0 Shares

驚きのソーシャルゲームの深層ー驚愕の探検ドリランド

まず、ビジネスに必要なことは、社会性があるかどうかということと、倫理性があるかどうかということだと思う。この場合の社会性というのは、そのビジネスが社会に貢献できているかどうか、倫理性というのは、社会性を逸脱していないかどうかということ。

過去の例を振り返ってみると、豊田商事事件のようなものは論外で、一番身近なのはサラ金会社の破綻は、僕はこの2つに該当したからだと思うのです。あの武富士が潰れてしまったというのが最も象徴的で、この会社は債権を回収するためには手段を選ばなかったというところがあったし、そもそもサラ金会社のスタンスとして債権者を破産に追い込むということを当たり前のようにやってきたわけです。

その結果、武富士は潰れたし、他のメジャーと言われていたサラ金業者はすべて銀行の傘下に入らざるを得なかった。本来銀行もサラ金を傘下に組み込むというのは、圧倒的な利益率があったからでしたが、それが法的には認められない、法外な利息であるということになり、サラ金はほぼ消滅したといっていいです。

実際に全盛期のサラ金は、業績が好調で高収益企業ですから、銀行が一番貸したい相手だったし、サラ金も融資の需要があるし、回収のノウハウがあるということでどんどん銀行からお金を引っ張ってきては融資をしました。仕組み的には、1%の金利で30%の利息をつけてお金を貸すわけですから、差し引き29%の利益率!これは誰がどう見ても法外としかいいようがないし、結局サラ金自体が破綻の道を歩んでしまった。これは人を破綻させるような企業が社会で認知されるわけがないということだとぼくは思うのです。

その中でまずこちらの記事をご一読いただきたい。
行き過ぎたソーシャルゲーム GREEで不正行為の内幕

この記事は日経にしては珍しくよく書かれている記事で驚愕の内容が書かれています。
その前にソーシャルゲームというのは何かというと、インターネットに接続している状況で友人と協力しながらゲームをクリアしていくものなんですが、このGREEのドリランドというゲームはこコマーシャルでもTOKIOがテレビでやってますけど、このドリランドというゲームは、経験値を蓄えて敵と戦っていくゲームらしいんですけど、利用は無料ですよというのが触れ込みです。

ところが実際にボスキャラとの戦いをするためには、それに対応したキャラクターのカードをゲットしないと相手には勝てないということがあり、それはGREEが用意しているガチャでカードを有料で入手しないと勝てない仕組みになっており、そのガチャも一回でものすごく強いカードが出てくるということではなく、1万円くらい使わないとそのカードが入手できないシステムになっているそうで、これは日経の記者が自腹でどのくらいお金が使われるのかということをやってみたレポートなのです。現実感を感じてもらうために記者のレポートをそのまま引用します。

ちょうど同時期、期間限定のゲームイベントが開催されており、5ラウンドごとに戦うボスが強すぎて先へと進めなくなっていた。コンプガチャでもらえる限定Sレアカードは、このボスに対して通常の20倍の攻撃力を発揮する特典付き。ゲームイベントは先に進むほど、レアなアイテムがもらえる。そのためにもコンプを達成しようと意を決し、ガチャを回し続ける。あと1枚だけ当てればいい。

だが、1050円、次の1050円、また次の1050円と計10回分の追加投資をするも、出る雰囲気すら感じられない。「もうやめよう」。心が折れそうになる。でも、また決済のボタンを押す自分がいる。すでに1万6800円も使ってしまった。後には引けない。「出るまでやってやる」。その直後だった。

次の1050円を決済した1回目、通算55回目にようやく最後の1枚を引き当てた。20倍の攻撃力を誇るカードを手に入れ、ゲームイベントを最終到達地点のボスに勝つまで進めた。イベント最終日には8万人ほどが最終地点にいた。つまり少なくとも8万人がコンプガチャも達成したと推測される。550万人中の8万人になれたという達成感と優越感。と同時に、単なるゲームのイベントに2万円近くも費やしてしまった自分に対する複雑な感情も襲ってきた。

ただ、掲示板などの情報ではこれでも安く済んだらしい。そしてドリランドのコンプガチャの難易度は、さらに上をいく。

ドリランドの場合は、その強いカードを入手するためには10万円ほど投下しないとゲットできないことになっていて、しかもそのカードはシステムのバグを見つけた人間は、そのカードを複製できることが判明した。さらに、このカードに売買するマーケットがヤフオク等にあり、それこそ人気のあるカードが5万、10万でやり取りされている。

このゲームの実際にユーザーが落とすコストというのは、10万から20万円。このゲームをやるには無料ですよ!というふれ込みながら、実際にはユーザーは少なくない金額を負担しており、GREEの収益もここから生まれている。

インターネットには「フリー」と言うマーケティングの考え方があって、これはフリーにすることで利用者を増やし、それらをビジネス利用するという手段。一番典型的なのはGoogleで高機能なしくみを無償提供することで、ブランディングを上げ、検索はGoogleを利用することで、Googleの提供する広告をクリックしてもらうという戦略。

GREEの場合も、無料でお客を集めておいて、実は一人あたり10万から20万を巻き上げる仕組みで、これは「フリー」を悪用しているビジネススタイルじゃないのかということを強く思うのです。つまり、この記事を読んでもらえばわかりますが、ユーザーの射幸心を煽って、10万から20万を出費させるというのは、パチンコなどのギャンブルよりひどい。ギャンブルであれば、見返りの可能性もありますが、この20万円というのは捨て金にはならない金額で、それを延々とCMを流し続けるのはどうなのということです。

通常ゲームって1タイトル高くても1万円くらいでしょう、それを30〜50時間かけてクリアするわけですが、GREEの場合20万もかかるわけで、これは常識を越えた金額で、新しい収益というものをはるかに超えている。しかも、GREEはそういう現状を把握しつつも、見て見ぬふりをしてるらしくて、これは社会的に認められないんじゃないかなと。つまり上場会社がこういう濡れ手に粟のような商売の仕組みをやってもいいのかということです。ちなみに11年10~12月期の連結営業利益はグリーが約225億円ということで、売上じゃないからね、利益ですから。この程度のゲームでこれだけ儲かるというのはちょっと普通じゃないです。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう