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こだわり

ビジネスをしていく上で、ものすごくこだわるということが、いい方向に出るときもあるし、全く逆のことになることもある。同じくらい物事にこだわっているのに、うまくいく場合とそうじゃない場合に分かれるのってどうしてなんだろうって思うんですよ。

どうしてそういうことを思ったかというと、高田馬場に成蔵というとんかつ屋さんがあります。僕は若い頃というか、45くらいまではけっこう揚げ物って好きだったんだけど、ここに来てまず食べなくなりました。この食べ物の嗜好っていうのは、本当にふしぎだね。あんなに脂っこいものばっかり食べていたのに、今は殆ど食べない。ラーメンもあまり食べない。天ぷらは好きだけど笑

で、成蔵のことなんだけど、このお店はランチタイムしか行ったことがありませんが、とにかく美味しい。僕はここの揚げ物は一番好きで、めったに食べには行きませんけど、食べに行くと十分満足して帰れます。このお店のいいところはやっぱりオーナーのこだわりです。例えば豚肉にしても、パン粉にしてもどうしたら美味しいかということをおそらく研究していて、それを実現しようとしているのです。あと、納得したのは、キャベツなんだけど、こちらもオーダーが来てから千切りをはじめるのです。それは食べる直前に千切りにしたほうが美味しいからという、オーナーの配慮です。

しかも、このお店のいいところは、接客態度も大変素晴らしい。礼儀正しいし、それは従業員全員に浸透しています。僕のように50くらいになると、美味しいだけじゃ満足はしないんですよね。どんなに美味しくても接客態度が悪かったら、二度と行かない。美味しいところはここだけじゃないからということです。昔、荻窪に行列のできるラーメンやさんがありましたけど、ここの接客態度はひどかった。結局潰れました。そういうことなんですよね、特に飲食店は。

高田馬場成蔵
食べログ
http://r.tabelog.com/tokyo/A1305/A130503/13114695/


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僕の好きなお店で神楽坂にくるみという広島風お好み焼き屋さんがあります。ここは、僕の広島出身の友人が、ここは美味しいから行ってみてくださいと言われて行ってみて、それ以来よく食べに行きます。とても美味しいので、何時も並んでますけど、前に取材されている動画を見た時に、お店のご主人がキャベツにはお好み焼き専用のものがあるので、それを使っているとのことでした。ここでもこだわることで、おしいいものをお客さんに提供できるという、お店のこだわりというわけです。

くるみ
食べログ
http://r.tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13020373/


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こだわりで思い出すのは、やっぱり天才スティーブ・ジョブス。彼の伝記を読みましたが、一緒に仕事は絶対にしたくないタイプ。ただ、彼の商品やサービスに関するシンプルが正しいという考え方というか思想が、スティーブ・ジョブス復帰後のAppleの製品には組み込まれている。iPhoneにしても、アイコンの配置とかはどうすれば使いやすいのかということは、何度も議論を重ねているらしい。そのこだわり方については、彼の自伝を読んでもらえればわかりますが、偏執的なほどくどさがあります、スティーブ・ジョブスには。

ただ、Appleを追放される前のスティーブ・ジョブスが今ほど活躍したかといえばそうでもない。使いやすさとか美しさはあったけど、システムは不安定でした。復帰後の彼の思想、つまりシンプルな使い勝手ということが、インターネット時代のニーズに合致したことで、多くの人に受け入れられたんだと思うのです。このケースは凄くラッキーだったと思うね、Appleにとっても。

一方でここまでこだわらなくてもいいんじゃないのということもあります。僕が携わったプロジェクトで、異常なくらい自社サービスにこだわっている人と一緒に仕事をすることがあり、僕もその仕組みがとても革新的だと思ったので、お手伝いさせて頂きましたが、あまりにもそのサービスへの愛着が強すぎて、閉口した記憶があります。結局、同業が同じようなサービスに進出することで、サービスそのものが破綻してしまったし、僕の会社も含め、このプロジェクトに関わった会社は全部壊れた。

やっぱりこだわるにしても何か外すとやっぱりだめだし、そこを見極めるというのは難しいものです。

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