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戦前の昭和ーおひさまから

NHK連続テレビ小説の「おひさま」は、実に良く出来ているんだけど、面白いのは、この番組が8時からやっていて、そのあと情報番組のあさイチが始まるんだけど、司会のイノッチくんや有働由美子アナがおもいっきり泣いていて、番組が進行できない時があります。それだけこの「おひさま」というドラマは泣けるし、僕もDVDがでたら絶対に買おうと思ってます。これは、篤姫、結婚ができない男以来です。
このおひさまというのは、今放映されているのは昭和の戦前を舞台に井上真央ちゃんが気合の入った演技をしています。このドラマを見ていると実に悲しいことが現実に起きている。列挙すると

  • 自分の子どもが出征している
  • 自分の旦那さんが出征している
  • 親に甘えたい年頃なのに親と離れ離れになり、疎開先の家では意地悪をされている
  • 国の都合で事業プロジェクトが中止

といったように、日本に住むすべての人に災難が降りかかっている。

昨日の記事で、戦争とおひさまの事について書いたけど、僕の高校の同級生からmixi内でコメントを入れてくれていて、彼女のお母様はつらくておひさまが見れなくなったんだそうです。結局僕らの親の世代というのは、だいたい昭和一桁。僕の母は昭和2年生まれだから、戦争が終わった年が18歳です。恐らく彼女のお母様も同じような世代だと思います。この10代を僕自身振り返ってみれば、おもいっきり失恋もしたし、たくさん失敗したけど、一方でギターに出会ったり、スキーを始めたり、ギターやスキーが上手いのをネタに女の子を口説いてみたり、好き勝手なことをした。

でも、我々の両親の世代は、一番感受性の強い時に、恋愛も出来ず、限られた情報しか入らずに、しかも思ったことを言うと逮捕されて、拷問されるという、日本史において庶民がここまで国家から支配され、それも奴隷のごとく扱われた時代はないんじゃないかと僕は思うのです。

司馬遼太郎さんは、僕がこの世で最も敬愛する人ですが、彼が歴史作家になったきっかけもやはりこの戦争です。司馬さんは、終戦を栃木で迎えていますが、その時に自分はどうしてこうも馬鹿な国に生まれたんだろうと思ったんだそうです。日本は有史以来ずっとこんな馬鹿な国だったのかと思い、もう一度歴史を振り返れば、この昭和の一時期だけが異質だということがわかり、日本史上にはどれだけ優秀な人達がいたのかということを紹介するために、歴史小説を書くようになったとある本で読んだことがある。

とにかく、国民を守ることだけが国の義務と言っていいのに、一部の人間だけの野望のために、多くの国を攻めるだけでなく、一番守らないといけない自国の国民を強制的に兵士にし、死を強要した。おひさまでは、自分の子どもに召集令状が来たことを嘆く場面が多々ありましたが、自分たちの最も愛する子どもがよほど運が良くない限り死ぬということが分かっている以上、悲しくないわけがない。そういう事が日本国内で常に行われた。しかも、外国語を使うことを禁じられ、それは敵の言葉だから使ってはいけないという、どういう発想からそういう事が頭に浮かぶのかわからない。

ちなみに戦国時代のもっとも武将として優れているのは、織田信長と豊臣秀吉ですが、彼らは戦うときにはすでに勝つことが決まっているようなやり方をした。つまり、勝つためにどうしたら良いかということをよく研究して、相手以上に相手のことを理解し、武器の数、兵士の数を圧倒的に量が強いて、戦闘に入りました。だから、戦いは絶対に負けなかった。

日露戦争だって、特に海軍においてはできるだけ相手よりも優秀な兵器を多く用意するということが、大前提で、それプラス東郷平八郎の将器、秋山真之の作戦能力が生かされた。つまり、十分相手を知って戦うというのは、戦争の常識なのです。マーケティングだって、競合を調査するの基礎中の基礎だ。

しかし、昭和期の日本は、八紘一宇といった難解な言葉を使って国民を幻惑し、自ら破滅の道を進んでいこうとした。穿った見方をすると、当時の日本の指導部は、明治維新の時に賊軍に回ったものが多くいます。東条英機は、南部藩出身で、戊辰戦争の時には賊軍に属した藩の出身ですから、まさか自国を滅亡するための戦略だったのかなと思ったりします。

一番悲しいことというのは、自分にとって大事な人を失うことだと僕は思うのですが、僕としても2年前に母を亡くして、未だにその時の悲しさが尾を引いてる。戦中は、すべての人が自分にとって大事な人を亡くしたわけで、それはすべての原因が日本政府にあります。

話は一番初めに戻るけれども、同級生のお母様が、当時を思い出しておひさまが見れないということは、お母様が一番楽しい少女時代にどれだけ悲しい思いをしたのかと思うと、本当にお気の毒だし、僕ももっともっと母からは当時の話を聞ければなと思ってしまうのです。

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