を確立し、天下取りの道を歩んでいくし、面白いことに土民だった秀吉が、天皇に次に高貴な関白になる。これが日本の戦国時代を統一した事へのひとつの象徴のような感じがしますね。

淀君の生涯は劇的だったと思う

淀君

今更なんだけど、この時代は女性として面白かったのは、寧々と淀君で、江に関していうと、結局徳川秀忠の奥さんになって、家光を生んだということと、これはあまり知られてないけれども、秀忠の間に生まれた娘が、皇室で中宮となり、明生天皇を生んでいるということもあり、日本の時代を築いた母的な存在に結果的になるという、数奇な人生を送っています。ただし、後年の篤姫のように江戸を火の海から救うというようなことは、当然にして時代的にもしていないというところはありますので、とりたてて、ストーリーが語られるような人だったのかと思うと、それは疑問に個人的には思う。

逆に淀君が、2回も自分の実家を潰した秀吉の側室になったということがどうしてなのかということが、あまり語られていないような気がしますが、どうでしょう。淀君に関していうと、豊臣家を滅ぼした愚人として語られることが多い。ただ、最期は日本中を敵に回して滅亡していく淀君の人生のほうが、ドラマとしては面白い。

こういう状況からみると、実の姉が徳川に潰されていくのを、徳川の側から見ていた江はどう言う描かれ方をするのかというのが、今一番楽しみにしてるところです。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう