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役割ー鳩山、菅政権の失敗と野田政権のこれからについて

今、久しぶりに司馬さんの「明治という国家」という本を読んでます。これは以前NHKで放映したものを本にまとめたもので、明治という国家を振り返って、国家とは何かということを考えた本です。

この場合、国家というのは極めて属人的なもので、国家が人によって運営される以上、運営する人の能力によって国家は大きく変わります。この場合の人というのは、リーダーと置き換えてもいい。

この本はもう過去に何度も僕は読んでいるのですが、明治維新が起きて、明治政府ができて、この明治国家というものを、昭和に入ってその当時のリーダーがボロボロにしてしまったということを司馬さんは嘆いている。何故嘆いているかというと、明治という国家が生まれるために、大きな犠牲を払い、その犠牲を払った分、実に立派な国家だったと司馬さんは最大限に評価をしていたからです。

司馬さんの本位としては、今後昭和の時のようにならないように、もう一度明治という国家がどう作られて、どのように運営されたかを確認して、それを今後の国家運営に活かそうじゃないかということだったと思うのです。

上巻にでてくる西郷さん。明治維新の中核になった人ですが、西郷さんの悲劇は、明治維新後どういう国をつくろうかというビジョンが持てなかったということであり、それを一番わかっているのが西郷さん自身だったということです。つまり、西郷さん自身が徳川幕府を倒すことが自分の仕事であって、その後は後進の実務者がする仕事だということを西郷さん自身はわかっていたわけです。

ところが当時の世間は、西郷さんを幕府を倒した大英雄だから、新しい時代もこの人が導いてくれるに違いないという誤解をしていたので、結局政局に立たざるを得なくなってしまい、結局西南戦争で敗亡してしまった。気の毒としか言いようがない。

スケールはあまりにも小さくなるけど、2年前の総選挙で民主党が政権を取りましたが、鳩山さんも菅さんも、あまり仕事が出来ずに終わってしまった。おそらく小沢さんが代表になって総理をやっても同じことが起きると思うね。それは彼らには、それなりのカリスマ性があるけど、長い目で見るととにかく自公政権をぶっ壊すということがその役割だった。にも関わらず、総理として政権の運営をやろうとしたことが、まちがいだったんじゃないかって最近すごく思うんですよね。それは政権運営をみていると、よくわかる。ふたりとも危なっかしくてしょうがない。とにかく旧態依然とした自公政権に風穴をあけることが役割だった。

ところが、鳩山さんにしても菅さんにしても、自分の役割をわからずに、実務をこなそうとしたところにこの2年間の失敗があるんじゃないかなと思う。だから、同じようなカラーの小沢さんが、代表に復帰して何かをやろうとしても無理。小沢さんもあまり自分を過信しないほうがいい。実際に、鳩山さんなんかはどうみても実務ができるとはとても思えない。あれだけお育ちの良い人が、天才じゃない限り日本のリーダーには成り得ないと思うわけ。だって、全く苦労しないで、たまたまお金があったから正当を作っただけですからね、鳩山さんは。元々無理だった。

そこで行くと、野田さんの世代はカリスマ性がない代わりに、実務が出来る人達が多いと思う。外務にしても財務にしても、軽量だと言われているけど、自民党のベテラン政治家がものすごい働きをしたかってことだから、あまり気にしなくてもいい。また、野田さんは、政治家がすべてできるというわけではなく、官僚の人たちに助けてもらわないといけないということを言ってたし、その点、余計な摩擦を起こさないようにしてる。そのあたりは、何かしら喧嘩をしたり、追い詰めたりしてないわけで、そう考えると、普通にコミュニケーションが取れる人じゃないのかなと思うのです。

テレビで評論家が言っていたけど、野田内閣は小渕内閣に似てるって言ってましたが、僕もそう思うね。小渕内閣も、はじめは人気がなかったけど、徐々に仕事をして、それにともなって支持率も上がった。あの時は官房長官が最初は野中さん、次が青木さんとものすごく仕事の出来る人にしたし、閣僚にもにらみを利かせることができたので、このあたりの人事を見てみると、政治の人事のわかる人だったと思うね。

野田内閣にしても、人事が党内融和だってバカ野党やバカマスコミは批判してるけど、政党の存亡の危機に瀕してるわけだから、足元を固めるのはあたりまえのことだし、それ以上めちゃめちゃなことをしてきたのは、自民党で、今でも、野党に落ちているにもかかわらず、執行部人事を60過ぎの人たちがキーキー言っている。

今のマスコミは、民主党を批判ばかりしてるけど、それがナベツネの読売新聞や極右産経だったらまだしも、他のマスコミも民主党にケチを付けるのはどうしてかね。そんなに日本をダメにした自民党に政治をやってもらいたいんだろうか。このあたりは本当に日本の政治はわからん。

ところで、鳩山さんや菅さんといった民主党の従来のリーダーは、自分の役割というものをわからなかったために、政治がますますめちゃめちゃになった。自民党から分派した連中も口をそろえて、民主党を批判するけど、じゃあ、なんでお前たちは自民党を出たの?ということで、みんなの党も少しは期待したけど、結局そういう不明確な所があって、残念ながら日本の政治を負かすわけにはいかない。自民党を出て、民主党と政治をやるんだったらまだわかるけど、声を揃えて民主党を批判してるんだったら、自民党に戻ればいい。

そうするとやっぱり当面は民主党に頑張ってもらわないといけないわけで、そこは第二世代の野田さんや前原さんといった松下政経塾組に頑張ってもらったほうが日本のためになると思うね。小沢さんがどうだとか言うけど、彼自身も閣僚としては官房副長官と自治大臣だけだし、権力争いばかりで、政治の実務をしてない人が、日本リーダーになり得るのかどうか。小沢さんの師匠だった田中角栄さんは、大蔵大臣や通産大臣、党幹事長で実績を積んで総理になった。それが順序だと思うわけ。

その点、野田さんにしても、前原さんにしても閣僚を経験してるわけで、そういう人達が党のトップなり、閣僚として腕を磨いて、そして総理を目指すというのが一番わかり易い流れだと思うのです。

話は本題に戻すけど、民主党政権は、これからは実務家が実務を施していく時代だと思う。もう、カリスマの時代は終わり。そう思いますし、政治家は幕末がどうだってよく言いますけど、憧れじゃなくて、実績とかを自分の政治に応用してもらいたいものです。

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