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ブランディングとソーシャルメディアのこと

インターネット上のマーケティングということをずっと考えてきていて、将来的にどういう方向に行くのかということが、僕の仕事上の命題なんですけど、TwitterやFacebookというソーシャルメディアと言われるものが台頭することで、マーケティングの手段というのはずいぶん変わってくると思ってるんです。

よくTwitterやFacebookのことがよくわからない。つぶやきを見て何が面白いの?ということをよく聞きます。僕も赤の他人がお腹すいたとか今はどこそこにいるとか聞いても、面白くともなんともない。

ところが、自分の知ってる人、あるいは有名人が今日の夕飯は麻婆豆腐だって言ったら、ほほおということになるよね。今、新宿にいるけど、そばにいる人はビール飲まない?って友人が言ってるのを見たら、近所にいて、飲みたいと思ってたり、久しぶりにその友人に会いたいって思って、時間があったら、そこに行くよね。

つまり、ソーシャルメディアの真骨頂というのは、広い意味でも狭い意味でも知人あるいは気になる人がどうしてるか、あるいはコミュニケーションを取るということにあるんですよ。だから、僕が今日の夕飯はハンバーグを食べて、明日は焼肉、明後日はチャーハンの大盛りを食べるということをTweetしたら、僕の友人たちは太るからやめなさいって言ってくると思う。

逆に言えば、知り合いから話しかけられたら、人間的な当たり前のこととして返事をして返すということで、コミュニケーションが成立するわけで、それができない場合には相手からもなにもコンタクトされなくなってしまうということだ。

これを企業に置き換えれば、今後インターネットがソーシャルメディアの時代を迎えたということで、インターネットを通じてコミュニケーションを取る、そのツールがTwitterであり、Facebookだよということで、ということはきちんとコミュニケーションが取れない企業は、そういう企業だという評判が立ち、結果的にブランディングが下がるということになると思う。

例えば最近こういう事がありましたよ。僕はMacBook Airをゲットする際に、マイクロソフトのオフィスのMac版を買わないといけないということになり、ウェブサイトを覗いてみたら、ツイッターのアカウントがあるので、そのアカウントに対して質問をしたけど、結局返事が帰って来てない。10日以上前に聞いたけど、今まで何も言ってこない。ということは、そういう質問に答える気がないということで、これはデルコンピューターと比べるとありえない対応なのです。

欧米ではツイッターって、企業が自ら自社へのクレームのTweetを探して、そのクレームを言ってるユーザーに対してフォローする手段として使っているケースがあって、それによって顧客を大事にする企業であるということをアピールしてるわけ。

で、マイクロソフトのそれは全くその逆をやってるわけで、だから僕は君たちにはインターネット事業は無理だから撤退しなさいって言ってるんだけど、そのあたりがわかってないですね。この会社。できないんだったら、それこそアップルみたいに、窓口を電話だけに絞っちゃえばいいのに、手を広げすぎて結局自分のおしりさえ拭けないというのが今のマイクロソフトです。

余談になりますけど、これらFacebookやTwitterがメールのかわりになるんじゃないかということも言われてる。実際に仕事以外であれば、友人とのやり取りって携帯電話のSMSが主流だし、それ以外にFacebookのメッセージやTwitterのDMはよく使う。知り合いだったら別に署名だっていらないしね。

で、話を本題に戻すけど、また、コミュニケーションも微妙で誰かが何かを言ってる時に、何かを書くまでもじゃないんだけど、声掛けくらいはしたいというときのために、Facebookは「いいね!」ボタンを設置した。何かを書いて、友人や知り合いに「いいね!」って言われて、人間関係が悪くなることってまずないよね。これはとてもいいアイディアだと思う。

このソーシャルメディアというものは、これからもネット独自の進化を遂げると思うのですが、僕はそのひとつの段階として、広告に成り代わるものになるんじゃないかって僕は思うのです。もちろん、すべてが広告のかわりになるかどうかはわかりません。ただ、広告の究極の目的であるユーザーに買い物をさせるということに対して、これだけ情報が蔓延している時代に、一方通行的な広告だけが購入手段のきっかけになる時代は終わるんじゃないかと思ってるのです。

つまりどういうことかというと、ツイッターやFacebookはクチコミの手段でもあるわけで、そのクチコミの手段が更に進化して、それこそ特定の分野で影響を与えるヒト、モノ、企業が日の目を見るようになってくるだろうということです。例えば、和菓子のことだったら誰に聞けばいいとか、司馬遼太郎さんを初めて読むけど、どの本が入門にはぴったりだとか、そういうものが我々の身近な存在になると思うのです。

なぜか。それは広告で探すとしたら、

  1. キーワードで検索
  2. 何件かのサイトをチェック
  3. そして買うかどうか決める

という感じになると思う。

影響力のあるヒトとのやり取りだったら、「司馬遼太郎さんの本を読みたいんだけど、なにがいい?」と聞けば、司馬さんに詳しい人は、これこれがいいよって教えてくれるし、その意見を参考に買うかどうか決める。ということは、従来の広告よりも楽に情報が得られるわけです。

ただ、このクチコミの難しいところは、それこそ東電や九電みたいにその影響力のあるヒトに対してなんか変なことをして、そのヒトを動かしちゃう可能性がなきにしもあらずという、いわば恣意的なところが加わる可能性は高いところだ。特に広告代理店は、昔からこのクチコミというものに注目をしているわけで、ただある利益の誘導のためにクチコミが恣意的に操作されることは、やはり注意をしないといけない。

また、アフィリエイトについても、本当にこれはおすすめ!といってウェブサイトやブログに掲載しているのはいいけど、ただ単に報酬が高いからブログ等で紹介するというのは、ユーザーの視点から見たらおかしい。アフィリエーターがこれはいい商品だからオススメしようというものであるべきだと僕は思うのです。

一方で影響力を持っているヒトや団体に対して、名誉だけを付与しても、これも面白く無いですよね。忙しいのに、これがこういう理由でお勧めですよという回答を出すのにそれなりの労力が出てくるし、それに対する報酬のようなものがなければ、彼らのモチベーションだって上がらない。このあたりがこのクチコミの影響力の課題なんだと思います。

もちろん、影響力があるということで世間に周知され、そのことでこの人のブランド力が上がり、結果的に仕事の依頼が来るということはあるかもしれないけど、そこをもう少しシステマティックになればいいし、それをどうすればシステマティックになるかというのが、この問題の大きな課題です。

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