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瀬戸内寂聴さんの青空説法

瀬戸内寂聴さん。日経新聞の奇縁まんだらが終わっちゃってすごく寂しかったのですが、昨日はじめて知ったんだけど、NHK BSプレミアムで朝の7時45分から青空説法を放映しています。今回の東日本大震災の被災地で青空説法を瀬戸内寂聴さんは始められたそうなんです。

瀬戸内さんは89歳。最近は体調を崩して休まれたと聞き、大変心配をしてましたが、この番組を見ているとお元気で、矍鑠とされていて素晴らしい限りです。僕は、未だに母の死を引きずってるんだけど、このおばあちゃんの活躍をみてると、人間って本当に寿命なんだなと思うんですよ。僕の母は、どんどん衰弱して81で死んじゃった。

瀬戸内さんは、今は僧侶として、例えば今回の地震の被災地に行き多くの人を励ましている。それを仏教の観点から救いを求めてる人たちを励ましている。これは素晴らしい光景で、僕は涙を浮かべて見てる。

瀬戸内さんに対しては好き嫌いがあると思う。この人は若い頃は奔放な女性で、男遍歴は半端じゃないけど、その彼女の生き方が彼女の作品に活きてるし、彼女が書いた小説には、すごい人生を過ごした女性をモデルに書いてることが多い。宇野千代さんは、瀬戸内さんの上を言ったというから、どれだけスケールがでっかいんだってことですけどね。

一方で僕の母は、僕と全く正反対の堅物からみると、瀬戸内さんの人生は何を考えてるんだというふらちな奴と言う所があるみたい。実際に僕が母が死ぬ2週間くらい前に見舞いに行ったときに、瀬戸内さんのサイン会に行ってきたよというと、母は口汚く彼女を罵倒していた。それはそれでわかるような気がしないでもない。生き方が全く違う二人ですからね。

それでも、結局一人の人間として、僧侶になる、出家するっていうことは、相当の決断がいると思うんですよね。瀬戸内さんの場合は、男性遍歴も半端じゃないし、それこそ、それを芸の肥やしじゃないけど、それを自分の文学に人間力として活かすことで、多くの人の共感を得てあれだけの作家になり、それから瀬戸内晴美から瀬戸内寂聴に脱皮し、いまだと寂聴さんという名前で知らない人はいなくなった観がある。僕も最近は疲れてきたから、仏門に入りたいものですなあ♪( ´▽`)

実際に彼女の奇縁まんだらを読んでると、人への洞察力って相当なもので、それは下手に年を重ねているわけじゃなくて、小説家として優れた作品を書いていく上で磨かれたと思うのです。

今回の青空説法でも、彼女は東北の被災地に行って、多くの人達に勇気を与えている。彼女は、仏教を通して説法を説いてるんだけど、この風景を見ていると古の法然や親鸞といった日本が生んだ偉大な僧侶も同じように徳を説いたんだろうと思ってしまいます。瀬戸内さんが言っていたことで、へえって思ったのは、人間は一人で生まれて一人で死んでいくんですよ、だから、一人になることは決して特別なことじゃないということだった。

この説法の背景としては、今回の大震災でパートナーを亡くした人がたくさんいて、心配に思ってる人がたくさんいるわけで、その人達に対して心配ないと。生まれるときも死ぬときも一人なんだよ。ただ、一人じゃ寂しいから、人間はパートナーを求めるだけなんだよということらしいです。

瀬戸内さんは文筆家だから、いろいろなことも知ってるし、しかもいろいろなことを経験してきているので、生き方の機微というものをよくご存知。おそらくうまいも辛いも承知している人だと思うし、おそらく年齢的なこともあって、仏に仕えるという感じで青空説法をされていると思うのですが、年齢も年齢なのでくれぐれも無理をしないでほしいなと思うのです。

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