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TPPのことなどなど

国内はTPPのことで侃々諤々の議論がおこっていて、なんかこれに参加することがとても大変なことのような印象を受けます。色々と物事を深読みする人のコラムなどを読んでいると、それぞれ思惑があったりなかったりだし、おそらくこのことをよくわかっていないような人まで、大騒ぎを始めて誰かに動かされてるんじゃないかなという気がしてきた。

桜田門外の変

以前僕の大好きな司馬遼太郎さんが、外交問題が内政問題になると国内がヒステリー状態になるということを書いてました。これは、江戸時代幕末時に、歴史で習ったけど、ペリーが来航して黒船騒ぎになり、開国か鎖国かで国内が二分化して、井伊大老が朝廷の裁可を得ずに開国に踏み切ると、国内が沸騰状態になり、最後は桜田門外の変で井伊大老が水戸浪士らに暗殺されはしたものの、黒船来航が結果的には日本の近代化を促したといってもいいと思いますね。

その後明治政府が成立すると、韓国がけしからんという論議がすすんで征韓論というものが、西郷隆盛さんを中心に起きて、これも征韓論推進派と反対派に別れ、推進派が敗れ、結果的に西南戦争が起こり、西郷軍が敗亡することで武士の時代の終焉を迎えた。

このように開国をめぐってこのままだと日本が大変なことになるということで、国内で斬り合いが始まり、そして幕府と朝廷の対立まで行き、これに対して井伊大老が安政の大獄を発動して、大変なことになっちゃう。しかし、井伊もやり過ぎちゃったので、反対派から恨みを買い、結局殺されるハメになる。

征韓論

征韓論にしても、大久保利通と西郷隆盛の政治姿勢の対立が、結局そのことで国内を二歩する対立になり、それが色々と紆余曲折があって、双方武力を戦わせることになってしまったのが、西南戦争で、これにより西郷さんは敗亡しますが、後に大久保利通も紀尾井坂で暗殺されるに至ります。しかし、過去から振り返ってみると、征韓論を進めなくても良かったというのはよくわかるし、開国にしても征韓論にしても、それぞれの議論に生命をかけていたところに、これらの議論が混迷したというところはあります。

ところが、今回のTPP論争の場合は、過去の日本史で起きた国家を二分する論争と違うところは、反対派の対応にいやらしさがあるということです。つまりどういういやらしさかというと、農業に関して言えば、政治家の票田となる団体に対して私たちはこんなに反対したんです、体を張ったんですって言うことをアピールしただけなのです。だから、あれだけ大騒ぎした人たちも、野田総理がAPECで参加を表明したけど、おとなしいですよね。そんなものなのです。

また、自民党にしても、経団連との会合で米倉会長から「今後政権に復帰したときに、TPPに参加しないで通す気なんですか???」と凄まれると、あわあわしてしまい、民主党の方法論が間違ってるだけで、TPPは賛成ですという始末。実に情けないです。なんて口を叩きやがるんだ、このじーさんは!くらい言ってもらいたいものです。

しかし、僕は直接農業に携わっていないからよくわからないけれども、農業には国から補助金が落ちてるけど、TPPに参加してもその構図は変わらないわけで、どうしてそれを政府は農業に携わってる人たちに言わないのか。

また、ビジネスに携わっている人たちは、会社が潰れたら路頭に迷う訳だけど、国から保護されてる人たちはそういうことがないから、反対するんだろう。でもさ、僕は思うんだけど、日本の農産物ってものすごく質が高いじゃないですか。ビーフにしても、オージーや米と比べてどっちがおいしいかって言ったら、絶対に日本のビーフだし、松茸だって中国や北朝鮮産よりもずっと味も風味もいい。お米だって、前にお米がないということでタイ米を緊急輸入したけど、どれだけ消化した?ってことですよね。

日本の農産物はおいしいから、それを商社に海外で売ってきてもらえばいいのにって思うけど、これって間違ってることなんですかね。僕は基本的にマーケッターだから、売るところが増えるのはいいことだし、それこそ品質を落とさないで生産ができるの?ということのほうが僕は心配ですよ。仮に日本の農産物がうまい!って言うことになって、加盟国からオーダーが来て、それに対応できないほうがよっぽど国辱モノだと思うのですが、こういう議論は間違ってるんでしょうか。

それこそ政府はQ&Aサイトでも構築して、それでしっかり理解をしてもらうようなことをしないといかんよね。それこそ政治家が平成の開国とか言っちゃってるから、話がややこしくなってくる。参加することでどれだけメリットがあり、どれだけデメリットがあるのかということを知ってる一般人がどれだけいるかということだし、それこそマスコミも、政府の批判ばりしてないでそういうものを整理して伝えるべきじゃないのと思うのです。

ちなみにこの記事を書くにあたり、
田中良昭の「国会探検」
これでいいのだ

Chikirinの日記
2011-11-15 「TPP」より 「11月27日」

に触発されてました。実によく書かれている記事ですので、ご一読をお勧めします。

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